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徒然なるままに日暮し


2001/09/05   帝都探訪記 その四 あるいはエピローグ

帝都探訪記 その四 あるいはエピローグ


○8/14

いろいろ楽しませてもらった帝都滞在も本日まで。
宿をチェックアウト後、真っ直ぐ東京駅向かい土産品等を調達し、その足で東京中央
郵便局に向かう。そこで購入したゆうパック用段ボールに鞄の中身の9割を移し自宅
あてに発送。コミケ、そして昨日の秋葉原探索でバックの中にかさばっていたものは
大方放りこんだのでかなり軽量化できました。

ふう、これで身軽に動けるぞ。

普段動き回る際には必要なものは全部ポケット等に放り込み、バックなどを持ち歩く
ことがないだけに、今回の遠征のように手荷物を持ち歩くのはかなり苦痛だったんだ
けど、この軽量化で少しは気分が楽になりました。

ふと時間を確認すると、10時前。
帰路に使う新幹線の発車時刻は12:52だから、しばらくは時間的な余裕が有ります。
まだ2時間強あるなあ、ということで暇つぶしに八重洲のブックセンターに行ってみ
ようかとも考えたけど、九州地区でも環境が整っている書店を探索するより、ここで
しか見ることのできないもの、そう、昨日見たフィギュア&ドール群をもう一度じっ
くり見たいなあ、と思い立ち、そのまま一路秋葉原へ。

やっぱ、昨日に比べると今日は大分空いていますなあ。改札口も余裕でクリア。
早速、ラジオ会館6階に登り、ボークスのショールームへ。
ショーケース内に展示してある各種作品をじっくり舐めるように眺めていく。

やっぱ凄いなあ…。ほんとに良くできてるわ。

こうやって展示品を眺めているとなんとなく美術館や博物館で収蔵物を閲覧してる気
分になります。お堅い筋からは高尚な美術品や歴史的遺産とオタク的嗜好の産物を同
列に並べるな、とマユを顰められるのかもしれませんが、人の心を捉える作品という
視点から素直に眺めるのであれば両者の本質は同じようなものだと思うんですよね。
むしろ人々の身近にある分、今の時代や雰囲気を体現した、よりリアルな芸術と言え
る気がします。まあ、この辺はこういうのスキなやつの贔屓目かもしれませんけどね。

店内をふら〜りふら〜り散策してふと気付けば既に小一時間程経ってました。
できれば、もうしばらく眺めていたいけど、ちょっとPC関係の書籍とソフトを調達す
る必要があるので後ろ髪を引かれながらも店を後にしました。目的は2つ。
LightEditerを収録した書籍の購入。そしてwindowsCE用ソフトpoketWZediter。
こちらはシグマリオンにインストールする予定のものなんですが、最近福岡方面では
CE関連のソフトウェアが姿を消しつつあるものでここ秋葉原で探してみようかなと。
昨日の秋葉探索で購入しておけば良かったんですが、その時は他のことに目を引かれ
ていて全然思いつかなかったものでねえ。

とりあえずLightEditerを収録した書籍はすぐに見つけることができ、しっかり購入。
poketWZediterの方は、ちょっと見つけきれませんでした。こちらでもCE関連のソフト
は徐々に姿を消しつつあるようですなあ。本家が見放したOSだし、なによりPDA分野で
は、windowsCEは少数派。ま、しゃーねえか。

そうこうしているうちに時刻は正午近くとなり、昼食をラジオ会館前の立ち食い蕎麦屋
で食したあと、秋葉原を後にしました。蕎麦の味は、まあ、こんなもんかな。
良くも悪くも立ち食い蕎麦屋的味わいでした。


帝都の最後の食事は立ち食い蕎麦で締めて4日間に渡る帝都探訪は無事終了しました。

あちらこちらを探索し、普段会えない人たちと酒をのみ、バカ話をし、ほんと実に楽し
い4日間の夏休みでした。足を伸ばしただけのことはある楽しい休暇となりましたよ。

次はいつになるのか不明ですが、できればまたいつか帝都遠征を果たし、今回お会いで
きなかった方、足を伸ばせなかったところを訊ねてみたいです。

今回の遠征でお世話になったみなさん、ホントにありがとうございました。
また次の機会を楽しみにしています。

そして、これからもヨロシク



帝都探訪記 完

2001/09/04   帝都探訪記 その参

帝都探訪記 その参

はい、それでは前回の続きであります。
相変わらずほとんど中身の無いテキストなんで、時間と気持ちに余裕のある方向け。
つ〜か、だれが読むんだろう、こんな長文。


○8/13

本日のご予定
隅田川を巡る水上バスを楽しむ
TASMACさんたちと秋葉原探索

というわけで帝都滞在も今日で三日目、大まかな土地勘もつき各路線の大まかな繋がりも
理解できたところで今日はふらりふらりと帝都を徘徊してみようと考える。とはいっても
14:00に秋葉原駅でTASMACさんたちと待ち合わせしていることもあって時間的にそうあちら
こちらにいけそうにない。となると最優先事項は水上バス乗船だよなあ、というわけで
地下鉄経由で行こうと地下鉄茅場駅へ向かう。

その途中、出勤途上と思われるスーツ姿の方々とすれちがう。
ああ、そうだよなあ、今日は平日なんだよなあ、そういや残してきた仕事、引き継ぎは
きちんと済ませてるけど大丈夫だったかなあ、と、ふと一抹の不安を感じる。
まあ、ここでそんなこと考えてもどうしようもないけどね。

さて、それはさておき大江戸線から大門駅へ。そして日の出桟橋へてくてく歩いていく。
暑い…。さすがに真夏の陽射しが戻ってきたか、それに結構遠い…。
このまま徒歩でいけなくもないけど疲れたのでゆりかもめを利用することを思い立ち竹芝
駅にて待つことしばし。する〜りと構内に入ってくるゆりかもめ。
よ〜し、さて乗り込むか、

って、…なんじゃ〜この混み具合はっ!

うへ〜、ほとんど身動きとれないじゃん。
うう、まさかこんなところで帝都が誇るラッシュアワーを疑似的に体験することになろう
とは…、不覚。ひょっとしてビッグサイトは今日もなんかやってんのかな。
あそこもなあ、お盆の真っ只中だってのに大変だなよなあ…。

一駅先が日の出駅、5分も乗らないうちに到着、周りの人に断りながら無事降車。
うへ〜、やっぱ、この混雑具合には馴れそうにないなあ。まあ、歩かずに済んだ分楽だった
けど、この混雑ぶりで帳消しだわなあ。やれやれ。

さて、無事日の出桟橋に到着。どんな路線があるのかな、と一通り吟味し葛西臨界公園ライ
ンもいいかなと思いながら、結局日の出桟橋から浅草までを結ぶ隅田川水系を遡上するコー
スを選ぶ。路賃は660円とわりとお手軽。のんびり川面を楽しむにはちょうどいいくらいかな。
とりあえず缶ビール一本を片手に水上バス乗船。川面を吹く風を感じながら船はのんびりと
隅田川を遡上していく。

普段の生活の中で見る風景と比べるとこうして川の上から見渡す風景は非常に新鮮です。

川面から見る風景はその視点の低さ故に基本的に見上げるものになり、ただそれだけのこと
で世界はその装いを替えていく。変わるはずのない風景が視点をわずかにずらしただけで今
までとは違った顔を見せる瞬間、小さな感慨を感じます。
人それぞれが持つ世界観も似たようなものかもしれない、ほんの少し視点をずらすだけで一
つしかないと思いこんでいた道に今までとは違った生き方が見えるようになるのかもしれない。

なんてな感じに格好つけた言い方もできるけど、ようするに面白いんですな。やっぱ。

船が橋の下を潜る時のわくわくする感触、川沿いの道を進む人や車を見上げる視点。
どれもがすごく楽しく新鮮です。隅田川に掛かる橋を一つ一つ潜り抜けながら、水上バスを
堪能してきました。天気も良かったしいい感じに風も吹いて絶好のコンディション、いや〜
やっぱ良かったですね。日の出桟橋までえっちらおっちら出かけて乗り込んだ甲斐がありま
した。唯一の不満は上部デッキへでることが出来なかったこと。あとから調べてみると上に
出られる船もあるみたいだったんですが、残念ながら今回乗り込んだのは展望席が使えない
仕様だったようです。しかしまあ、十分楽しめたから不満はなし。

いろんなことをぼんやり考えているうちに船は浅草乗船場へ。いや〜良い乗り物でした。
いつかまた来る機会があれば、もう一度乗りたいや。

さて浅草に到着したわけですが特になにかの予定を決めてるわけでもなく、人の流れを見な
がらぼんやりと一服。一息ついたあと、浅草といえば雷門かなってな感じでふらふらと人の
波にのっかって雷門へ。ふ〜ん、これが浅草の名所かあ、あんまし感慨湧かないもんだねえ…、
やっぱ思い入れがないせいだろうなあ。せっかく来たんだからってことで参道を辿って浅草
寺までいってみる。さすがに有数の観光地だけあって人通りが多いねえ…。

お寺の境内でごろりと寝転んでしばらく休憩したあと、昼食を食いにメインストリートへ。
さあて、んじゃ蕎麦屋を探すか。昔ながらの風情を大切にしてるこのあたりなら純粋関東風
な蕎麦を食えるかもしれない、と、ちょっと期待しつつとあるお店を選び、冷やしたぬき蕎
麦を頼んでみる。お、結構美味い。いい感じに腰があって濃いめのツユとの相性もなかなか。
うむうむ、満足満足。おまけにお手軽価格なのもありがたかったですわ。

腹ごなしに浅草界隈を散歩し適当に時間を潰してから都営浅草&総武線で秋葉原へ向かう。
14:00に秋葉原駅電気街出口にてTASMACさん、ボンドさんと待ち合わせ。改札まで出て辺りを
見渡すと、お、TASMACさんとボンドさん発見。よっ!と声をかけて合流。そして本日の面子
に後一人。今日はくらさんも一緒に秋葉原を廻るという段取りじゃよ〜。
昨日、電話では話したものの結局会えずじまいだったけど、今日こそはちゃんと会えるよな
あ。頼むぜおい。

ボンドさんがくらさんから聞いたという本日の彼の装いや特徴等を聞き、改札口方面を見な
がら人波をチェックチェック。さすがにコミケ後の定番コースってことなんでしょうね。
辺りを見渡すと、え〜っと今日はコミケ4日目かな?、というボケをかましたくなるほど、
昨日ビッグサイトでの客層と重なる方々が大挙して押し寄せています。そんななか、目を皿
のようにしながら眺めていたけど、どうもソレらしき人が見つからない。

う〜ん、まだかなあ、と思っていたところへボンドさんの携帯にくらさんから連絡が。
今、秋葉原駅にいるって、へ?? 一体どこに??
とか思いながら見渡すと目の前の電話からかけてる人が約一名。え〜っと。
あはははははははは、くらさんだあ。
お互いの存在を確認したあと、思わず4人で顔を見合わせて笑っちゃいました。

てなわけで、なんだかえらく間抜けなありさまではありましたが無事全員集合。
軽く挨拶を交わして、さあ、電脳と煩悩が渦巻く秋葉原探索にレッツ、トライ。

この地に詳しい方が三人もいるとなかなかに安心できるというか、コース設定は完全にまか
せっぱなしでOKみたいな信頼感がありますね。まずは秋葉原の基本コースを周遊、ってな
わけで表通りから一つ入った通りから見てまわりましょ。辺りを見渡すとアキバPCホットラ
インにて良く登場する店舗があちらこちらにあり、露天ではジャンク品や先のコミケ流れと
思われる品も大量に入荷していて、いかにもって感じで賑わっていました。

そんな露天でくらっちが手に取った一品、「PARTYS BREAKER(渡辺製作所)」
ほへ〜、なるほどなあ、わざわざ即売会まで出向かなくてもしっかり入手できるじゃん。
ってなわけでしっかりオレも購入。そのまま同人ショップへ。あきばお〜、だったっけ?に
入ったのはいいけど…、なんか身動きすらキツくなりそうな混み具合。こりゃたまらん。

とりあえず隅っこに避難しつつボンドさんの物色が終わるのを待つ。
その際にちょっと目についたのがこの品、「任意(さくら)エンブレム」。
これがまた、なかなかに可愛い。そういえばお絵かき用PCはエンブレム貼付用の場所が
あったな、と思い立ち購入決定。ここを訪れた記念代わりにもなるから。と自分に言い訳
しつつ無事購入。そういや、オレの前にレジに並んでいた人が同人ゲームをまとめて6本
買ってたなあ。やっぱ彼もコミケ目的の遠征組だったのかな?

周辺を見渡してみるとこの夏発行の新刊もかなり入荷してるのを確認。へえ、価格も極端
に高いわけじゃないし単純に同人誌が欲しいってことならこういう場所で買うのが効率良
いよなあ、なんてシニカルに思っているところに、ボンドさん目的の品を購入して合流。
当初の目的が終わったなら即座に出ましょ、ってことで外へ。とりあえず背伸びをひとつ。
さすがにあの人的密度の高さはキツいや。どっちに動いても必ず他の人に当たるんだもん
なあ。

さて露天の品などを見ながら、これからどうしましょうか、ってことで話した結果、
せっかく来たのだから例のメイドさん喫茶へ行ってみようじゃありませんか、という方向
へ話がまとまり、我ら一行はブラックゲーマーズ階上を目指してどんどこどん。

TASMACさんの話によると、決してキワモノな店ではなくて、味のほうも結構イケルし、紅
茶もいけますぜ、という話を聞いてわりかし期待しながら店に到着し、さあ入ろう、とし
たところ…、うわ〜、ぎっちり満員。その上順番待ちの人たちがぞろぞろといるよ、おい。

一同顔を見合わせて、さすがにこんな狭い場所で順番待ちする気にはなれない、と意見が
一致、戦略的撤退を決断しビル外へ出たけど、その間にも次々と人が来てるんだよなあ。

いや〜、商売大繁盛ですなあ。やっぱ其の筋じゃ名の通った店だけに今日は一日中こんな
感じなんだろうなあ。件の装いを愛でつつ紅茶を飲むのを楽しみにしてたけど、まあ、
しゃーねえわな。

そんなわけで休憩予定を先延ばしにしていくつかの店舗を覗きながら散策、
メッセサンオーにて「果てしなく青い、この空の下で」のサントラを見つけ購入。

・果てしなく青い、この空の下で サウンドトラック 購入価格2667円

その後、若松通商にてC3用ケース(ベルトクリップ型)を購入。

・ Palm Vx レザーベルトクリップケース 2個 購入価格2980円×2

し、とりあえず一息いれましょか、って
ことで茶店で休憩。飲物で一息入れながらしばしの談笑。

その合間に、くらさんに頼んで手持ちのworkpadC3に梓を描いてもらう。
ふへへへへへ、ちょっと、いや、かなり得した気分。
自分のC3を眺めながら、思わず”にへら〜”ってな感じに顔が緩んでしまいました。

そういえば話しているなか、今までplayしたゲームについての話題の中で
オレ、「Libido7」「Libido7impact」はちゃんとクリアしたよ、と話を振ったら
他の三人におもいっきり退かれてしまいました。
そんなに退かなくてもいいじゃん。
同じエロゲーなんだから。

しかし、今まであんまし自覚無かったけど、そんなに変なのか。
あのシリーズって、キャラの性格設定からシチュエーション他諸々まで
他の追随を許さない程の前人未到のぶち切れ具合がめっちゃ楽しいのに。
こういう楽しみ方してるのって少数派なのかなあ。

そんなこんなでしばし休憩したあと、再び街頭へ出立。
オレが立体造形にも興味があることを知ったTASMACさんが、それなら、と案内してくれた
のがラジオ会館6階。

そう、立体造形関係では定評のあるメーカー、VORKS。
ここはそのVORKSの秋葉ショールームなわけでして。
うわ〜、オレ、こういうの大好きなんだよ〜。うわ〜、うわ〜、雑誌で見た造形、作例が
眼前に飾ってあるよう。モーターヘッドも最新のヤツが飾ってあるよ。すげえすげえ。

自分みたいに中央から離れた場所にいるとこれだけの品が揃うことはほとんどないので、
こんなふうに最新のモデルを一度に見ることができるのは本当に貴重な機会だったりしま
す。こうして実際の作例を眼前にすると、やっぱり雑誌の記事として一枚の写真から得ら
れる情報には限界があるんだなあ、ってことを痛感します。

そしてVORKSといえば、やっぱドール。
この秋葉ショールームにもたくさんのドールが飾られていて一種独特の雰囲気を醸し出し
ています。なんというか繊細で綺麗な人形が沢山展示してあるショールームの中にバッグ
を肩にした男性ばかりがひしめいている状況ってのは、なんかずんごい違和感があるわな
あ。まして、その人々がドール用の衣装やアクセサリー、ヘアピースなんかを真剣に眺め
ているんだから違和感更に3割増し。
しかし、オレもこうやってドールの造形の凄さに魅入っているんだから同類だよねえ。

初めて目にしたVORKS製ドール群はさすがによく出来ていました。
昔から人形は顔が命、ってなことを申しますが、こちらのドールはフィギュアで培った技
術を惜しなく投入しただけあって、全体の造形はもちろん、瞳の素材や肌の質感等、どれ
も繊細で非常に美しい仕上がりになっています。なんかあまりによく出来ていて夜中に動
きだすんじゃないかって思えるくらい。< from 青い血の女(怪奇大作戦)

これだけのものなら確かに所有欲を刺激するだろうし本体をひとつ購入したらやっぱそれ
に伴う各種物品も手に入れたくなるだろうなあ。一度踏み入れたらどんどん深みにハマっ
てしまう底なし沼のようなドールはまり地獄ってとこか。
最近のドール方面人気の一端を垣間見たような気がしました。

いろいろと良いものを見てるうちに心の中の物欲がむくむくと盛り上がり、はっと気付け
ば、マルチ、そして綾香のフィギュアを手にレジに並んでました。
帰る時荷物がかさばって大変だから、この手の物品の購入はできるだけ避けようと思って
いたのになあ。結局ここでの購入物品は

・1/8 来栖川綾香(コトブキヤ 原型制作:前田智樹)購入価格6800円
・1/8 HMX-12試作型マルチ
 ボディスーツver(コトブキヤ 原型制作:徳永弘範)購入価格6800円

まだまだじっくり見たかったけど4階にも海洋堂とYellowSubmarineがあるみたいなので
そっちを覗きに行ってみる。こちらも老舗のフィギュアディーラーとして知られている
ところなのでいろいろ興味深いものが置いてありました。こちらのショーケースには
「痕」の初音ちゃんが。やっぱこうして眼前にすると出来の良さがわかるなあ…。
思わず購入しちゃうそうになったけどさすがにこれ以上の散財は…。

初音ちゃんの姿に後ろ髪退かれながら
ガシャポングッズを販売してるYellowSubmarineへ。

うわ〜、ひとつ200円であるガシャポンなのにプレミアがついてる。
高いものだと2,000〜3,000円という値札がついていて、ちょっと驚きました。
オレはこういうのちょっとなあ…、と冷めた視線で眺めていたところ、そこに現れた
ボンドさんの手には瑠璃子さんのガシャポンがっ!! 

なに〜っ! 瑠璃子さんのも在庫あるのか??

というわけで、1分後には瑠璃子さんのガシャポンを手にしてほくほく顔のオレが
いたわけでして。あはははは。
ちなみに購入価格1000円也。
愚かといわれても結構、代は満足じゃ。ほほほほほ。<節操なし

・ガシャポン瑠璃子さん(購入価格1000円)

小口とはいえ、我ながら散財してるなあ…。

さて無事瑠璃子さんガシャポンを手に入れて4階フロアをあちこち散策していた
ところ、かの名作シリーズのガシャポンがあるのを見つけてしまいました。
どんなもんがあるんだろう、と見本を見てみたんですが、なんか恐ろしく出来が
いい。ホントにこれ200円なんだろうか…、と硬貨投入口を再確認するくらいの出
来の良さ。ちょっと思案の後、結局硬貨を投入してしまいました。
搬出口から出てきた品を眺めてみたけど、やっぱり凄くよく出来てます。
この出来で僅か200円なんだから、日曜19:30から放映されていた名作シリーズに
思い入れがある人には文句なくお薦めできますなあ。

最新の立体造形物をじっくりしっかり堪能しラジオ会館を出た我々は、最近秋葉原に
できた濃い〜場所があるよ、とのTASMACさんの言葉に乗っかって着いた場所は…。

言えぬ、さすがに言えぬよ。
そこが某アダルトショップだったなんて。
まして、せっかく来たんだから中を見ていこうよ、とか言いながら
男4人でぞろぞろと中に入っていったなんて…。
夕方とはいえ、まだまだお天道様が空にいる時間だったのに。
こんなこと誰にも言えないよねえ。<をい

さすがに、ここではなんにも買わなかったけど、なにかと興味深いものがあって
いろいろな意味で視野を拡げさせていただきました。

さて、時は夕方、さすがにあちこち歩き回って疲れたし、そろそろ栄養補給でも
しましょうか、ということで夕食を兼ねて近くの居酒屋に移動。
んじゃ、まあ乾杯ってな感じで生ビールをうぐうぐうぐうぐうぐうぐ、ぷは〜っ。
いや〜美味いっ!

とまあ、今日の秋葉原行脚の内容や他諸々をネタにしながらアルコールをぐびりぐびり。
そういや、こっちに来てから3日、TASMACさんとは3日連続で一緒に呑んでるよなあ。
途中で3人分(アルコール控え目なくらっちは辞退)のいちごミルク(註:カクテルら
しい)を注文し、ボンドさんの音頭で「名雪に乾杯っ!」なんてことやったりしながら
4人でわいわい楽しみました。いや〜、面白かったっす。

くらさんの帰路の都合もあるので少々早めながらもお開き。そして秋葉原から東京駅へ。
くらさんはこのまま自宅へ帰還するとのことなんでここでお別れ。
今日は付き合ってくれてありがとう。楽しかったよ。

さて残る三人は駅構内でお茶などしながらの一歓談のあと、それぞれの帰路へ。
ボンドさんに東西線大手町駅まで送ってもらう。
なんかこちらに来てから、人の好意に甘えてばっかりだなあ。
ボンドさん、駅まで送っていただきありがとうございました。
おかげで迷うことなく無事宿に辿り着けました。感謝。

みなさま、今日はほんとうにお疲れさんでした。


帝都探訪記 エピローグへ続く < をい、まだあるんかい


【参考】

◆秋葉原探索購入物品一覧

・PARTYS BREAKER(渡辺製作所)
・任意(さくら)エンブレム
・果てしなく青い、この空の下で オリジナルサウンドトラック 
・ Palm Vx レザーベルトクリップケース」2個 
・1/8 来栖川綾香(コトブキヤ 原型制作:前田智樹)
・1/8 HMX-12試作型マルチ ボディスーツver(コトブキヤ 原型制作:徳永弘範)
・ガシャポン瑠璃子さん

2001/09/02   帝都探訪記 その弐

帝都探訪記 その弐

はい、それでは前回の続きであります。
相変わらずほとんど中身の無いテキストなんで、時間と気持ちに余裕のある方向けかも。

○8/12

この日はコミケ参戦日。とはいってもナニカを入手するため、というより噂に名高い混
沌の祭典について実態を是非一度見てみたいっていう物見遊山な気分での参戦ですが。

くらっちからのアドバイスにしたがって会場に向かうのは午後からとすると、若干時間
が浮いてくるなあ。とりあえず帰りの切符の手配と朝食を兼ねて外に出てみますか。
帰りの新幹線の手配も終了し軽く朝食もすませたところで、さてどうするベ、と思案。

はとバスに乗っかって手軽に都内観光名所行脚ってのも面白いかな、とか思ったけど、
昼過ぎには会場に向かう予定だから時間が懸かりそうなはとバスツアーはパス。
なんか他に適当なもんないかな、と考える中、ふと思いついて山の手線に乗っかる。

何をするかというと山の手線外回り一周ツアー。<をい

いや、なんというか、一番手軽に帝都の風景を楽しめそうだったから。
電車に乗っかって、ぼけら〜っと車内の様子や窓の外の風景などを眺めてました。
オレ、わりかし、こういうのスキなんですよね。

旅行等で知らない土地を訪れたりすると、観光名所を巡るより先にそこの商店街や裏通
りなんかを探索してしまいます。そういう場所を巡っていると、観光用に標準化されて
いないその土地ならではの風情を堪能することができるのが楽しいんですわ。

窓の外を眺めながら、なるほど山の手に沿って路線があるから山の手線なんだなあ、と
か、このあたりが魔界都市新宿のベースになる場所か、しかし思っていたよりも緑があ
るなあ、などとどうでもいいような事を考えながら移り変わる風景を楽しんでました。

そうそう、巡回途中、立ち食い蕎麦を喰ってみました。
関西圏以西に比べるとこちらではもっと味が濃くなるんじゃないかな、と思っていたけ
ど意外にフツー。九州出身の自分はさしたる違和感もなく食べることができました。
もっと真っ黒な色のツユで出てくると思ってたんだけどなあ。立ち食い蕎麦の味はわり
と全国共通なのかなあ、明日は別の店で試してみよっと。

山の手線巡りも一段落して、いよいよコミケ会場である有明国際展示場へ。
せっかくだからゆりかもめ経由にするか、とも思ったけどイベント中はやたらと混むら
しいという話も聞いていたので一番手軽で簡単な東京駅発ビックサイト直行バスを使い
一路コミケ会場へと向かう。乗り込む前に東京駅売店でドリンク類を確保。500ml3本
あれば大丈夫かな。
さてさて、このコミケ直行バス、さすがに直行便だけあって乗りこんでるのは、皆、
その筋系列とわかる皆様方(含、自分)。この中では唯一運転手さんだけが一般人なん
だろうなあ、とちょっと感慨深く思ったり思わなかったり。
さてさて、行く先に待ち受けるのはどのような異境であろうか…。

13:10会場到着、バスから降りた人の流れの後を辿って会場入り口へ向かう…。

人人人人人人人人人人人人人人人人人人、人人人人人人人人人人人人人人人人人人、
人人人人人人人人人人人人人人人人人人、人のやまぁぁぁぁ〜〜っ!


会場へと向かう通路を埋め尽くす黒山の人だかり。
思わず回れ右をして帰りたくなる。
っていうか、普段のオレだったらぜったい帰ってる。

しかし羽零さんとこに寄る必要もあるし、Holmes金谷さんに挨拶くらいしときた
いし、せっかくここまで来たんだから[Ti]さんのムービーも欲しいし…。
くらっちのアドバイスに従って午後から来たおかげでほとんど並ばずに入れるんだから
ましな方だよなあ、と、戦略的撤退を主張する感情を無理やり納得させ、このまま帰る
という選択肢を無理やり削除して…。

ええい、覚悟を決めて突入だぁあぁぁぁ。

というわけで会場周辺を埋め尽くす人だかりの一員となり東館を目指して突き進む。
水分補給用にとバックに放りこんできた500ml3本がクソ重い〜。
よれよれになりながらもなんとか会場まで到達。
会場内を見回す。

うわ〜っ、なんというか、すんげえなあ…(感嘆)

いやいや、さすが年二回開催されるオタクの祭典と称されるだけのことはあるわ。
バカみたいにでっかい会場、しかしソレすらも埋め尽くすような人波。
やっぱイベントとしての規模が違うねえ。コミケカタログのあの分厚さの意味が改めて
染み渡って来ましたよ。空いてるだろうと思ってきた午後の時点ですらこの状態なんだ
から午前の段階ではもっと凄かったんだろうなあ、としみじみ。

いずれにしろ、このまま、ここでぼけ〜っとしていても仕方ないので、まずは羽零さん
のサークルRAIN HILLSを目指して人の流れに乗っかってみる。各サークルのブースでは
それぞれの同人誌が並べられていてそれを眺めているだけでも結構楽しめる。
こうして眺めてみると、どっちかっていうと綺麗系より可愛い系の方が目立ってるよう
な気もするねえ。ぷに絵っぽい絵柄のkey系同人誌があって思わずチェック。
結構面白そう。後で又ゆっくり購入を検討しようっと。今はまずは目的地にっと。

人波に乗りつつ時に掻き分けてようやくRAIN HILLSに到着。ふえ〜。

とりあえずサークルブース内に座ってるお二人にご挨拶。
男性と女性がいらっしゃるなあ、んじゃ男性のほうが羽零さんかな?

「こんにちは。え〜っと、羽零さん、いらっしゃいますか?」
「あ、今、ちょっと他のサークルの本をチェックしに行ってますよ」

 とほほ〜、こりゃタイミング悪かったかあ。

「そうですか、んじゃ、また後から寄ります。」
「すみません」
「いえいえ、あ、そうだ。よかったら、unziが来た、と伝えといてもらえますか」
「はい。」
「…え? え〜っ!」(がたっ)
「へ?」
「ひょっとして絵を担当された方ですよね」
「あ、あははは、いや、まあ、そうなんですけど」

ってなわけで、初対面の人に驚かれるという、なかなかに貴重な経験をさせて
いただきました。ど〜も、その節は驚かしてすいません。>彼佐真近さん


その後、ふらりと「セ」印良品へ立ち寄りHolmes金谷さんに挨拶したり、
[Ti]さんの品をしっかり入手したりしたあと、しばらくしてまたブースに立ち寄り
羽零さんと初会合を果たす。やりたいことに対し真面目に真っ直ぐに取り組んでる
って感じで創作に対する意気込みが感じられる方でした。いや、それにしても、
やっぱ若いわあ、こうして逢うと改めて実年齢の差ってヤツを実感するなあ…。

新刊やまじかさんとの共著までいただいたりしてありがとうございました。
話によるとコミケに来てるoff会参加予定な他の面子は16:00にこの場所で落合う
ことになってるとのこと。んじゃ、オレもその頃にまたここに立ち寄るから、と
約束し、再び各ブース巡りへ。

まずは、ここに来た際に目について気になっていたkey本をもう一度見てこよう
というわけで先程のブースへ。おお、まだ残ってた。もう一度手にとって中身を
確認。うん、やっぱこれ良いわ。kanonとAirをメインにした本でAir関連のネタは
さっぱりわかんないけど、それでも十分楽しい。

これ、ください。
おいくらですか。
え、400円、
へえ、結構買い得感あるなあ、
んじゃ、ハイ。(ちゃりん)

ってなわけで「爆裂!、発進! Air Canon」(発行:ひなあられ)をget。

その後葉鍵系を一通り巡ってみたものの物欲を刺激するものがなく、そのまま
他の場所を散策してみる。
そのなかにオリジナルなA4サイズの絵を売っているブースがあったので覗いて
みました。

絵自体は路系痩身なキャラっぽくて自分の好みなんだけど、プリンター打ち出しに
よる絵を3枚一組で 800円かあ、さすがにちょっと高いなあ。
これで300〜400円くらいなら買う気になるんだけどなあ。

結局そのままその場を離れましたけど、描いた人のサインでも入れてもらえれば、
ひょっとして将来何らかの価値が出るかもしれない、そう思えるような絵でした。
ちょっとだけ惜しかったかな。

他にも軍属系のエリアでは軍服姿の皆々様が硬派な作りの同人誌を陳列していたし
ぬいぐるみをメインにした場所やペットの写真集、ドールの衣装セット。模型もあ
るしオリジナル、二次創作含めてゲームもある。他にも諸々。会場にはメイドさん
やバニーガール等いろんな格好の人たちがいたりしてやたらと華やかですなあ。
あ、もちろん成人系な肌色同人誌も一大勢力としてブースを占拠していました。

あちこちうろついてみて感じたのは、なんというか、ホントになんでもありの世界
だなあ、ってこと。素っ裸の女の子がくんずほぐれつしているような桃色オーラが
立ち上ってる本か売られているところから、ちょっと離れた場所では純粋可愛い系
な本やグッズがあったりするし、そのちょっと先では軍用機や航空機にについての
考察をメインにした本が置かれている。こういうの見てると、やっぱりこの場所は
自分がハマっているモノへの情熱を解放するところであり、それが許されている場
なんだなあ、っと感じます。

昨今のオークションでの状況やこのイベントに纏わる様々な出来事、徹夜組を含め
たマナー関連の話題等もありオレ自身はコミケという場所についてあまり良い印象
を持っていなかったのですが今回初めて参加し、実際の会場の雰囲気を見てると、
かなり印象が変ってきました。

スキなものをスキだと言うこと。
そしてそれに対する思いの丈を何らかの形にして発露すること。
各ブースにいたほとんどの人たちがこのイベントを楽しんでいる雰囲気が伝わって
きて、初めて来た自分にとっても妙に馴染んでしまうというか居心地が良かったで
す。そして、この雰囲気に浸った人たちが年2回のコミケを楽しみに上京する気持
ちが少しだけ解ったような気がしました。あくまで”少しだけ…”だけどね。

それにしてもオレって今回初めてこの場に来たわけだけど、最初こそは人の多さに
戸惑ったものの、すぐにこの場の雰囲気に馴染んでしまったような気がします。
やっぱ自分はこちら側に属するんだなあ、と改めて実感してなんともいえない感慨
というか、なんか後戻りできない道にいることを再認識したというか。
まあ、楽しいからいいけどね。


さて、時間になったので羽零さんところに戻ってみると数名の方々がサークルブー
ス前にいるのを確認。おそらく茶屋で見知った人たちのハズ、なんですが初対面の
人たちばかりだから誰が誰やらさっぱり。とりあえず幹事役の小雀さんはいるだろ
うと声をかけてみる。とりあえずその場にいた面子は、小雀さん、木公さん、くれ
まーさん、キューウェルさん、そして雅ノボルさん、そしてブースの中には羽零さ
んというわけで、羽零さんとこの片づけが終わるのを待ちつつ、ちょいと談笑等を。

やっぱり話してるうちになんとなくネット上での存在と眼前の人物とが重なってき
ますね。こういうのって他の場ではなかなか味わうことがない感覚でしょうなあ。
羽零さんとこの後片づけも終了しそれでは、と皆々様と共に off会予定地である浜
松町世界貿易センタービルへ。そこでTASMACさん、ボンドさん、MASA先生と合流。
あとは、参加予定はくらさんだけ、なんだけど来ない…。
う〜む、場所は解ってるハズなんだけどなあ。

予約している場所の都合もあるし、小雀さんへの連絡番号はわかってるはずだから
迷ったら連絡くれるだろう、ということで、とりあえず今いる面子でオフ会開始。
飲み放題ってことだったんで遠慮なくぐびぐびと。ほへへ〜っとなりながら楽しま
せてもらう。なんやかんやと話しつつ、描きつつしていたところ小雀さんのPHSに
くらさんから連絡。なんでもちょっとした手違いで合流しそこない、今は自宅にい
るとのこと、どうやら今からの合流は無理らしい…、う〜ん、残念。

とりあえず小雀さんと変わってちょいとくらさんと話す。

あ〜、もしもし、unziですわ。
今、何故ここに君がいないのかね、うん?
ふむふむ、なるほど、んじゃ今自宅にいるのか
う〜む、オレは会えるのを楽しみにしていたのになあ
ちゃんと首の皮洗って待ってたのに来ないんだもんなあ
残念だなあ、寂しいなあ。

あ〜、ところどうだ。
今回ここにいないことについてちょっとはマズかったかな、とか思ってたりする?
そうか、うんうん。
んじゃ、どうだ、
今回ここにいないのは水に流すから、オレのリクエストを叶える気はないかい?
「ふりふりひらひらなあかりちゃん」絵、TOPに掲出するってやつ。
うん、そう。ふふふっふふ、まさか断ったりしないよねえ。
ねえ、くらさん(微笑)

というわたくしの控え目なリクエストに快く応えてくださるくらさん。

そこへ外野席から、それならここにいる全員分のリクエストを描かなきゃねえ、と
いう悪魔の囁きが。当然のことながらわたくし、その旨をくらさんに伝達。

あ〜、ここにいる全員一致で9枚分描いてくれってことになったけど、いいか?
大丈夫大丈夫、1枚描くのも9枚描くのも大して変わらないって。<かなり違うよ
…うん?、なに、OK。
ふふふふ、よし、んじゃ楽しみにしてるぞよ。

ってな感じでほとんど半強制的にこちらのリクエストを飲ますことに成功。
いや〜、飲んだ席での勢いってのはいいよねえ。
くらさんの半分途方に暮れたような返事がいい感じだったわ。<マテ

そんなこんなでドタバタと楽しんでいたオフ会もあっという間に時間となって
次はカラオケなんて話も出ていたけど場所が取れずに二次会はお流れ。
そんなわけで、とりあえず今回のオフ会はこれでお開き〜。
いや、いろいろ楽しゅうございました。
また次回があるようならば是非。


ひととおり挨拶を交わしたあと、地下鉄組と電車組に分かれて散会。
地下鉄組はオレ、くれまーさん、羽零さん。羽零さんは途中乗り換えで別方面へ。
この帰り道、宿に向かう地下鉄からの出口を間違えるわ、反対方向に歩いたりする
はと、かなり大雑把な覚え方をしてるのが判明。
土地勘が不十分なオレを心配したくれまーさんが宿までつきあってくれてなかった
ら多分途中でムダな時間を過ごしていたハズ。
くれまーさんには心より感謝します。ありがとう。

辿り着いた宿のロビーでここまで付き合ってくれたくれまーさんとしばし歓談。
彼が考えてる二次創作話の概略やそれについての意見。お互いが思ってること、
それぞれの立脚点他諸々の事柄について缶コーヒー片手に膝を突き合わせながら
話をしました。しっかしこういう話をしてると時間が経つのが早いよねえ。
あっという間に終電の時間というわけで、くれまーさんも帰路へ。
今日はありがとさんでした。

というわけで、朝から晩までじっくり楽しんだ帝都滞在2日め。
いろんなものを見ていろんな人たちと話して、なかなかに充実した一日でした。
さて、明日はTASMACさんの案内でアキバ行脚の予定。
まだ0;00過ぎだけどコミケ会場散策の疲れもあるし、缶ビール飲んだあとは
早めに就寝しましょうかねえ。


その参へ続く

【参考】
・コミケ購入物品一覧
 爆裂!発進!Air Canon  
 Fair Wind         <念願かなってようやく入手
 永遠の楽園「中巻」「下巻」<上巻がないと読めないなあ
  Never be forgotten
 

2001/09/02   帝都探訪記 その壱

帝都雑感

やたら人が多い。いじょ\e

いや、まあ、これだけで終わってもいいんですが、
それはやはりマズイかなあと思い直して手持ちのシグマリオンでリアルタイムに書いてた
テキストを基本にしつつ、初めての帝都散策雑感などをレポート風に少々。
ちなみに今回は純粋日記風にだらだらと状況を書いてるだけで特にオチもまとめもなし。
そういうの読むのが苦痛な人はこの先は読まないほうが吉、かも。


それでは。

帝都探訪記 その壱

○8/11

前日までの修羅場に無理やり一段落をつけ、とりあえず残りは帰ってきてから後で考えよう、
という非常にお気楽かつ無責任な態度でへらへらと10;58博多発新幹線に乗り込む。
帝都到着まで6時間強、昼も近いということで博多駅でしっかり弁当飲物調達済。
今までの経験上、車内販売の弁当は美味しくないって偏見があるもので弁当類は出発駅で
調達してしまう習慣ができてしまいました。

そんなわけで当日の調達品は鰯鮨弁当。

寿司飯の上に鰯を乗っけて、それを8つに切り分けただけという非常にシンプルな弁当なん
ですが、博多駅でこの時期に売っている弁当では一番のお気に入りです。何が気に入ってい
るかというとビールにすんごく合うんですな、これが。
青魚特有の風味が苦手だって人には薦めにくい、ちょっとクセのある味わいですが、弁当に
付属している醤油を全体に軽く振りかけ、鮨の一切れを頬張り、冷えたビールを飲む。
これが又美味いんですわ。いや、こうして書いているだけでまたよだれが。

たまに食べるから余計に美味しく感じているのかもしれないけどね。

お気に入りの品だけにいつでも売ってると嬉しいんですが、どうやら季節物らしく、この季
節を外れると店頭から姿を消すのが難点といえば難点です。

そんなわけでこの季節の定番弁当をしっかり手に携えて新幹線は一路東へ向け出立。
進む進むよ、電車は進む。小倉を過ぎ関門海峡を通り抜け、山陽線を一路東へ。

時はよし、目に優しい風景も堪能、ではそろそろ次の楽しみである弁当をば。

(がさごそ)

それではひとくち、ぱくっ。うん、イケル。

パシュっ、

うぐうぐうぐうぐうぐうぐうぐ、ぷは〜っ。

いや〜、もう、サイコーッス。

我ながら、どこに出しても恥ずかしくない程の酒飲みオヤジっぷりだわなあ、と思わず苦笑
しつつも、ビール片手に移り行く景色を眺めながら、ま、楽しいからいいか、と。

そんなこんなでビールをぐびぐび飲んだり一眠りしているうちに東京駅に到着。

おおっ、我帝都進入ニ成功セリ、
…みたいな感慨もなく出口を探してうろうろ。

いや、なんというか、建物の構造自体がちょっとわかりにくい。
人の多さと電車路線の繁雑さにため息をつきつつ、まず足場の確保をするために宿に向か
う。八重洲口からタクシーを使って帝都滞在中の拠点であるホテルへ。多少贅沢かなとは
思いながらも、地の利が無い場所ではこれが一番確実な移動手段だしね。

無事チェックイン。宿にて一息ついたあと、とりあえずTASMACさんに到着の報告をば。
互いに今日は予定空いてるよ、ってことだったんで、んじゃ一献いきますかってな感じで
とんとん拍子に飲み会決定。オレが来たばっかりで地理の把握に難のあるのを気遣って
TASMACさんがこっちまで来てくれるとのことでホテルのロビーでこんにちは〜と初対面。

TASMACさんと知り合ったのは、自分がKageさんちを根城にしていた頃、突発的に盛り上が
った企画「ブラックまるちシリーズ」においてTASMACさんが文章担当として参戦されたの
がきっかけでした。Bまるち第9話として書かれたあかりちゃんをメインに置いた作品を
読み終えた時、作品全体からキャラへの思い入れが溢れてるなあ、と感心したものです。

その後、SSをいただいたり、Kageさん誕生日企画では「ブラックりーふ」を一緒に手が
けたり、PS版「久遠の絆」入手にご配意いただいたりと多方面に渡ってめっちゃお世話に
なってる方だったりします。

そんなTASMACさんの初対面での印象。
行動的でポジティブな雰囲気溢れるナイスミドル。
わかりやすく言い変えると、声が大きくて有言実行なパワフルおっちゃん。
まあ、おっちゃん呼ばわりしてる自分も実はほぼ同年代なんですが。

せっかくだからとボンドさんにも連絡を取ってみたけどどうやら今日は無理らしい。
明日会えるのを楽しみにしています、ってことで電話を切り、二人連れ立って近場の飲み
屋さんにて、まずは生ビールにて乾杯っと。

ぐびぐびぐびぐび〜、ぷは〜っ!美味い。

生ビールで乾杯後、夕食がてらにツマミを食しつつ、創作に関する互いの話を交えながら
文章系二次創作の楽しさ、長期連載作品を終わらせることの難しさ、その他にもいろいろ
と興味深い話を聞かせてもらったり、話したりと非常に楽しい、あっという間の3時間で
した。

明日のoff会にて会うことを約束して23時頃に散会。
いや〜、のんびり良い酒が飲めました。ハイ。
おまけに「いいちこ」持ち帰りまでしちゃったしねえ。
しっかり寝酒代わりに活用させてもらいました。

さて、明日はコミケなるものに参戦の予定。午後から会場に乗り込む予定だけど、
ウワサに聞くと夏コミ3日めってのは暑さと人込みに溢れた修羅場らしい。
そういう場に対する免疫がほとんどない自分。
果たして大丈夫か、をい。
体力温存の為に今日は早めの就寝。

…のつもりが、茶屋簡易放談場にてくらっちと遭遇。

明日のoff会で会うのを楽しみにしてるので首を洗って待ってるように、と伝える。
あと、コミケ一般入場に関するアドバイスをもらう。自分の心づもりとしては、11:00頃
会場に到着するつもりだったけど、その頃だとまだ行列が続いているだろうとのこと。
ある程度空くのは午後からだよってことだったので会場到着予定時刻を13時頃に変更。
昼過ぎからのんびり会場巡りと洒落込みますか。

明日があるから本日はこの辺で。ってことで本日の営業は終了。
さて、明日はコミケ参戦にoff会。
どっちも楽しみである。


その弐へ続く

【参考】
・第2TASMAC-NET
 http://www.asahi-net.or.jp/~be9t-udgw/

・KageのHP(にわか書店分館)「Kage'sHomePage」
 http://www2s.biglobe.ne.jp/~KageLeaf/index.html
・KageのHP(にわか書店分館)内コンテンツ
 「ブラックまるち」シリーズ
 http://www2s.biglobe.ne.jp/~KageLeaf/black/blacktop.htm

2001/06/03   思わず喝采を上げるとき/ぶるまー2000

ぶるまー2000雑感

ばかゲーです。いじょ\e

 いや、ホント、このゲームを一言で言い表すとなるとこれだけで終わります。
ひさしぶりに、くだらなさ炸裂のゲームをしたなあって感じでした。(誉め言葉)

 ここしばらくでは、カノン、ねがぽじといったゲームをプレイし楽しんできま
したし、実際それらの作品は面白かったんですが、その反面、心のどこかに飢え
がありました。ちゃんと楽しんでいるし物語としてのカタルシスも感じている。
でも、心のどこか満たされない。言葉にしてみるならそんな気分でしょうか。

 そういう満たされない気分をスカッと吹き飛ばしてくれたのが、この「ブルマ
ー2000」でした。

 メインヒロイン(ヒーロー?)の初登場場面からして、深夜の住宅街を一升瓶
抱えてくだ巻きながら愛犬と共に歩いているところから始まりますからねえ。
もう、これだけで一筋縄ではいかない成り行きになるんだろうなあ、って楽しく
なってきます。

 怪しげな男から成り行きで「神のブルマー」を託されるという導入場面から始
まる展開は、隠し味にシリアス風味を混ぜながらも、決して竜頭蛇尾に陥ること
なく、最後までくだらなさ満載のまま、そのテンションを維持して駆け抜けてい
きます。

 なんか久しぶりに伏線とかキャラの心理を考えることもなく、ただひたすらゲ
ーム内の世界に浸りこんで、メチャメチャ対象限定っぽいネタになかば呆れなが
らも、くすくす笑ってプレイすることができて、おなかいっぱいの満足感を感じ
ています。

 「型番JP-530」「紺無地」などというマニアックな指定が出てくるブルマー借
り競争を始めとして、微に入り細に入り、よくぞここまでブルマーという題材に
こだわりまくったもんだ、と思うほどの詰め込み加減には感服してしまいます。
この手の作品でのこだわりとしては、ある意味究極かもしれないですね。


 それにしても、なんでここまでこのゲームに浸りこめたのか。

 今までプレイしてきたゲームになかったもの、そして、このゲームで満たされ
たものっていうのはなにか。ハマリこんでいたこのゲームも一段落した頃、
ちょっと考えてみました。それは多分「胸のすくような爽快感」の有無かなあ、
なんてことを考えてます。

 沸き立つ感動とか心を打つ情景なども一種の爽快感を伴いますけれど、そうい
う高尚なものとは縁遠い、もっと身近な感覚、例えばボーリングで狙い通りのコ
ースを通り奇麗なストライクが取れたとき、例えば会心のあたりとともにホーム
ランが打てたとき、例えば頭のなかで思い描いたラインを奇麗にトレースしてコ
ーナーをクリアしたとき、そんな思わず「よっしゃあっ!」という歓声をあげて
しまう高揚感。そんな気分と同じような感覚。

 このゲームをplayしていると、そんな心地よい高揚感をあちこちで味わうこと
ができたわけですが、それは、おそらく主人公と気持ちがシンクロできた由縁だ
ろうと思うわけです。敵側であるところのBB団から「一升瓶抱えてクダ巻くよ
うなやつを女の子と呼ぶんじゃないよ、イメージ崩れるから」とまで言われてし
まう主人公 常葉愛。実際言われるだけあってそりゃまあ無茶苦茶やってるんで
すけど、その行動には一貫性があるし、凄くわかりやすい。
そしてなにより彼女が下すその判断がとても心地よい。

 この手のゲームの主人公って大別するとplayする側に親近感を持たせる等身大
型とplayする側がやってほしい行動を取れる願望達成型に区別できるような気が
するんですが、このゲームでの常葉愛は後者側ですね。

 月面上最後の戦い、愛との戦いに破れ行動不能となった宿敵BB団サイボーグ
Bは既にラストボス、ビッグブルマーへの無限のエナジー供給源としてのみ存続
し、そのままの状況でもいずれ遠からず命脈は尽きるという状況のなか、囚われ
たBに対し彼女を破壊しなければ絶対に負けるという状況のなかで愛はその選択
肢を選ぶことなく頑なまでに自らの意地を通し尽くし、そして散ります。
 自らの存在を対価に賭けて、ほんの一時心を通わせただけの相手を救うために
自分の意地を貫き通す姿は、自分の中にある、できればこうありたいと思う願望
を満たしてくれます。

 紆余曲折の後、復活した愛が目ざめた際に言う言葉。
そして再び対峙する黒幕ビッグブルマーに対し言い放つ気っ風のいい啖呵。
思わず「よっしゃあっ!」と喝采を上げたくなるような開放感。

 結局、自分がゲームに対して最優先で求めているものは萌えでも感動でも達成
感でもなく、この気分の高揚を伴った開放感に尽きるのかもしれない。

そんなことを改めて感じた「ぶるまー2000」への雑感でした。


参考
・ぶるまー2000
・対応:Windows98,Me,2000
・2000年10月20日発売!
・スタッフ
 総合プロデュース:高尾登山
 企画原案:星空めてお
 原画:桜瑞
 音楽:九十九百太郎
・制作販売:ライアーソフト http://www.liar.co.jp/


2001/05/09   賑やかな宴のあとに残るもの/行殺☆新撰組


 今でもなお様々な分野、表現媒体を使って彼等の活躍を描いた作品が発表され
続けている新撰組。幕末〜維新を駆け抜けた群雄伝として今でも多くの人々から
愛され、その心を捕らえつづけています。彼等を描いた作品として司馬遼太郎氏
作の「燃えよ剣」が有名ですが、最近でも映画「御法度」がその先鋭的な描写?
で話題となりました。

 その他にも周りを見渡せば、ゲームにマンガにと新撰組を扱った沢山あります
し、特にマンガ関連では現在進行形の作品もあります。過去発表された作品群の
なかでは彼等を直接的に扱った作品に限ってもかなりの数が該当するでしょうし
、ましてインスパイアされた作品となるとどれほどの数になるやら、ちょっと見
当もつきません。さすが幕末に活躍した人々の中でも1、2を争う人気だけのこ
とはあります。

 とまあ、こんな感じで紹介していますが、実は自分は新撰組という存在につい
て一片の思い入れすらない門外漢でして、実を言うと前述した作品群も極一部を
除き、手にとったことすらありません。

と、いうかはっきり言っちまうと、自分の認識の中では新撰組という集団は、
単に時代の流れを読み切れずその力を無為に消耗した愚かな人斬り集団って印象
しかありません、…でした(過去形)

ええ、少なくともこの作品をやるまでは。


 そんなわけで、長い前置きとなってしまいましたが、今回は我がお気に入りの
ゲーム「行殺☆新撰組(ライアーソフト)」について少々。
 既に発売されてから大分経ってる作品だし今さらって気もしますが個人的にお
気に入りな一本というわけで、ちょっとここらで私的印象をまとめてみました。

 もともとこのソフトを初めて知ったのは、どなたかの紹介で訪れた開発元のWeb
サイトでこの作品のOPムービーを見たのが最初でした。そのあまりのおバカで
いい感じにクダラなさ加減をブレンドしたムービーがめっちゃ楽しくて気にいって
しまい即座に購入を決定。そのときの印象は、あくまで気楽に楽しめるストレス
解消型のバカゲーって感じで、今まで自分がplayしたなかで例えるならば、アリ
スソフトの「プロ・スチューデントG」みたいな感じかなって思ってました。

 だから、正直内容についてはそれほど期待をしていたわけではなかったんです
よね。これだけのハマれるおバカなOPムービーを作ったスタッフは、果たして
本編内でいったいどんなネタで楽しませてくれるんだろう的興味が一番だったよ
うな気がします。

 ところが実際playしてみると、これがまた思った以上に真面目に作ってあるん
ですよ。いや、もちろん期待していたおバカなお気楽なネタ的部分はしっかり押
さえてあるわけですが、そこに絶妙なバランス加減で史実を織り込み、表面上は
あくまでおバカでお気楽だけど、その根底にはマジが流れてる、という構成に
なっていて、そのことが作品全体に思わぬ深みを与えているように感じました。

 果たしてこれが意図して狙ったものなのか、それとも単なる偶然の産物なのか
はわかりませんが、少なくとも史実に関してはいい加減で中途半端な取り上げ方
ではなく、キチンと資料を揃えてしっかり検討した上で作品全体に練り込んであ
るなと感じましたし、実際それだけの説得力がありました。

 そして、なによりも「女ばかりの新撰組」とい要素をメインに据えたエロゲー
なのに、彼女たちが新撰組という立場に立っていることを誤魔化したりしないス
タッフの姿勢に凄く好感が持てました。

 そう、彼女たちはあくまで新撰組であり、18禁なエロ場面や不条理な展開を
内包しつつも、あくまで「返り血を浴びながら人を斬る」という日常を自分の意
思で選び取った人たちとして描かれています。特に池田屋襲撃から意気揚々と帰
還する彼女たちを描いたCGはこの事を視覚的に表す一枚としてとても印象深い
ものでした。

 このことがこの作品を単なるバカゲーで終わらせていない部分であり、こうい
うマジな部分をきちんと押さえてあるからこそ、京都での活動に終わりを告げ、
各地を転戦しながら、それぞれのキャラとともに迎えるエンディングが、もう祭
りは終わったのだと告げる寂寥感とともにじわりと心に染みるのでしょう。
 
 京の都で新撰組として活動していた時間、それはとても過酷な日常であった。
しかし時をおいて振り返ってみれば、それがまるで賑やかな祭りを謳歌していた
かのような一番幸せな頃だったと気付く…。
 そんな感傷すら感じられるエンディングを眺めながら、ああ、この作品を遊べ
て良かったな、とそう素直に感じている自分がいました。

 ええ、新撰組に一片の興味すらなかった自分がこういう風に感じるほど、この
作品にハマリこんでいたわけです。このことは自分自身かなりの驚きでしたけど
このゲームは確かに面白かった、と、そう素直に言い切れる作品でした。

 自分のお気に入りエンドは前述した「祭りのあとの寂寥感」を如実に感じさせ
てくれる土方EXエンド、そして沖田と迎えるエンド(not EX)です。どちらも
史実に沿った展開(あくまで基幹部分ですが)となり、決して手放しの幸福終了
というわけではないのですが、この作品を締めるに足るエンドだと感じました。

 あと、物語自体はそれほどでもなかったけど、かつて刷り込まれたご主人様に
対する絶対的精神依存からの脱却という設定と展開が興味深かったゆーこさんも
かなり印象深いですね。逆の展開はいわゆる調教ものとして巷に溢れていますけ
ど、かつてのご主人様からの脱却という展開は、寡聞にしてあまり見ないので、
なんだかとても新鮮でした。

 でもまあ、調教モノを見慣れている自分なんかはこういう展開は新鮮でとても
興味深かったけど、さすがに一般受けはしないような気がします。なんといって
も世のヒロインのほとんどは純情可憐な純粋培養型ですからね。やはり世間的な
ニーズはそちらに傾いているってことなんでしょう。

 と、まあ、ここまで思いつくままつらつら書いてみましたけど、こうして振り
返って読み直してみると「行殺☆新撰組」が、なんだか、どシリアスでマジ的要
素過大な感動作品みたいに見えるますねえ…。どうもこれはマズイかな。

 このゲームの基本はあくまでOPムービーに代表されるようにおバカでおちゃ
らけたお気楽極楽なものです。だから気楽に遊ぶのが一番だと思うんですが、気
楽に遊ぶには最大の難敵がひとつ。

 実はこの作品、発表当時バグがめちゃめちゃありました。ええ、そりゃもうハ
ンパじゃないくらいの数でして、自分の場合、事前に話を聞いていたものでplay
前に修正パッチを当てて遊びましたけど、それでも隣を歩いていたはずのキャラ
が話している最中にいきなり入れ代わってる他、いろいろな不具合が噴出してい
ました。

 果たして現状でどこまでバグつぶしが行われたのか定かではないのですが、も
し今後この作品に興味をもってplayされる方がいらっしゃるのなら、必ず最新版
の修正パッチを当ててからplayされることをお薦めします。

 ただ、あちこちの評価を見ているとどうやらかなり人を選ぶ作品らしいので、
誰もが楽しめるわけではないということを念頭に置いといてください。

まあ、そんなわけで、今回は「行殺☆新撰組」についてでした。


参考
・行殺☆新撰組
・対応:Windows98,Me,2000
・2000年4月28日発売!
・定価:8,800円(税別)
・スタッフ
 企画原案・シナリオ:岩清水新一
 シナリオ:睦月たたら
 原画・キャラクターデザイン:八雲剣豪
 音楽:九十九百太郎
・制作販売:ライアーソフト http://www.liar.co.jp/



2001/04/09   埋められない心の欠落/Kanon

 九州北部では日中の気温が20度を越え始め、ようやく春爛漫という雰囲気に
なってきました。北部九州方面では先の日曜はTシャツ1枚で過ごせた程で既に
車中ではクーラーが必要な環境になりつつあります。

 自分の方も、2001年当初から年度末にかけて厳しかった状況をなんとか乗
り切り、4月に入ってからは多少なりとも余裕を持ちながら日々の生活をゆるり
ゆるりと楽しんでいます。

 気候的にも気持ち的にも余裕のあるこの時期に部屋の片隅に堆く溜まりまくっ
ている未プレイ分のゲームの在庫を一層しようじゃないかと思い立ち、じわりじ
わりと手をつけ始めています。

題して「春だ、祭りだ。未プレイゲーム萌え燃え大攻略祭り」。
あはは、ちょっと大仰ですかね。

 まあ、それはさておき、ようやく「Kanon」に手をつけてみました。

「Key」なる名を一躍一流ブランドまで引き上げたビジュアルアーツ制作のアド
ベンチャーゲームにして出世作、ってこんなこと解説する必要のないくらいその
筋では名前の通った作品ですね。
 俗に「鍵っ子」と呼称される熱狂的ファンを輩出したことでもわかるように、
ゲームとしてのハマり度の高さはかなりの逸品として周囲の評価も高く、最初に
始めるには良い選択かなと、この作品に手をつけてみました。

 世間的に見れば周回遅れどころではない取組遅延ぶりですが、基本的にゲーム
は自分がやりたいときにやりたい物を好きなようにやるってスタンスなんで、自
分的にはなんら支障なし。
 というか最初にこれ選んだのも、桜の花が咲く公園に雪が舞い落ちる、って風
景をニュースで見ながら、ああ、雪と桜が共存している風景ってなかなかに幻想
的だなあって思ったのがきっかけなんですけどね。

 雪と桜の情景>冬と春の物語>幻想的>おとぎ話 というキーワードが自分の
中で綺麗に繋がって、そういえば Kanonって北の雪降る街を舞台にしていたなあ、
雪振る街のおとぎ話だと評されていたけど、どんな内容だったんだろう、ちょっ
とやってみようかなってことで、ほんとに気分の赴くまま、成り行きまかせの選
択で始めてみました。

 そんなわけで世間一般より2年遅れで始めてみたKanon、ちなみにplayしたの
はドリームキャスト版です。一応手元には18禁のPC版もあるんですが、以前
よりコンシュマー版を先にplayしてから原盤をやってみると18禁版はどんな感
じ、印象に見えるんだろうってことに興味があったもので今回ちょうど環境が整
っていたこともあり自分で試してみようということで一般向け(とも言えないか
な)であるドリームキャスト版を選択してみました。

 結論からいうと大変楽しめる作品でした。

 意外性を持ちつつそれだけに終わらないキャラ、綺麗な画像、細部に渡って練
り込まれた物語と演出、そして物語と協調し、プレイする側の感情を盛りたてる
美しく聞き応えのある音楽。それら全ての要素が相まって一つの物語が終わった
際には、ああ、やってみて良かったなという良質の満足感を与えてくれます。
多くの人から愛されている作品だというのも素直に頷ける、本当にとてもレベル
の高い良質の作品だと感じました。

 ただ…、やっぱり自分はどこか浸りきれませんでした…。

 本当に良い作品だと思うし実際楽しめる。
「物語の中くらい幸せな結末を見たいじゃないですか」という台詞にはとても共
感するし、おとぎ話的と評される部分についても自分の好みにあっています。
 支払った対価に値する以上の満足感を感じつつ、それでも物語を進めるうちに
心ののなかのどこかが冷めてしまう、そんな印象。

 この事は同じスタッフによる前作品「ONE」の時にも感じていたことで、果
たしてこの感覚が「Kanon 」をプレイしたあとで、どのように変貌するか、自分
自身かなり興味深く思っていたのですが結果的に似たような印象を持つことに
なってしまいました。

 いろいろ考えてみたけど、おそらくこれは劇中に登場するキャラ全てに通じる
根源的部分に対して自分自身が共感できないってことが大きいのかな、と感じて
います。

 語彙も少ないし、文章も巧くないのでうまく言葉にして表現できないんだけど、
強いて言うなら全てのキャラが基本的に個としてのみ存在し、彼(彼女)を取り
巻いているはずの存在、家族や肉親と共に有る生活の場の匂いがしない…。

 もちろん物語の中で秋子さんと名雪という家族の関係は描かれていますが、そ
れは地に着いた生活の場というより疑似的家族により演じられる「理想の家族ゲ
ーム」的印象を感じてしまいます。また佐裕理の傷について語られる部分でも、
彼女が縛られる父の言葉について、親は無責任な他者としてのみ描かれ、最後ま
で彼女を救済することはない。また、栞についても言及される家族の存在は、あ
くまで姉のみでありおそらく存在するであろう両親が物語に関わることもない。

 あくまで個人的な印象と前置きした上で言わせていただくならば、そこには、
家族、とりわけ親子というものに対する憎悪と羨望、渇望と諦めを感じてしまい
ます。そして全てのキャラがその基礎の上にそれぞれの個性を乗っけている。
その一番基礎の部分に違和感を感じるから、見目麗しき魅力的なキャラと認識し
つつ、どこか物語に浸りきれないのかなあ、などと考えているんですが果たして
それだけなのか、自分でも今一つはっきりしません。

 ひょっとしたら、あまりに狙いすぎでキャッチーなキャラに心の奥底が無意識
に引いてしまっているって可能性も十分あるんですけどね。

 まあ、そういうわけで若干重箱のスミを突きながら難癖つけてる気がしないで
もない Kanon評ですが、18禁美少女ゲームに抵抗のない人限定という縛り付な
がらで少なくとも支払った対価に見合っただけの満足は得られる作品ということ
でお薦めできます。少なくとも自分は楽しめました。

 ただし、いわゆる普通のライトユーザーと称される人にはちょっとクセが強す
ぎて楽しめない気がします。というか、多分これを薦めた時点で退くと思うな。

一般向けゲーム誌ではこの手の作品に対する評価はあまり芳しく無いことを含め
てまだまだお互いの間には乗り越えがたい隙間があるのかも。


追記

 この作品は、フルボイスでplayした始めてのゲームになりました。
今まで音声つきに抵抗があってずっと切っていたんですが、できるだけ初
期設定のままでいじらずやってみました。さすがに最初は幾許かの心理的
抵抗があったんですが、やっているうちに気にならなくなってしまいました。
   
 声優さんについての知識はほとんどないので各キャラ担当の詳細をよく
知らないんですが、各台詞にこもった微妙なニュアンスを絶妙に表現して
いるのを聞きながら、言葉が生きているよ、うわ、スゲエなあ…、って、
思わず感服してしまいました。
 なかでも美汐から真琴への「おなまえは?」っていう優しい呼びかけは、
その言葉の中に美汐の色々な思いを感じさせてくれて、聞いていて、
ちょっとじわりときてしまいました。

 少なくともKanonについては、自分の中でDC版の声が標準設定で組み
込まれてしまいましたけど、でも、果たしてこれっていいことなのかなあ。


参考

「Kanon-カノン-」ドリームキャスト版
・VGA対応 
・推奨年齢 全年齢
・2000
・Visual Arts / Key / NECインターチャネル

2001/03/24   世界は毒で満ちている?:地球少女アルジュナ


私的公的状況がなんとか一段落したので久しぶりにここを更新してみるtest。

前回の書き込みを振り返ってみると…、2000、5だから実に10ヶ月ぶりですか。
う〜む、いやはや、思えば遠くに来たもんだ。<ってをい

そんなわけでリハビリ代りということで徒然なるままにひっそりといきましょうかね。
多分しばらくは誰にも見つからないと思うし。

さて、みなさま、
現在テレビ東京系で絶賛放映中の「地球少女アルジュナ」見てますか。

ええ、あの

”さあ、皆で地球に優しく生きようよ。
 なにより地球環境第一、
 大量生産・大量消費など、悪、悪、あくぅ〜っ!”なテレビアニメですよ。(微笑)


 資材大量消費タイプな第3次産業のひとつとも言えるテレビアニメーションで
”地球に優しく”っていうのを語るのは、なんとなく存在自体が矛盾に満ち満ちている
ような気もしますが、それを言い始めたらあらゆる公共メディアはそれに該当しちゃい
そうですので、まあ些細なこととして捨て置くということで、大まかな番組概要などを
少々。

○ストーリー
  危機に瀕した地球を救うため、ひとりの少女が目覚める…。
  少女の名は「有吉樹奈」。
  地球が滅亡する未来を見てしまった樹奈は謎の少年クリスの手をかりて、
  地球と心を共鳴(シンクロ)させる力を得る。
  地球を救う使命を背負ってしまった樹奈。
  そして樹奈は人類滅亡をくわだてる不気味な謎の魔物「羅亜邪(ラージャ)」
  との戦いへと導かれていく…。
  * 以上、公式サイトより引用( http://www.tv-tokyo.co.jp/arjuna/ )


 当初はさしたる興味もなかったもので、初回は見逃してしまいましたが、2回め
以降から大まかにフォローしつつ感じたのは、作品全体から感じるスゲエ胡散臭さと、
痛みを知ることなく主張される地につかないメッセージがいろんな意味で「楽しめる」
作品になってます。いわゆる作品を斜めから観た楽しみってやつでしょうか。

以下は各話から感じた私的印象。

Vol.1〜2 
 誕生編 
 彼氏を助けるために変身しちゃったけど、
 地球少女はヒトでなく地球を守るんだよ

Vol.3 
 自然って凄いね。
 でも不法投棄で山は汚されちゃってるよ

Vol.4 
 農薬は使っちゃダメだよ。
 畑の害虫はホントは野菜の悪いところを食べてるんだよ

Vol.5
 いやん、食材の悲鳴が聞こえちゃう。
 ファストフードの大量生産ハンバーガー喰べたら身体がこわれちゃった。

Vol.6
 良い事だってわかってるよ。
 でも、例え正論でも初めの一人になるのってイヤだよね。

Vol.7 ー 未見 ー

Vol.8
 彼氏に親友が急接近。
 え〜ん、地球少女ばっかりやってると失恋しちゃうよ。

Vol.9
 大人って汚いよね。
 遺伝子操作ってとってもあぶないんだよ

Vol.10
 大人の女性? でも男?
 あのね、クスリってホントは毒なんだよ
 

とまあ、こんな感じかな。
かなり視点が歪んでるかもしれないけど、基本的に間違ってない解説のハズ。


 一応、自分のスタンスとして、環境保護っていうのはとても大事なことだと認
識してるし、自身に出来る範囲内で今の環境を維持したいと思ってもいます。

 ただそれはあくまで”人間が住みやすい環境”っていうものを基準にしたもの
で「地球が苦しんでいるよ。さあ、みんなで今の生態系をこれ以上破壊しないよ
うに頑張ろう」なんてご大層な視点なんざ持ち合わせていません。生態系やそれ
を取り巻く環境なんてものは、時間の推移とともにいくらでも変化するものだし、
今の環境だって原初の生命体から見れば猛毒の酸素で満ち溢れている魔の世界で
しかない。

 ヒトがこの星の生態系の一員として存在している以上、ヒトの活動が地球の環
境に影響を与えてしまうことは、火山が噴火したり隕石がぶつかったりする事例
と本質的に変わらないような気がします。果たして生命活動の結果としてでてく
る環境の変化を単純に”地球そのものに対する悪”と断罪できるものなのかって
いうのが個人的に疑問が残るところです。例えそれでヒトが死滅することになる
としても地球そのものにとってはいつも通りの微細な出来事に過ぎない。

 良く言われるのが、行き過ぎた技術、過剰な生産・消費が悪いのだということ
ですが、それによる恩恵は巨大であり、害悪と利益をはかりに掛けた結果として
の選択が現在の状況であるわけで、今、手中に納めている大きな果実を捨てて昔
に戻ることができるのか…。それが甘く美味しいものであればあるほど捨てるこ
とはできないだろう、というのが自分の認識です。

・今さらコンビニのない生活に戻れますか。         我慢………。
・今さら冷暖房機の備わっていない環境で仕事ができますか。 なんとか…。
・今さらエレベータなしでビルの階上まで通えますか。    頑張れば…。
・今さら冷蔵庫のない環境に戻れますか。          できません。
・今さら山で薪を調達しそれを燃料に家事一切を行えますか。 できません。
・今さら風邪薬や痛み止め、解熱剤がない環境に戻れますか  できません。
・今さら合成素材がなにもない状況に戻れますか。      できません。

 こういう風に思うのはヒトは自らの意志で大量消費前の状況へと後戻りするこ
とは出来ないだろうという認識が自分の根底に根づいているからかもしれません。
そして現在の医療技術や食料の大量生産体制があるからこそ救われてる人たちが
少なからずいることも忘れてはいけないと思っていることもあります。

そういうことを踏まえて、自分の中にある環境に対する視点はあくまで
「自分自身が生きるためにヒト科ヒト目の住みやすい環境を維持する」という
ものになっています。少なくとも自分にはそれが一番わかりやすい。


「地球少女アルジュナ」という作品で主張されている基本的な部分
「地球の環境の中で皆と共存しようよ。自然をもっと身近に感じてみようよ」に
ついては分かるけれど、各部分の主張があまりに青臭く、また胡散臭い。

 特に世界各地の食糧不足に言及しつつ、食料増産に不可欠な農薬について安易な否
定論を平気で語る部分や発展途上な地域で渇望されている各種医薬品類自体を否定し、
クスリに頼らず自然治癒力で直すのが正当だ、なんて事を無神経に語るのを聞いてい
ると、さすがに呆れ返るというか馬鹿馬鹿しくなってきます。

 これじゃ、かつてさる高貴なお姫様が語ったという「パンがなければお菓子を
食べればいいでしょ」という認識とさして変わらないと思うんですが…、この辺
りの主張を本気で言ってるのであればアレだよなあ…。目の前の食材の出所や品
質を気にすることが出来るのは目の前に他の選択肢が存在することが大前提なん
だということをきちんと認識しておかないと、この手の主張は単に富めるものの
身勝手な論理、として扱われて広く理解を得ることはムズカシイでしょうねえ。

少なくともオレは「こいつらバカじゃねーの」って風にしか感じませんでした。


 こんなふうになんのかんの思いつつもとりあえず次週も見てみようかなって気
にさせてるのは作品全体の品質(絵や効果など)がとても高水準で維持されてい
て、ただ画面を見ているだけでも結構楽しめることと、なによりこれだけのこと
を偉そうに主張したからには、最終話(3/27放映)でどんな風にまとめてく
れるのか是非リアルタイムで見てみたいという興味故かもしれません。
完全にやじうま根性ってヤツですわ。

 なんにしてもこんな風にヒトによる環境破壊を題材にした意欲作(異色作?)
がテレビの一般枠でエンターテイメントとして放映されているのは、新たなる
千年紀を歩みだしたこの時代にふさわしいのかもしれないねえ、などと冷めた
視線で眺めつつ、今回はこの辺りで。

参考
 地球少女アルジュナ
 公式サイト http://www.tv-tokyo.co.jp/arjuna/

2000/05/04   我が愛すべき相棒たち:クルマについて少々

 さわやかな初夏の風が吹き渡る季節、奇麗に晴れ上がった空を見ているとふらりと外へ
出歩きたくなります。
 元々、あてもなくあちこちを徘徊するのがスキなもんで出張等で遠出の機会がある場合、
時間さえあれば一人ふらふらと路地裏を歩き回ってるんですが、これはクルマに乗る際も
似たようなもので、特に目的も定めず風の向くまま気の向くままに、昼間は緩やかな湾岸線
を缶コーヒー片手に流したり、夜は夜で山間の峠道をスコーンっといったり人通りの絶えた
幹線をCarAudioを聞きつつ緩やかに流したりするのが密やかにお気に入りだったりします。

 残念ながら矯正視力に支障(乱視度増大)が出て 夜間視界確保に難が出始めた以降は、
こと夜走りについては控えてますが、それでも宵闇の中ついついふらりとクルマを走らせて
は缶コーヒー片手に気晴らし、なんてことやってます。

 というわけで、今回はちょいと趣を変えて、こんな風にお気に入りの時間を共に過ごして
きた相棒たち、クルマについて少々書き記してみましょう。あ、ちなみにこれには名車、高
級車の類いは一切でてきません。あくまでオレが実際にハンドルを握ってきたクルマってのが
大前提だからごく普通の量販車ばっかり。だってオレ、ビンボーだったし、今でも貧だしネ。


さて、とりあえず今までオレが所有した、もしくは一定時間以上運転したことのあるクルマ

MAZDA グランドファミリア S46<製造年(以下同)
HONDA アクティ S55
MAZDA ファミリア S61
MITUBISHI ランサーEXターボ(A175A) S60
MAZDA サバンナRXー7(SA22C) S62(not所有)
MAZDA サバンナRXー7(FC3S) H01(not所有)
NISSAN  シルビア(S13) H02


友人知人等のクルマを借りて遊び、印象深かったもの

TOYOTA スターレット(KP47)
TOYOTA MR2(AW11)
TOYOTA スプリンタートレノ(AE86)
TOYOTA MR2(SW20)
HONDA CRーX(EF7)
MITUBISHI ランサー エボIII
NISSAN アルテッツァ

 と、まあ、こんなところかな。
 他にもちょこちょこあるような気がスッけど概ねこんな感じですが、こうしてみるとなんか
結構片寄りがあるよなあ。基本的に軽量コンパクトなクルマがスキなもので好んで乗るのは
1600〜2000クラスになります。これ以下だと出力に不満がでてくるし、これ以上になると今度は
車重が気になってしまうのでその辺の兼ね合いから選ぶのはこのクラスになりがち。
 あと、やっぱりリア駆動ってのにこだわってしまいます。一度FFであるファミリアを所有し
ていたんですが前輪駆動って形式にどうしても感覚が合わず半年もたたないうちに手放してしま
いました。自分の感覚だとやっぱりリア駆動が一番感覚にあってます。多少譲れば四輪駆動もな
んとか馴染める模様。こういう風に後ろ足で蹴るって感覚に近いリア駆動を選んでしまうのは
自らの感覚に融通が効かない現れかもしれないっすね。

では、それぞれのクルマについて私的印象等を少々。


○グランドファミリア

 免許をとって最初に運転したクルマ、になるのかな。
車体ベースはかのRXー3と一緒、っていうかこれの車体をベースにロータリーエンジンをのっ
けたのがRXー3になるんだから、いわば兄弟クルマです。当時の量販車としては一般的なサイ
ズですが今から考えると結構コンパクト。おまけに重量も 800kg程度で非力なエンジンを気にす
ることなく振り回すことができるなかなか楽しいクルマでした。
もっともオヤジの愛車だっただけにそれほど乗る機会は多くありませんでしたけどね。残念無念。


○アクティ

 軽トラック、いや一応これもオレの車歴にいれとかないとマズイカナっと。
一時期、間違いなくオレの愛車だったしね。一応ミッドシップエンジン、リア駆動の軽量コンパ
クト、こういう風に書けばなにやらイタリアンスポーツともタメを張れそうな…。<張れません
 軽トラックとはいえ、さすがにホンダ製エンジン。高回転長時間の高負荷状況をものともせず
元気いっぱいで実に気持ちよく回ってくれました。もっともあんまし高回転域ばかりつかってい
たせいか点火を制御するポイント部に不具合が生じること数回、修理を依頼した業者からムチャ
な使い方すんじゃねえよ、ってたしなめられてしまった。夜毎スロットル全開フル回転、メータ
読みで130km近くをほぼ恒常的に使いつづければそりゃどっかに不具合が出てくるのはあたりま
えかもしれない。


○ファミリア

 いいかげん落ち着こうと選んだ大人しめのファミリーカー、オレにとって初めてのFF車でもあ
ります。でも、先に書いたとおりやっぱりつまんなくなって半年で売り払ってしまいました。
やっぱり慣れないことはするもんじゃありません。車自体は快適でクセも少なく燃費も悪くない
乗りやすくて良い車でしたけどね。


○ランサーEXターボ

 現在、各種モータースポーツ等で活躍しているランサーエボリューションシリーズ、その直系
の先祖にあたる機種で「ランサー」の名に恥じず当時の海外ラリーシーン等では輸出仕様の2000
cc版が活躍していました。
 ランサーにはその機種派生当時からGSRとGTというグレードが用意され、それぞれ一般顧客用
のGSR、競技用簡素仕様のGTって分け方をしてありましたが、オレが乗っていたのは国内版
1800GT後期型でインタークーラーが初めて装備され、出力160PSまで強化されたヤツを中古で
仕入れてきたものでした。
 直線を主に構成されたスクエアな車体と低回転でのトルクに溢れる頑健なエンジンという組み
合わせは優雅さには欠けるものの結構良い感じでまとまっていて乗っていて楽しいクルマでした。

 最終期には雨が降ると雨漏りしてるようなクルマでしたがそういうこともさして気にならない
くらいお気に入りの一台としてあちこち乗り回していました。その間には整備を疎かにしたまま
ぶん回していた結果、エンジンを丸ごと昇天させてしまいリビルト品へとエンジン換装したりと
か、終期にはインジョクション周りに不具合を抱え込んでいてクーラーを回したまま回転を落と
すと頻繁にエンストするし、再始動に手間取ってしまうので街中走行のときはクーラーの使用不
可なんて制限をかける必要があり、福岡天神あたりをうろつくときには真夏の午後二時でも冷房
を切って窓全開で走った、とかいろんなエピソードがあったりします。

 最後はインジェクションの不具合を車両整備屋である友人と一緒にバラして点検している最中、
ちょっとして手違いからエンジンルーム内部で火を噴かせてしまい慌てて車載していた消火器で
火を消し止めたもののクルマはそのまま昇天。エンジンルーム内の惨状を見て、さすがにこれを
修理するのは…、とアキラメてしまいました。車両評価額以上の修理費は当時のオレにはとても
ひねり出せそうにない金額でしたからね。
 
 無骨な印象のクルマでしたが、そこがお気に入りだったこのクルマ。
多分この事がなけりゃ今でもそのまま乗りつづけていたかも知れないですね。


さて、ちょっと長めになったので今回はこの辺で終了。
残りのクルマについての印象やエピソードなんかは、また次の機会にでもネ。

2000/04/09   愚か者の選択:SONY SL-200D

ふふふ、Web通販で注文していたブツが届き、にこやかに梱包を開いております。
なんせこの品、注文したんはいいけどメーカーにも在庫ナシ、ってことで手元に
届くのに一月以上かかってしまった品だけに感慨もひとしおです。
おおう、ようやく手元に来たか、「SONY SL-200D」よ。漆黒の機体よ。
………
……

ハイ、感のいい人は型番から察しがつきましたね。

レガシーフリーが声高に唱えられる今日の時勢に逆らうかのごとく、既に終わった
規格であり、まさに過去の遺物とでもいうべきシロモノ「βビデオデッキ」を
購入しちゃいました。

しかも新品でっ!!<マテ(^^:;;;;

見よ、この機体後部に燦然と輝く「00年製」の文字をっ!
オレんちのβビデオデッキは西暦2000年製だぜ。
本年製のβデッキなんて現時点では国内に20台もないであろう貴重品じゃよ(笑)
なんせ注文した時メーカー在庫も切れてるからしばらく待って欲しいって
言われたくらいだから、マズ間違いなく本年組立の2000年製だと思うけどね。

というわけで税込み67k円にて先月購入したβデッキ、ただいま現役稼働中です。

所有していたSONY製βデッキ「HF900」がその機能を停止して約2年あまり。
その後はライブラリに所蔵しているβテープ収録のお気に入りの作品群は見ることも
できず、βテープ群は単なる倉庫内のデッドウェイトに成り下がっていたところですが、
これでようやく本来の姿に立ち戻ることができます。

わ〜い、これで「エスパー魔美」や「あかぬけ一番」、「燃えるお兄さん」に
「きんぎょ注意報」等々、お気に入りの作品を観ることができるよう。うへへへへ。

一応この機体の購入目的は、こうした再放送の見込みがなさそうなTV番組を
収録したテープをVHSサイドへ移行させるために購入したんですが、まだそっち
方面はほとんど手をつけていない状況だったりします。
なんとなく今さら馬鹿でかいVHSに移し変えるのは躊躇しちゃうんですよねえ。

まあ、なんにしてもこうしてお気に入りの作品を視聴できる環境ができて嬉しい限りです。
さて今度は「ドテラマン」と「ゲンジ通信あげだま」でも見ましょうかねえ(笑)


# 解説:βビデオデッキ

    いや、世代的にβデッキなんて見た事も触ったこともないって人がいるかも
    しれないし、一応解説などを少々。(^^:

    かつてSONYが提唱しVHSと勢力を二分していたVTR規格。初の民生用ビデオ
    レコーダ機としてVHSより先行して発売されたこともありビデオデッキを
    熱望していたコアな人たちが飛びついたことも相まって、その当初より
    濃いめのユーザの比率が高かったようです。特にアニメ・特撮等を嗜好する
    人の場合、古い作品はほとんどこの形式で保存されていた模様。

    # 当時のVHSと比較して切れ味の良い画像とレスポンスのよい操作性は
    # 手動CMカットに最適でした(笑)

    しかし、その後レンタル店の普及(特にアダルトモノ)の並に乗ったVHS
    陣営の物量作戦に抗しきれずじわじわと普及率は減少。それに対抗するべく
    高画質化を唄ったハイバンドベータ形式を採用するも、既に大勢はVHS陣営に
    傾き、更なる高画質を志向したEDベータ機も高画質優先のマニアックな層が
    僅かな数が購入したのみ、結局そのままβ規格は衰退し、β規格推進の本家
    本元であるSONYよりVHSデッキが出るに至り、事実上民生用β規格は終わり
    ました。

    現在は店頭からβテープは姿を消し、デッキ自体も大規模量販店等の店頭に
    EDベータの高級機が極たまに展示されているのみです。
    民生用ビデオ規格の大勢が決して既に10年あまりが経ちますが、未だβビ
    デオデッキに愛着を持っている人は多いようで、Web上を彷徨っていると
    愛用機の中に懐かしい機種が紹介されていたりして結構新鮮だったりします。

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