2005年6月

とぴっくす

6月14日

フェアリアルの05/06/13にて,

エロゲは「この世界を自分の欲望のままに生きたい」 というある意味「健全」な話だが、やおいは「この世界で生きたくない」という話。 という文に,ちょっと納得.無性を望みながら性的なものに興味があるという ジレンマについても.

少女マンガとの親和性が高い理由もはっきりするなあ.

6月20日

ぽつぽつ進めてきた'蒼色輪廻'クリア.いろいろとすごいわこれ. よもやYU-NOに真っ向勝負を挑んでくるとは.

私がYU-NOを高く評価しているのは,ADVにおける分岐をパラレルワールドと捉え, そのルートをプレイヤーの操作によって移動できるというギミックと,それが ストーリーと密接な関係を持っていることにある.
このゲームには選択肢がない.代わりにエンディングを迎えるたび,鍵をもらう. 話の途中には,この鍵を使うことの出来るポイントがいくつもあり, ここからプレイヤーの操作により,別のルートへ移ることが可能になる. またこのギミックは'走馬燈'という言葉でストーリーときっちりつながっている.
ここまでが類似点で,さらにもう一段,分岐ツリーが現実と異世界との二重構造に なっているという捻りが入る.
YU-NOの構造がわかったとき,鳥肌が立つほどのすごさを感じたが, 同時に同じ手は二度とやれないだろうとも思った. 実際,剣野ゆきひろ本人ですらやれていない. このゲームは,それをきちんと消化した上で,活用し,おもしろいゲームへと 仕上げている. しかもこのゲーム性ってなに?,という時代に,である.

また,この鍵を探して右往左往するのは単純ながらなかなか楽しい.
ルートが表示されることもあって,往事のダンジョンマッピングのようだ.

ストーリーは陰惨としかいいようがないのに,シナリオはむしろ愉快である.
原因は主人公の堂浦君である.
顔も頭も運も悪い.力も弱く,当然金もない.喪男の悲哀があふれていて もはや笑うしかないといったところだ.

曲も全体に短いながら耳に残る.特にオープニングなどなかなか好みである.

問題なのが,フラグ管理が甘いのか,後半ツリーの通過中ルートの表示が めちゃくちゃになるという点だ.おかげで鍵が探しにくいことこの上なし. 最終状態では開始地点に戻った瞬間スクリプトエラーで止まる有様. でもこれはたまたまのような気もするので,減点はしない.
もう一点,これははっきりとした問題点で,何度も繰り返しが必要にもかかわらず, スキップが使いにくいというのがある. 普通のスキップは,鍵などの使用ポイントを無視して突っ切ってくれる上に, 画面上のどこかをクリックしただけで止まってくれない. F5キーを使ったスキップでも,もう一度F5を押さないと止まってくれないようだ. あと,スキップ速度も遅い.普通のゲームならこれでもいいのだろうが, 構造上,もっと速いスキップが欲しかった.

幾分の問題はあるとはいえ,近年ここまで遊べるADVはなかった.
このデザインおよびシナリオをだしてきた蓮海才太氏は要注意人物である.
まずは予算不足で作れないという次作'緋色梵鐘'に期待したい.

続けて何となく'さくらリラクゼーション'をプレイしはじめたところ, あまりのギャップにプゲる.

ちょっと塗りがのっぺりしてるのは気になるし,話もあまりにご都合だったり するけれど,たまにはこんなゆるいのもいいかなあ.

6月27日

竹本泉の'さくらの境1巻'こうにう.猫の名前当ての話で笑い転げる.
この人のマンガでこういう笑い方するのもめずらしい.