シューティング基礎講座

システム編

ショットに関するもの

黎明期のものをのぞけば,一般にショットは何らかの形で強化できるものが 多い.それによって攻撃範囲が広がったり破壊力が増すことでゲームの進行が 楽になったり,爽快感が増すことを期待したフィーチャーだ.
しかし同時にリスクを伴わされることが多い.例えば,敵の攻撃が激しくなるとか, 自機のサイズが大きくなり避けにくくなる,といったことが発生する.
よって何でもかんでも強くすればいいというものではないことに注意する.
ただし実際には,パワーを上げないことのメリットよりデメリットの方が 大きいことはあまりないため限界まであげてしまってもいいケースが多いのも確かだ.

ボムに関するもの

AボタンがショットでBボタンがボムというのはよくあるパターンである.
ボムは何らかの制限があるもののショットでは得られない特殊な効果をもたらす もので,普通この制限は弾数制限という形を取る.

ボムについて注意すべき点は

中でも特に注意すべきものは発動時間である.

発動時間が長いものはとっさの反応で使うことができない.よって,堅い(たくさん 弾を当てないといけない)敵が出てくる場所,もしくは敵の攻撃が激しく避けづらい 場所等,どうしても利用位置が限られてくる.
つまりあらかじめ使う場面を決めておかなくてはならない.
これには後述するパターン化が重要となってくる.

これに対し,発動時間の短いものは,周りを敵や弾に囲まれたときときの緊急回避 に使うことができる.
もちろんそういった使い方ばかりをしていると,本当に必要な場所に来たときにボムが 足りなくなることもあるため注意すべきである.

だいたいにおいて発動時間の長いものは威力が強く,短いものは弱い.
それぞれ対ボス用,緊急回避用と考えるのが妥当であろう.

以上の原則をふまえ,無駄ボムを押さえて有効に活用すべきである.

攻撃編

弾幕は集中させよ

ショットはパワーアップ以外にも攻撃方向が変更できるものが多い.
たとえば,基本の前方限定,前方扇形,敵自動追尾型等々.
なかでも自分を中心を扇状に広がるタイプのものは,画面内にたくさん出てくる ザコ敵をまとめて一掃できるため,使い勝手がいいのだ.

ただこの手のショットは,別の見方をすると,ある一つの敵に対して 弾の一部しか当てられないということでもある.
複数のショット種を切り替えることのできるシューティングでは,一般的に 一回に出る弾の破壊力の総計は等しい. と,なると堅い小さい敵の場合,弾の一部しか当たらないため,広がらずに集中する タイプのショットよりずっと時間がかかることになる.
そしてやっかいな敵というのは一発当てるだけで倒せないのが普通なのだ.

これを解決する方法として,敵に出来るだけ近寄って撃ち込むと いうものがある.
つまり弾が広範囲に広がる前に全部当ててしまおうという考え方だ.

この方法は他のショットタイプでも有効である.普通画面内に存在できる弾の数 というのは決まっていることが多く,その弾数をオーバーすると 撃った弾が画面外にでていくか,敵に弾が当たるまで,いくらボタンを押しても 弾が出なくなってしまう.
そこで敵に張り付いて撃ち込んだ場合,弾数制限に引っかかる前に敵に当たるため, とぎれなく撃ち込むことができるのだ.
もっとも,当然のことだが敵が弾を撃っている間に的に近づくのは自殺行為だ.
敵がいつ弾を撃ち,いつ撃ちやむかということを知っている必要がある.

弾の集中ということには,もう一つ,敵に弾を撃ち込むときには 目標をあちこちふらふら変えず,一つの敵に集中せよという意味もある.
画面内に堅い敵が複数いる場合,また堅い敵とザコがたくさんいる場合に, 全体をまんべんなく攻撃してしまうと,堅い敵がいつまでたっても排除できずに, 画面のあちこちからいつまでも弾が飛んでくるといういやな状況に陥ってしまう.
そういった際,一つの堅い敵に,あるいは雑魚の掃討に集中して攻撃してやれば, 弾が飛んでくる方向を減らすことができる.
また,出てきた順や,端から倒していくのもいいだろう.
むろんこれは原則であるため,やらない方がいい場合もあるかもしれない.

防御編

避け方の基本は,自分を常に一定方向に動かすということだ.
なんせ敵は基本的に自分をねらって弾を撃ってくる. しかし,その弾が自分に届く頃にはすでに移動してしまっているため, 意識的によける必要すらなくなっているのだ.
もちろん直接自分をねらってこない弾も多いため,自力でよける必要は なくならない訳だが.

弾よけで最も重要なのは,事前に弾を自分が逃げやすい場所に誘導しておくことだ. これを完璧に行えればほとんど死ぬ要素がなくなります.
一つ一つの弾をよけていくのでは,ちょっとしたミスで死んでしまいますが, こうすることで安全に進むことができるようになります.

すこし具体的に説明しよう.まず両脇のどちらかの真ん中より少し下あたりに, まず自機を移動させる.当然敵はそこめがけて弾を撃ち込んでくるので, まず下の方へ,それから逆の端の方へ移動する.敵の弾も追いかけるように 撃ち込まれているはずなので,このままいけば徐々に端の上の方に追いつめられて 死ぬことになる.

そこで下の方を横に移動するとき,そのまますっと動くのではなく,ちょんちょん と少しずつ動くようにする.すると敵の弾は下の方に集中してくる. そこを見計らって一気に端の中程まで移動する.そうすると一番下のあたりと 端のあたりで弾がばらけ,その間はあまり弾がまばらになりその隙に逆方向へ 移動することができる.これを一般に'切り返し'とよぶ.

いまの例では下の方に弾を誘導し,弾幕に隙間を作っているが,当然端に誘導して 下に逃げるという手もある.この辺は臨機応変にやるとよい.
また堅い敵(ボス等)の弾を少し左(右)側に集めて弾がゆるんだ隙に逆側に移動し, その時に弾を撃つとかいったことにも使える.

なんにしろ,自分が避けやすい所に弾を誘導することが重要だ.
この誘導をいかにうまく行えるかによって,安定して先に進めるようになる ので意識しなくてもできるぐらいにしておこう.

ここで敵の弾の種類による対応を補足しておく.

まず弾を壊せるかそうでないか.
通常,弾は飛んでくるだけだが,たまに壊せるものもある.こういったものは真正面で 撃っていれば,撃ち負けさえしなければまず死なない.気にせず捨て置こう.

弾にホーミングがかかっているかそうでないか.
誘導してくる弾はほかの攻撃と組み合わされていない限り,普通の弾とたいして 変わりがない.わざわざ誘導しなくても,あたるちょっと前に少しずれてやれば 当たらない.
しかし,これが他の弾種と組み合わされているとかなり厄介だ.ほかの弾を 誘導してるときに,弾がやってきてタイミングを狂わされがちになる.
こういう時はぎりぎりまで誘導をひかえ,誘導させたい点に近づいてきたときに 誘導し その場でよけることになる.
なかなか難しい.

次に敵の弾の打ち方.

多方向に同時に撃つかそうでないか.
多方向に同時に撃つとは,一つの敵から扇状あるいは全方向にばらまかれる弾のこと. 長いのでここでは多方向弾と呼ぶ.またそのばらまく数によりn way弾(n=2-)とも 呼ばれる(3wayとか).
多方向弾はその弾と弾の隙間によって避けかたが変わる.間隔が大きい場合は 弾の間を,狭い場合はばらまかれた弾の外側を避ける.
またこの種の弾は敵に近ければ近いほど間隔が小さくなる.近くによって, 弾をまとめて避けるか,遠間で弾の間を避けるか状況によって切り替えよう

自分を狙ってきて撃つかそうでないか.
狙ってくる場合は,誘導が効くためたいして恐くはないが,狙ってこないのでは やりようがない.しかも通常狙ってくる弾と一緒に来るので始末に負えない.
逃げやすい場所の近くで小さく避けつづけることで弾を集め,狙ってこない弾が来たら 大きく逃げる,あるいはすり抜けるのがいいだろう.

敵の弾による攻撃はこれらの組み合わせであることがほとんどだ. その場に合わせた誘導で切り抜けよう.

パターン化

実は総てここにたどり着いてしまうというのがパターン化.
しかしこればかりはやり込む以外に手はほとんどない.

まずなぜパターン化が必要なのかというと,効果的に敵に弾を撃ち込み, いいタイミングで誘導をかけるためだ.どこから敵がでてきて,どういう風に 弾を撃つかという事を知り,なおかつそれに対してどうするのかを事前に 考えておくことで毎回安定して先に進めることができるようになる.

ここでパターン化に際し,考えておくことを並べてみよう.

敵の出現位置というのは,ある程度セオリーとでもいうものがある.
大体左,右といったように交互に出てくることが多い.だからこういう部分は 覚える必要はほとんどない.
やっていればなんとなく覚えてしまうだろう.

積極的に覚えておかなければならない部分というのは,後ろまたは横から出てくる 敵がいつくるのかということだ.
自機は普通上から出てくる敵に対応しやすくするため,中央より下に, また,その攻撃を避けるために,ある程度横に位置していることが多い.
一番よく敵が出てくるのは前からなので,こうすることは当然なのだが, 同時に後ろと横方向への対応が難しくなる.
例えば"雷電"のように,自機速が遅くて画面に出た直後にいきなり弾を撃つような ゲームではパターンを知らずに,後ろや横の敵の弾をよけるのは至難のわざとなる.

敵が弾を撃つタイミングを知る必要があるのは,弾の誘導を行う必要がある からだ.
防御編で述べたように誘導さえ完璧に行えれば,弾除けもさほど危険ではなく なる.しかし誘導のタイミングをしくじると逆に追いつめられる事態になりかねない. そうならないためには,弾の種類,撃ち出すタイミング,撃ち終わるタイミングを 覚える必要がでてくるのだ.

初心者のうちは上手い人のプレイを見てパターンを覚えよう (あまりに上手すぎると逆効果になりかねないこともあるが(技が高度すぎたり)).
全部を覚える必要はない.自分がよく死ぬところのパターンを見て 無理のない進みかたを見つけよう.