実際の建築現場で私達大工が家を造る時(施工)に気をつけること、注意していることを内容別に書き出しました。できるだけわかりやすく表現していますが専門用語などを使いわかりにくい所もあるかと思いますがご了承下さい。

土台敷きこみ
基礎が出来上がり棟上の前に土台敷きこみをします。
土台敷きこみ時に注意することは、直角に土台を敷きこむことと、土台の端から端まで左右に出っ張り引っ込みがないように敷き込まなくてはなりません。土台が横ぶれしていると外壁や内壁などがでこぼこになります。土台を大工が手加工(継ぎ手などを大工が鋸やのみを使い作ること)による場合は手加工の良し悪しで1直線に敷きこめるか横ぶれするか影響してきます。また土台の継ぎ手や土台が直角に交わるところの隙間が無くきっちり納まっているかもチェックします。

重要チェックポイント

  1.土台が横ぶれなく端から端まで一直線に納まっているか。
  2.継ぎ手や直角に交わる部分に隙間はないか。
  3.建物の角から角まで寸法に狂いはないか。

棟上、建前
土台敷きこみが終わりいよいよ棟上です。2階建ての場合は、まず1階から2階までが1本でつながっている通し柱が建てられます。そして1階の柱を建て2階の床になる2階床や2階の床の外回りに使用する胴差しを納めます。通柱に横から取り付ける2階どこ床や胴差しの小口がすきまができていないか、確認しながら組んでいきます。1階柱、2階床組み、2階柱、桁、頭つなぎ、束柱、母屋、棟木まで組んだところで、柱が垂直に建っているか下げ振りという道具を使い部分的に見ていき仮止めしていきます。この作業がとても重要な作業です。

重要チェックポイント
  1. 柱と土台、柱と桁の部分に隙間はないか。
  2. 柱は垂直に建っているか。

1階床組み
土台と土台の間に大引きという材料を納めます。大引きの下に大引きを支える束柱を約90センチピッチでたてます。束柱その大引きの上に根太を303mmピッチで釘内打ち又はビス締めします。
大引きの上下のふくれ、へこみがないように束柱を納めます。上下のふくれへこみがあると床が水平に貼れません。根太はぐらつかないようにしっかり固定します。根太が大引きに密着せず浮いている状態だと床なりが発生する原因のひとつになります。

重要チェックポイント
  1. 大引きに上下のふくれ、へこみはないか
  2. 根太は確実に大引きや土台に固定されているか
  3. 根太の高さに違いがないか
  4. 捨て張り合板はゆるめに敷き、接合部は目違いがないように貼っているか。
  5. 根太の端部が釘打ちにより割れていないか
床貼り(仕上げ)
床を貼る時の注意点は床なりがしないように貼ることです。床なりとは人が歩くたびに床が
「ギイギイ」「クツクツ」などと音がでることです。この床なりの原因として考えられるのは、床組みの不具合、床板自体の反りや曲り、大工の手抜きなどが考えられます。

重要チェックポイント
  1. 根太の中央にジョイントがきているか
  2. 床板に適した根太ボンドを使用しているか
  3. 釘は床板に適した形状、長さか
断熱材入れ
断熱材は隙間なく入れなければ効果がないばかりかかえって住いに悪影響をおよぼします。
グラスウールの場合は天井を張る前に壁の中にグラスウールを入れます。そうしないと土台から桁まで隙間無くきっちり入れることができません。グラスウールを止めるのはステープルといってホチキスより少し大きいもので止めますがグラスウールに止めつける位置を印刷してありますので必ずその位置で止めます。止める個所が少ないと落下する心配があります。
天井の断熱材は天井を貼った後に天井上に乗せるだけになりますので少し隙間ができます。
グラスウール断熱材の場合は壁、天井どちらも隙間ができやすく隙間が無いように施工するのは難しいと思われます。板状断熱材の場合も隙間無く入れるのが基本です。こちらは隙間無く入れることが可能ですので少し値段が高いですが施工性、効果など考えるとこちらをお勧めします。

重要チェックポイント
  1. 隙間無く入っているか
  2. 断熱材がきっちり固定されているか
壁、天井下地(木桟)
最近の住宅では、ほとんどの壁、天井をクロスで仕上げています。その壁下地は、柱間に横桟を入れてその上にベベルボード(石膏ボード)を貼ります。柱間に入れる横桟はデコボコがなく一直線になるように入れる事です。特に廻りぶち、巾木が取り付く所は必ず一直線になっているか確認しなければなりません。ここがデコボコしていたり曲がっていると廻りぶちや巾木も曲がり見た目が悪く目立ちます。天井も壁と同様ですがデコボコに注意して心持部屋の中央部を両端より少し上げて天井を貼ることです。水平に張ると下から見た時に下がった様にみえます。

重要チェックポイント
  1. 木桟をデコボコがなく一直線に取り付ける
  2. 木桟を柱、間柱に確実に固定する
  3. 天井は中央部を少し上げる
壁、天井下地(ベベルボード)
クロス下地にはベベルボードを貼りますが、ベベルボードの貼りり方が悪いと仕上げ面にも影響してきますので充分注意して貼りたいものです。

重要チェックポイント
  1. 継ぎ目に段差ができていないか
  2. ベベルボードの端部がビスをしめたことで割れていないか
  3. ジョイント部又は入り角などに隙間ができていないか
  4. ベベルボードを固定するビスの間隔は適正か

階段
階段も床と同様に確実な仕事をしないと上り下りする度にギイギイ、ミシミシなどと音がでます。
これも、とても気になります。
最近は、ほとんどプレカット加工になっていますので手加工による側板や段板の隙間や切断ミスはありませんのでいかに頑丈に音が出ないように固定することが大事です。

重要チェックポイント
  1. 段板の中央部に下から補強がしているか
  2. 側板を柱に確実に固定しているか
  3. 段板と蹴込み板がビスやボンドで固定されているか

サッシ取り付け
サッシが適正に取り付けられていないと、開閉がスムーズにできなかったりサッシ枠と建具に隙間ができ雨仕舞いも悪くなります。少しなら調整もできますが、調整をした場合は見た目が悪くなりますので、微調整はOKですが、 できるだけ調整は控えたいものです。

重要チェックポイント
  1. サッシの下枠は水平になっているか
  2. サッシのたて枠は垂直になっているか