（側面）
（外面）
昨年夏の発掘調査で出土した染付平碗である。前回ご紹介した染付草花文小皿よりは上層、Ｂ窯の物原から出土している。類似したものが、同層あるいは一つ下の層から10個体近くまとまって出土している。
文様は高台部から体部へと伸びる草文を片側に描いているが、この碗のように内面が無文になるものと、内面にも同様な草文を配したものの２種類がある。
口径13.8cm、底径5.0cm、器高4.4〜4.8cm程度で、高台高は0.5cmほどと低めである。この碗は焼成不良で赤味を帯びるが、良好なものでは灰白色を呈している。高台畳付の削りはやや丸みを帯び、高台内側は緩やかに斜めに削り込んでいる。
