染付菊花紅葉散らし文小皿  (泉山口屋番所遺跡/1680〜1700年代)

 

 

(内面)

(外面)

 泉山口屋番所遺跡の廃棄土壙から出土した小皿である。窯割れしてかなり歪んでいるが、口径は13cm代程度と推定される。底径は7.7cm、器高は3.5cmほどである。
 内面には、コンニャク印判を用いた7個の菊花を、ほぼ中央に配した花を中心として周囲に配している。外面には圏線や銘は配されず、内面と同様にコンニャク印判を用いた紅葉を、胴部に推定5枚、高台内に1枚配している。
 こうしたコンニャク印判は、1680年代後半、遅くとも1690年代前半の内には使用が開始されたことが確認される。18世紀初頭頃までの早い段階のものは、一つひとつの印面が比較的大きいものが多く、文様も鮮明である。また、この製品の場合は、コンニャク印判のみで施文されているが、むしろ手描き文様と併用するのが一般的であり、中には、手描き文様と組合せて一つの文様を構成しているものや、型紙刷りなどと組合せているものも見られる。
 有田の中では、一部の窯場を除いて、18世紀前半の中で急速に廃れていく。しかし、有田の中でも比較的雑な製品を生産している窯場や波佐見などでは、18世紀後半以降も引き続き用いられた。ただし、五弁花と称される見込み中央に配した小さな花文が中心であり、印面も崩れて文様のはっきりしないものが多くなる。 

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