染付草花蝶文皿  (泉山口屋番所遺跡/1648年)

 

 

(内面)

(外面)

 草花の周りを翔ぶ一匹の蝶。文様としてはありふれた題材だ。口径13.0cm、底径5.4cm、いわゆる典型的な「初期伊万里」である。やや焼きが甘く内面はやや赤身を帯びており、畳付には砂が付着している。外面胴部には呉須で「慶安元年□月朔日」の銘があり、1648年に作られたことが分かる。有田内山への東の出入りを監視した泉山口屋番所遺跡から出土したものだが、当時ここに番所はまだ築かれておらず、付近に磁器の工房があったらしい。ともに出土している製品の中には、古九谷様式の色絵陶片も30点ほど含まれている。なお、近接する楠木谷窯跡で、類似した製品が出土している。

 




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