青磁染付陽刻茄子文皿  (ムクロ谷窯跡/1730〜40年代)

 

 

(内面)

(外面)

 前回ご紹介した薄瑠璃掛分け菊花文皿と同様に、ムクロ谷窯跡の焼成室床面からまとまって出土している製品である。内外に異なった釉を掛分けており、内面は青磁、外面は染付である。形状は茄子の葉を模しており、見込みに茄子の身と花が型を用いて陽刻されている。高台は皿の形状に合せて変形にしており、胴部には精緻な牡丹唐草文が描かれている。なお、同型と推定される皿には、享保十六年(1731)銘の共箱入で伝世しているものがある(九州陶磁文化館蔵)。ただし、伝世品は内外面ともに青磁で高台は、円形である。また、出土品は葉の茎の形状に沿って小孔が穿たれているが、伝世品の方は潰れている。

 




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