青磁赤絵草花文皿       (赤絵町遺跡/1680年代〜1690年代)

 

 

(内面)

(外面)

 青磁に色絵で草花や土坡などを描いた中皿である。口径約21.3cm、底径9.2cm、口縁部は波縁状にし、高台は蛇ノ目状に厚く作られている。
 内面には、十分に余白を取った非対称の構図が描かれているが、これは柿右衛門様式の製品に通有なものである。ただし、南川原の製品では、これまで青磁を素地として用いたものは知られていない。使用されている絵具は、赤・緑・黄・青で、赤や黄の輪郭線は赤、その他には黒が用いられている。茎を青で塗ることや、やや青味を帯びた緑を用いることも柿右衛門様式のそれである。しかし、南川原の製品と異なり、赤絵町の製品では、この時期には金絵具を用いたものはほとんど見当たらない。

 




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