「大無量寿経」ともいいますが、略して「大経」とも呼ばれます。
この経を説くとき、釈尊がひときわ気高く、尊い姿をあらわして説かれたために、諸仏がこの世にお生まれになる目的は、苦悩の衆生に阿弥陀仏の本願を説いて救うためであるといわれています。
上下、二巻ありますが、上巻には、法蔵菩薩が発願し、修行して、阿弥陀仏となられたことが説かれています。
まず、師の世自在王仏を讃嘆しつつ、みずからの願いを述べ、ついで諸仏の国土の優劣みてすぐれたものを選び取り。
それによってたてられた四十八願が説かれるが、なかでも、すべての衆生を救おうと誓われた第十八願が根本の願です。
さらに兆載永劫にわたる修行のさまが説かれ、この願と行が成就して阿弥陀仏となられてから十劫を経ているといい、その仏徳と浄土のありさまがあらわさています。
つづく