第341回 ハードよりソフトが大事

平成11年8月5日〜 11日

 妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
皆さんはインターネットという言葉をお聞きになったことが
ありますか、今、爆発的に広がっている、コンピュータを
使っての通信手段です。

若い方々だけではなく、社会の第一線で活躍している
お父さん方も、仕事の上で大変関心があるようです。

 ところで、私たちは、コンピュータというと、
すぐに機械のことばかりを考えて、どの会社の
機種がいいのか、安いのか。
すぐに質問したくなってきます。

ところが、ベテランになればなるほど、機械ではなく、
ソフトが問題ですよとの答えが返ってきます。

「ハードよりもソフトが大事ですよ」というのが、
ベテランの、よく使っている人の言葉です。
ハードという形のある機械と、形のないソフトとが
一体になることで、コンピューターは、一つの機械
として働きが出てくるのだそうです。

この話しを聞いていると、私たちは形のあるもの
だけに興味を持ち、形のないソフトという感覚を
持ち合わせていないことに気づきます。

昔は、心と身体などといっていましたが、
現在では身体のことばかり、最優先に
なっています。
テレビを見ても、新聞を見ても、日常会話でも、
身体がいかに大事で、長持ちさせるのか。
病気になったらすべてが終わりになるという
考え方だけが信じられています。

ところが、この身体が元気過ぎても、逆に悲しい
ことのようです。
元気で長生きして果たして、何をやるのか。
現在はそれが段々と見えなくなってきているようです。

私たちは、何のためにこの世に、人間として、
生まれてきたのか。
何のために長生きしたいのか。
そこが見えなくなっているようです。

コンピュータにハードとソフトがあるように、
仏教にも人間のことを機械の「機」といい、
教えを「法」といいます。
南無阿弥陀仏を若い人にも理解していただきたいと、
この妙念寺では、6月の末からインターネットを
通して、仏教とは何かを考えていただくための
ホームページを開設しました。

「機」と、「法」とが一体になった、「機法一体の
南無阿弥陀仏」と御文章などで聞くときに、
私たちは、救われる身体のことだけを大事にして、
働きのもとである、仏法に気づかずにいるようです。

この私も、仏法に,、南無阿弥陀仏に出会ってはじめて、
人間らしい働きができるのではないでしょうか。

ハードだけではなく,ソフトが大事というベテランの
言葉は、身体だけではなく,南無阿弥陀仏が大事との
言葉に聞こえます。
妙念寺電話サービス、お電話ありがとうございました。
次回は,8月12日に新しい内容に変わります。