遊
妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。
新しい年を迎えました。
今年は特に西暦2000年ということで、いつもの年以上に、
何か変化が期待されている様子がうかがえます。
ところで年賀状には、次のようなことを書かせていただきました。
遊、遊ぶと言う字です。
「遊ぶ」は、好ましくない意味を思いつきますが、
それだけでなく遊学、外遊、遊戯、遊軍、遊撃手等
とも使います。
親鸞聖人の著作で、門信徒が毎日拝読する
「正信偈」には『遊煩悩林現神通』とあります。
お念仏の人だけが、阿弥陀仏の国であるお浄土に、
間違いなく生まれることができる。
そして、お浄土に生まれると同時に、阿弥陀如来と
同じさとりを開くことが出来。
しかも、仏のさとりを得たら、その安楽浄土で、
ひとり楽しむ、自己満足する「自利」だけではなく、
悩み苦しみ迷う人がいるところには、どこにでも
出掛けて、救済する「利他」の働きが
説かれています。
そして、その働きが楽しくてしかたがないとあります。
当然、迷い苦しむ人がいる、この世にも
かえってきて(還相してきて)、自由奔放に
活躍する喜びです。
これは、将来の喜びだけではありません。
お念仏の人は、今、すでに仏に成る仲間であり、
自分で出来ることを、積極的に実行する生活、
ちょうど遊びの時のように、損だ得だと考えることなく、
夢中になることができるなら、そこには本当の喜びの
生活があるのでしょう。
このことから、今、私たちは自分中心で、自分の
幸せしか考えない人生を送っていますが、
本当の喜びは、自分のことと同じように周りの
人びとのことも思いやり、また、損得を忘れて
取り組んでいくところに、生きがいのあるすばらしい
人生であるとの呼びかけに聞こえます。
せっかくの人生、目先の小さな喜びだけでなく、
大きな真実の喜びを充分味わう、お念仏の、
口に南無阿弥陀仏を称え、耳に南無阿弥陀仏を聞き、
思いきり活動する生活、その中に、本当の喜びが
よみがえって来ることでしょう。
どうぞ、今年も一年、心豊かな一年でありますように、
南無阿弥陀仏の生活をお過ごしください。
妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。