366回 定聚のかずにいる

      平成12年 1月 27日〜

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。

浄土真宗の教えは、どんな教えですかとの質問を
受けることがあります。
浄土真宗、お念仏の教えは、南無阿弥陀仏に
出会うことで生きがいや喜びが得られる教えで
あると言えましょう。


親鸞聖人の和讚には(浄土和讚)

真実信心うるひとは 

  すなはち定聚のかずにいる

不退のくらゐにいりぬれば

  かならず滅度にいたらしむ

 と読んでいただいています。


お念仏に出会い、信心決定したときに、
往生成仏の定まった仲間である、正定聚の身と
なるのだと、将来の話ではなく、今この世での喜びを
読んでいただいています。


 このことは蓮如上人のご文章には、
正定と滅度とは、一つの利益か二の利益かとの
質問に対して、


「 一念発起のかたは正定聚なり。
  これは穢土の益なり。つぎに滅度は浄土にて
  うべき益にてあるなりとこころうべきなり。
  されば二益なりとおもうべきものなり 」 と



仏の仲間になる正定聚は、命終わった将来ではなく、 
煩悩によごれた世界である現世、穢土の利益であると
述べられています。


そして、苦しみの消滅したさとりの境地である滅度は、 
浄土に生まれてから得られる利益でありますから、
来世のことになります。


このように、浄土真宗の教えは、現在と関係のない
将来の教えではなく、いまこの時に喜びを得られる
教えであると教えていただいています。


親鸞聖人のご和讚には、この他にも

信心よろこぶそのひとを 

  如来とひとしとときたまふ

大信心は仏性なり

  仏性すなはち如来なり       とか


五十六億七千万 弥勒菩薩はとしをへん

まことの信心うるひとは

 このたびさとりをひらくべし

  と、五十六億七千万年の修行の後に

仏と成られるという弥勒菩薩と同じさとりを

お念仏に出会い信心決定した人は、いまこの世で
得ることが出来るのだと読んでいただいています。


南無阿弥陀仏に出会うことで、今この時に真実の
喜びに出会うという教え、将来ではなく、今この時に
仏様の仲間としての生きがいある人生を得られるので
あると、教えていただいています。


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次回は、二月三日に新しい内容に変わります。