第468回 正しい行は この念仏

  平成14年 1月 10日〜

妙念寺電話サービスお電話有り難うございました。

一月の九日から、親鸞聖人のご命日の十六日までの一週間、
浄土真宗の最も大事な法要、ご正忌報恩講が勤まります。


妙念寺では、先月から始めた浄土真宗入門講座を、十四日に、
そして十五日は、ご正忌の法座を予定しています。


ところで、ご正忌報恩講には御絵伝を、お内陣に掛け、
御伝鈔を拝読することになっています。


今回は、お内陣ではなく外陣に御絵伝を出して、皆さんに
じっくりと味わっていただき、また詳しく解説が出来ればと
思っています。


御絵伝は、四幅ありますが、その二幅目の最初は、
親鸞聖人が法然上人の元を尋ねられ、生涯忘れることが
出来ない大きな喜びが、描かれています。


御伝鈔には、その喜びを、教行信証の化身土巻に
次のように書いておられるとあります。



  建仁元年に自力の行を捨てて本願に帰し、元久二年、
源空上人のお許しをいただいて「選択集」を書き写した。
同年四月十四日には、「選択本願念仏集」という内題の文字と、
「南無阿弥陀仏 浄土往生の正しい行は、この念仏に
ほかならない」というご文、並びに「釈綽空」という、
わたしの名を、源空上人が自ら書いてくださった。


また同じ日に、源空上人の絵像をお借りしてそれを写させて
いただいた。
同じ元久二年の潤七月二十九日、その写した絵像に銘として、
「南無阿弥陀仏」の六字の名号と、「本願には、
《わたしが仏になったとき、あらゆる世界の衆生が、
わたしの名号を称え、わずか十回ほどの念仏しか、
できないものまでも、みな浄土に往生するであろう。
もしそうでなければ、わたしは仏になるまい》
 と誓われている。


その阿弥陀仏は今現に仏となっておられるから、
重ねて誓われたその本願はむなしいものではなく、
衆生が念仏すれば、必ず浄土に往生できるとしるべきである」と
述べられている『往生礼讚』の真実の文を、源空上人が
自ら書いてくださった。


また、わたしは、夢のお告げをいただいて、綽空という名を
あらためて善信とし、同じ日に、源空上人は自ら、その名を
書いてくださった。
この年、源空上人は七十三歳であった。・・・・と、

真実の教えに出会った喜び、その教えを伝えていただいた
法然上人との出会いを心から喜び、忘れ難い思い出を、
克明に書き留めていただいています。


法然上人が書いていただいた、「南無阿弥陀仏 
浄土往生の正しい行は、この念仏にほかならない」という
ご文の味わいを、私たちも味わわせていただきたいものです。


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
次回は、1月17日に新しい内容に変わります。