第473回 朝から言っているのに

    
平成14年 2月14日 〜

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
もう10年も前のことですが、まだバルーン大会もそれほど
盛ではなかった頃のことを、つい思い出しました。


国道を走り森林公園の先にカーブになって、少し広い
ところがあり、そこに、車を止めて、バルーンを見物しました。


警察官がいたのですが、何も言わないし、もう終わりも近い
から良いだろうと、止めて、川の方へ見物に行きました。

それでも気になるので、戻って見ると大丈夫なので、
もう一度見物して、帰ってくると、今度は駐車違反の紙が
貼ってありました。


そこにいた警察官に
「ここだめなんですか。」と聞くと。
「ここに停めてはいけないと、あんなにいったじゃないですか。」
「さっき、一言いってくれればいいのに」
「一日中言っていますよ。私は朝から言っていますよ。
朝から・・・・聞こえなかったのですか。」と、怒られました。


結果的には、タクシーで往復した方が良いくらいの駐車料金に
なりました。


つくづく思うのは、きっとこの私も、あの警官と同じように、
毎日毎日朝から一日中、お念仏のお話しをしているのに、
誰も聞いてくれない、誰も分かってくれない、誰も参拝して
くれない。と怒っているのではないか。


 そして、あの時、私が思ったのは、ちゃんと教えてくれれば
いいのに。

「駐車場は、あっちですよと。」と、一言いってくれればいいのに。

自分だけ分かっていて、自分が知っていることは、みんな
分かっていると思い込んでいるのではないか。
知らない人もたくさんいるのですから、もっと親切に分かるように
教えてくれればいいのにと。


そして、えーめんどう・・・金さえ払えばいいんでしょう・・・と
思いました。


ことによると、ご門徒の方も思っているのではないか。
ちゃんとわかるようにいってくれ。

私が教えてほしいのは、そんなことではない。
私が必要としていることが、どうして分かってくれないなあーと。


えーめんどう、金さえ払えばいいんでしょう。
払えば文句ないでしょう・・・・

と思っているのかもしれないと、感じます。

必要なことをちゃんと伝えるということは、なかなか
難しいことです。

またちゃんと聞くことも難しいものです。

でもじっと待っているだけではなく、進んで聞くことで、
人生はもっともっと意味深く、喜び多くなるものです。

それが、南无阿弥陀仏の教えです。
積極的に聞き、積極的に生きることそれが、お念仏の
生活なのです。


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
次回は、2月21日に新しい内容に変わります。