第480回 お浄土の荘厳

 
平成14年 4月 4日〜

妙念寺電話サービスお電話有り難うございます。
毎月一回、浄土真宗の基本を学ぶ会を開いていますが、
4月はお仏壇の荘厳について考えることにしています。


浄土真宗のお仏壇は、お浄土の姿を現すということで、
他の宗派と違って金箔で飾られたとても明るいものです。


しかし、お浄土と言いますが、なかなか、そのお浄土が
理解しにくいものです。


お浄土とは、阿弥陀如来さまの国、すべての人をこの国に
生まれさせて、救おうといわれる世界です。


阿弥陀経には、お釈迦さまは、「ここから西の方へ十万億もの
仏がたの国々を過ぎたところに、阿弥陀仏と申し上げる仏が
おられて、今現に教えを説いておいでになる。


その国の人々は、何の苦しみもなく、ただいろいろな楽しみ
だけを受けている。・・・・」 (現代語訳・阿弥陀経)


また大無量寿経というお経には、「その仏の国土は、金・銀・
瑠璃・珊瑚・琥珀・シャコ・メノウなどの七つの宝で出来ており、
実にひろびろとして限りがない。そしてそれらの宝は、互いに
入りまじってまばゆく光り輝き、たいへん美しい。
そのうるわしく清らかなようすは、すべての世界に超えすぐれている。・・・・・


また地獄や餓鬼や畜生などのさまざまな苦しみの世界もなく、
春夏秋冬の四季の別もない。いつも寒からず暑からず、調和の
とれた快い世界である。」
(現代語訳仏説無量寿経)

「無量寿仏の神々しい光明は尊いものであって、他の仏がたの
光明のとうてい及ぶところではない。・・・
この光明に照らされるものは、煩悩が消え去って身も心も和らぎ、
喜びに満ちあふれて善い心が生まれる。


もし地獄や餓鬼や畜生の苦悩の世界にあってこの光明に
出会うなら、みな安らぎを得て、ふたたび苦しみ悩むことはなく、
命を終えて後に迷いを離れることができる。・・・」などと
説かれています。


お浄土の環境の素晴らしさを説かれています。
お仏壇はそうしたお浄土を連想させるために明るく清らかに
荘厳させていただくのだと思います。


また、仏説無量寿経にはこうも説かれています。
「そこに生まれた人は、自分と他人とにへだてがなく、
人と競い争うこともない。


あらゆるものに大いなる慈悲を持って利益を与えようとするのである。
いつも柔和であり、怒りや恨みの思いを持たず、煩悩を離れた
きよらかな心を持ち、なまけおこたることがない。

つまり、すべてのものを平等にすくおうという思い、すぐれた志、
深い慈悲、乱れることのない静かな心、あるいは教えを愛し楽しみ
喜ぶ心ばかりで、すべての煩悩を滅し迷いの心を離れて
いるのである。」と説かれています。


南无阿弥陀仏のお念仏でこのお浄土に生まれさせていただく、
しかし今私たちの生活は、お浄土とはとても程遠いもののように
感じてなりません。


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
次回は、4月11日に新しい内容に変わります。