第622回 生活必需品

 
平成16年 12月23日~

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今韓国で制作されたドラマが大変人気があるようですが、その理由の一つに、
ドラマに挿入されている音楽の素晴らしさがあると言われます。


「冬のソナタ」につづいて「美しい日々」というドラマが現在放送中ですが、
日本の作曲家の作品が入っており、ドラマがもっとも盛り上がるところに
流れているということです。


熊本県と福岡県の出身の男女の音楽グループ・センスの曲です。

ラジオのインタビュー番組に、そのセンスの一人、勝木ゆかりさんが
出演していました。


 TVドキメンタリー「海のシルクロード」などを皮切りに、ドラマや映画の
音楽も担当する人たちですが、日本だけではなく、アジア各地で活躍して
いるようです。


 今度の新潟中越地震の被災者からの、メールが届いた話題になりました。

『地震の恐怖と家が壊れた被害で、立ち上がる元気がなかった時に、
センスが作曲したラブという曲を聞いて、勇気づけられました。
水道や電気などのライフラインと同じく、音楽は人間の生活に無くては、
ならないものであることに気づきました』と
いうメールが、ファンの一人から届いたということです。


音楽家として被災した人びとに何もして上げられない空しさを感じていたが、
音楽を通して人びとに生きる力を与えることが出来るのだと知り、嬉しくなり
涙が出てきて、一生この作曲の仕事を大事に、続けて行こうと思ったと、
音楽の力の偉大さを実感した例として、涙声で熱く語っていました。


食べる物、洋服などの着る物、住む家、電気、ガス、水道など人間が生きて
いくために欠かすことが出来ないものがありますが、それに加えて、音楽も
生活必需品という話を聞きながら、思いました。


 南无阿弥陀仏のお念仏を子供のころから聞き、口にしておられる方々は、
嬉しいときも悲しいときも苦しいときも、いつも南无阿弥陀仏のお念仏と共に
生きて来られたのだと思います。


どんな苦しいことが起こっても、南无阿弥陀仏のお念仏を口にして、
自分で聞いたとき、ひもじい時に口にした食べ物のように、喉が渇いたときに
飲む水のように、寒さに凍えるときの暖房のように、真っ暗な中にともる一筋の
明かりのように、南无阿弥陀仏を聞いたとき、生きて行く勇気と喜びを感じ取る
ことが出来る力を、与えられるのだと思います。


音楽が生活のライフラインという若者のように、南无阿弥陀仏が生活の
ライフラインという世界もあるのだと思います。


 どんな時でも、どんな所でも、いつも南无阿弥陀仏と一緒の生活こそ、
この人生がもっとも豊かに味じわえるもの。南无阿弥陀仏こそ、生きるためには、
なくてはならない大事な必需品であると思います。


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
次回は、12月30日に新しい内容に変わります。