第887回 多くのいのちと   〜新・食事のことば〜

 
平成22年 1月 21日〜

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。

この一月から 食事の前と 後に みんなで口にする
「食事のことば」が、変更されて 新しく制定されました。

その言葉は 次の通りです。
まず  代表の人(●印)が 発声し

そのあとで みんなで(〇印)口にする ことばです。

 〈 食前のことば 〉
 合掌してから

● 多くのいのちと、みなさまの   おかげにより、このごちそうを
  めぐまれました。
〇 深くご恩を喜び、ありがたく   いただきます。

また 食事が終わった後のことばは
  〈 食後のことば 〉

 合掌して
● 尊いおめぐみを おいしく   いただき ますます
   御恩報謝に つとめます。

〇 おかげで、ごちそうさまでした。

これは 食するということを通して 新たな発見をしようということ。

「食」、それは 「多くのいのち」 を いただいています。

「食」、そこには 「みなさまのおかげ」 がありました。

「食」、仏さまの 「ご恩」 を 深く 喜ぶことができます。

「食」、「慚愧」 と「歓喜」の心でもって 「仏恩報謝」につとめて
     まいりましょう。 ということを表しています。

従来の食前のことばに  「み仏のおかげにより、
ごちそうをめぐまれる」との 文脈がありました。

これは「紙切れの一枚にいたるまで、仏さまのおかげと受け止める」 
広い意味での仏恩報謝の意味がありました。

ところが、肉や魚も、人間の食用として、神が作ったものという
キリスト教などの 創造主と同じであると 誤解 を招くことが
多くなってきたように感じられます。

現代は、浄土も天国も同じに 理解されていることがあるようです
そこで、「み仏」 ということばは 多くのいのちと みなさまのおかげと
表現したのだといいます。・・・


この機会に はっきりとしておきたいことがあります。
それは 食前の言葉の意義です。

 食事は ただ漫然と食物を摂り  栄養を 補給するものではなく
 目の前の食事には、そこまでに 至る大きな おかげとめぐみが
 あることに気付きます。

 そのことによって、 ものの本当の価値を見出す 人間性が
 養われていくことに なることでしょう。

お仏壇にお参りすることも 大事なことですが、毎日、毎日
少なくとも 3度は食事をする習慣がある わたくしたち そのたびごとに
この新しく制定された 食事のことばを 口にすることによって きっと
見えてくるものが 感じられるものがあるはずです。

どうか、お子様やお孫さんの前で 声にだして 実践されることが
教えに確かに出会える 尊いご縁となることと 思います。

南無阿弥陀仏と口にすることと 食事のことばを 生活の習慣に
したいものです。


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。次回は
1月28日に新しい内容に変わります。

         


           私も一言(伝言板)