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  耆婆大臣
  おさへてぞ
 却行而退
  せしめつつ
 闍王つるぎを
  すてしめて
 韋提をみやに
  禁じける
     
(現代語訳)
耆婆大臣は腰の剣を手で押さえて、後ずさりをしました。
そうすると阿闍世太子は大臣の強い姿勢に恐れ畏まり、剣を捨てて母親殺しは止めましたが、怒りの心はおさまらず、韋提希夫人を宮殿の奥の一室に閉じ込めて父王と会わせないようにしたのです。
白川 晴顕師著
「浄土和讃を
 読む」 232頁より