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日常的な頭痛に悩まされています。深刻な病気ではないかと悩んでいますが・・・ |
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頭痛にも原因は色々あって、最も多いのが「筋収縮性頭痛」です。頭の表面にある筋肉の痛みで、頭、首、肩などが鬱血、充血することで発症します。頭が重い・締め付けられる・目の奥が痛むなどの症状が出ます。頚椎の異常も後頭部の頭痛となって表れます。
俗に「偏頭痛」といわれるものは、頭皮の欠陥が異常拡張して起こるものです。周辺的に症状が出ることが多く、頭の片側がズキズキと激しく痛み、多くは吐き気を伴います。
冒頭にも言いましたが、脳は痛みを感じません。頭痛は脳をとりまく組織の異常によって起こるものです。痛みを発するのは頭皮、頭を覆っている頭蓋骨、頭皮下の欠陥、神経、頭骸骨などで頭蓋骨外からの痛みが原因です。激しい痛みを感じる場合もありますが、いずれも「良性」でありますから、心配はいりませんよ。 |
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生命に関わる悪性頭痛は、どうやって見分ければよいのでしょうか? |
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「脳腫瘍」は、頭蓋骨にできた腫瘍がまわりの血管を圧迫したり、硬膜と癒着して牽引性の頭痛を生みます。激しい痛みは少なく、全体的な鈍痛です。頭痛のはかに吐き気・しびれ・めまい・耳鳴り・顔面の痛み・視力低下・嗅覚低下・物が二重に見える・まぶたが腫れるなどの神経症状を伴うのが特徴ですね。
「くも膜下出血」の場合は、脳動脈瘤が破裂して脳と頭蓋骨の間にある「くも膜腔」に出血し、くも膜を刺激して頭痛が起きます。突然、今まで経験したことのない頭が割れそうな痛みと吐き気を起こします。こうした症状が出たときは、ただちに専門医の受診を受けてください。 |
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高血圧でも頭痛が起こると聞きましたが、本当ですか? |
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欠陥の収縮期圧が220以上、拡張期圧が110以上になれば、脳内を流れる血流量の自己調整機能に異常が生じ、頭がズキズキ痛む「血管性頭痛」を起こします。低血圧でも同様ですが、血圧が頭痛の直接の原因になることはないですね。このほかに、二日酔い・貧血・低酸素・低血糖・ワインの飲みすぎでも、欠陥拡張による「血管性頭痛」は起こりますよ。
頭痛の痛みの表現はあいまいで、数年来頭痛に悩まされている方でも良性だったり、心身症や不安神経症・抑鬱神経症が原因の場合も少なくありません。 |
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めまいがして病院に行っても、異常がありません。
家族には「気のせい」と言われるのですが・・・ |
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めまいには、景色や天井がグルグル回る感じがする「回転性」、体がフワフワする「非回転性」、まっすぐ歩けない「平衡失調」、「立ちくらみ」があります。症状の多くは回転性で内耳の異常が原因の「末梢性めまい」です。中高年層に多い「良性発頭位めまい」は、起床時に急に頭の位置を変えることで、回転性のめまいが誘発される内耳の病気です。また「メニエール病」は、めまい・耳鳴り・難聴がセットでやってきます。生命に関わる危険はなくても、中には放置すると難聴になる病気もあるので、早期治療を行ってください。 |
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悪性のめまいとは、どんな症状ですか? |
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注意したいのは、頭痛・めまい・嘔吐の三つの症状が同時に襲う場合いで、このような症状は危険の兆候です。口唇の周囲のシビレ、ろれつが回らなくなる、まっすぐに歩けないなどの症状をともなう場合、小脳、脳幹部の出血、梗塞を疑います。軽い発作を繰り返しながら、徐々に症状が進む場合もあります。進行性の耳鳴りや難聴は、脳腫瘍の心配がありますね。また、脈拍と同期する激しい耳鳴り・めまいは要注意です。
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高齢者で注意したいめまいとは? |
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めまいの診断のポイントは、まず症状が本当にめまいかどうかをはっきりさせること。「いつもふらふらする」「ぼんやりと気が遠くなる感じ」といった症状は、実は「回転性」めまいではないのです。いわゆるめまい感です。六十歳以上に多いこれらの症状は「椎骨動脈」・「脳低動脈」などの動脈硬化によって起こるもので、治療に急を要する場合があります。 |
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「脳循環不全」という言葉を聞きますが・・・ |
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脳の血流量は、一定に保とうとする力が働き血圧が180mmHgの人も80mmHgの人も変化はありません。しかし高齢者の場合、この脳血流を一定に保つ働きが悪くなり、血圧を下げることで脳血流量が低下し、ふらつきなどの症状が出ることもあります。最悪の場合、脳梗塞を起こすこともあります。 |
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頭痛・めまいなどの症状が出た場合、どういう検査をされるのですか? |
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まず詳細な病歴を聞き、眼振があるかをチェックします。神経耳鼻科的検査のほかに、最近はCT(高速らせんCT)やMRIなどで簡単に脳に脳血栓造影ができ、有用と思います。
「頭痛」や「めまい」は、病気の早期発見を促すSOSです。良性のものも症状の原因を知れば適切な対応ができるでしょう。無用な不安に悩まされることなく明るい知識をもちましょう。 |