「救急の心」 白石組 超光寺 藤永弘真師

佐賀の地を、竜巻や相次ぐ台風が荒らしています。あちこちでサイレンが鳴り響く音をよく聞く今日この頃です。

サイレンの音は何かしら不安な思いを私たちに感じさせるものです。救急車にしても消防自動車にしてもあのサイレンの音は、あまり聞いていて心地よいものではありません。しかしこの頃は、あの音にも慣れてしまって、何も感じない人も多いというご時勢です。実際、あの音の先には大変なことがおこっているはずです。あのいやな音も、緊急な状況にいる人にとっては逆に頼もしく聞こえる場合があります。私にもその経験があります。あの音が遠くに聞こえたら、よかった、やっと来たと患うのです。

ところで、浄土真宗の阿弥陀如来さまは、お立ち姿です。それは、座ってはおられないというお心でこの私を冶救い下さるというお姿だと聞きます。緊急の心で私たちを心配して下きっているということです。

救急車を呼んで待つ時は、私たちの心も緊急状態です。しかし、阿弥陀さまが、私たちを思って下さるお心を聞かせていただいても、私の思いは、まだかまだかと心待ちにするほどの事はないようです。また、すでに阿弥陀さまにいだかれていると聞きましても、あまり嬉しく思わないで、平気でいるのが現実です。

それほど、私は阿弥陀さまに背を向けているのだと気付かねばなりません。

今年は、上陸した台風の数が過去最高だそうです。緊急事態が空からたくさん降って来るようです。予報を聞いたら、万全の備えをして台風を迎えます。

阿弥陀さまの日から見たら、この私は、緊急の自覚もなしに平気で暮らしているように見えるのでしょう。阿弥陀さまを、とても心配させているのです。

せっかく、阿弥陀さまが呼びかけて下さっているのに、勿体ないことでございます。皆様どうぞお念仏とともに生活いたしましょう。

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