「喚び声に育てられて」 北山組 円光寺 安田積心師

ウグイスの卵を孵化器に入れ、まったく音のない箱の中で育てるとどうなるか。成長しても「ホー ホケキョ」と鳴くことはなく、いつまでたっても「チャッ チャッ」と地鳴きをするだけ。そこで「ホー ホケキョ」と吹き込んだテープを流してやると、スピーカーの方を向き、じっと聞きながら、やがて上手に鳴くようになる。そこで今度はカラスの鳴き声を聞かせてみる。果たしてウグイスは「カー カー」と鳴くかどうか?

ウグイスはカラスの鳴き声にまったく関心を示さない。ところがウグイスの鳴き声を聞かせると、キッとなって聞き入り、「ホー ホケキョ」と鳴くようになるそうです。つまりウグイスはウグイスで、どんなに学習してもカラスの鳴き声はだせない。ところが人間は違う。人間は元には戻れないほど環境に影響されてしまう。

この話は地元の佐賀新聞コラム欄に掲載されたものです。

果たして私たちはどのような環境で育ってきたのでしょうか。真実を求めて生き抜かれた親鸞聖人のみあとを慕い、阿弥陀如来さまのよびごえによびさまされて、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏とお念仏のひぐらしを送ってきたのかどうか、問わずにはおれません。どなたの歌でしょうか。「鳴く声の よきもあしきにも 親鳥の 教えによるぞ 谷のウグイス」

濁りに満ちた私たち、孤独でつらい日々を余儀なくされている私たちを、必ず救うとお慈悲下さる阿弥陀如来さまの働きを信じて、お念仏称えつつ、一日一日を大切に生き抜くことが肝要なことです。

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