「本物ですか?」     神埼組 西慶寺住職 亀山法城

 昨年、2007(平成19)年は、「偽造食品・賞味期限偽装」等、「偽」と言う言葉が社会問題となり、話題になった年でした。

 私達は、この様な「偽」と言う問題が取り上げられますと、「どこの会社が!」「どこの国が!」等と、すぐに他を責めがちではないでしょうか。

 しかし他を責める前に自分自身はどうでしょうか?

 私達の宗祖、親鸞聖人のお言葉の中には、

「煩悩具足の凡夫、火宅無常の世界は、よろづのこと、みなもって、そらごとたはごと、まことあることなきに、

 ただ念仏のみぞまことにておはします」

とあります。

 現代の言葉に訳しますと、

「私達は、色々な煩悩(欲や苦しみ)を抱えた凡夫(ぼんぶ)と言う存在である。

 また、この世の中は燃え盛る家の様に、たちまちに移り変わる世界である。それ故に、全ては虚しく偽りであり、 真実と言えるものは何一つ無い。その中にあって、ただ念仏だけが真実なのである」

と、言う意味です。

 私達は日頃、生活をしていく中で、他に見せる表に出す顔と、中身の心が正反対の時はないでしょうか?

 また、心で思った事と、逆の言葉を言ってないですか?

 世の中を生きていく為に必要な言葉を「世」の「辞(ことば)」と書いて「世辞」と言います。

それを私達は「お世辞」と読んで使っています。

 他に気を使い、苦しくても顔では無理してでも、ニコニコ笑いながら、口には「お世辞」を言って、その様な「偽り」の日暮らしに苦しんでいる私達を、「ほっとけない!」とお救い下さる仏様が、阿弥陀如来様であります。

 この様な私達をお救い下さる仏様に感謝しながら、日暮をさせていただきましょう。         合掌

 

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