「貯金箱」       神埼組 安養寺住職   定良 芳信

 夏休みになると未成年者の犯罪が増加する傾向にあるそうです。
保護司をなさっているある住職の方からこんなお話しを聞いた事があります。


 少年院収容者の半数以上は、家族から暴力や性的虐待を受けた経験があり、「彼らの愛情の貯金箱は鷺くほど少ない…」普通は親から無条件に愛情を注がれ、その貯金箱には何万円もの蓄えがある。嫌な事があってもその蓄えを使つて生きていけるし、自分の価値も信じていける。日常の小さなトラプルで費やす「愛情の貯金箱」は、たかが十円か二十円にすぎない。しかし彼らは最初から十円しか持っていないのです。毎日十円でも二十円でもあげ続けて、決して見捨てない事が安心感を生むのではないか。貯金がなくなった時、彼らは自分を守るために誰かを攻撃するかもしれない。…と

 昨今、幼児虐待というニュースをよく耳にします。虐待を犯した親は「躾のつもりだった」といいますがそこには愛情が感じられません。残念なことに、自分勝手な感情だけで子どもと接している親がいることは否めません。

しかし、そんなときでも阿弥陀様はその方のそばにいて下さり光を照らして下さっています。

ひとりではないのです…

 私はそのような事を考えたとき、あるCMを思い出しました。

『子供のころに抱きしめられた記憶は、ひとのこころの、奥のほうの、大切な場所にずっと残っていく。

そうして、その記憶は、優しさや思いやりの大切さを教えてくれたり、ひとりぽっちじゃないんだって思わせくれたり、そこか.ら先は行っちゃいけないんだよって止めてくれたり、死んじゃいたいくらい切ないときに支えてくれたりする。

子どもをもっと抱きしめてあげてくだい。ちっちゃなこころは、いつも手をのばしています。』という内容です。

大人はもっともっと子供たちに、愛情を注ぎ、抱きしめ「こころの貯金箱」をいっぱいにしてあげたいものです。

そして私たちは、子どもも大人も無条件に阿弥陀様のお慈悲に包まれ、抱かれている事に気付き

「御法儀の貯金箱」をいっぱいにしていきたいと思います。

どうぞ「南無阿弥陀仏」を唱えてください。阿弥陀様は、いつでもあなたのそばで見守って下さっています。

 

|戻る