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               佐賀教区 松浦組 光雲寺 藤谷 孝之

 広島経済大学客員教授 川村妙慶(かわむら・みょうけい)先生の

「もしもあなたが、あと1年のいのちだとしたら」(PHP研究所)という本が、今年2月に発行されました。

その本の中のお話しを本日はご紹介いたします。

心豊かに暮らすには、「今を大切にする」ことです。


「今を大切にできないjというのはどういうことでしょうか。
今からあげることに当てはまるかどうか確認してみてください。

@過去の嫌なことばかりを引きずって、今を幸せに過ごせない。
A将来への不安や心配があって、今を幸せに過ごせない。
B幸せになるために、かえって足踏みしてしまい、今生きることにも慎重になる。
C育った環境、親、体調に問題があるからと、今を有意義に過ごせない。
D日々、路頭に迷い、生き方さえもわからない。
E生きることすぺてが面倒だ。
すべて当てはまるという方はいましたか?
だとしたらあなたは重症です。

さて、私は「今を大切にする」とは、「今を満足に過ごす」ことにつながると思っています。
逆に今を満足に過ごせないという人は、「きっとこの先にいいことがある」と未来ばかりを「当て」にしているのです。
それは足が大地につかない状態で、さきのことばかりに心が奪われてしまっているということなのです。

将来のためだけに生きることは、今を空しく過ごしていることにもなりますね。辛い過去がたくさんありすぎると、一歩を踏み出すのが怖いこともあります。しかし、残念ながら過去は二度と取り戻せないのです。
過去を振り返ってばかりでは「グチ」しかでません。

ではどうしたらいいのでしょうか。
親鶯聖人は、「お念仏を申すことのできる自分でありましょう」と教えてくださいました。
お念仏を申すとは、「南無弥陀仏」(なもあみだぶつ)を称えるということです。
「これが私なんだ」と自分をしっかり受け止めるということです。
そうして過去も未来もどうでもよくなると、こだわりが取れてきます。過去があったから今のあなたがいます。
その過去を引き受けて今をどう生きるのか。そこから未来が決まってくるのです。

お念仏は過去の世も、現在の世も、未来にも、どの時間にもかかわり、すべてを包み込んでくださるのですよ。

ボブ・ディランの「風に吹かれて」という曲の中で繰り返し使用される言葉があります。
” そのこたえは,友だちよ、
  風に舞っているて
  こたえは風に舞っている ”

お念仏は目には見えません。それはちょうど、そよ風のようです。
いつも風のように私たちに働きかけてくれるのです。


「今」に「心」と書いて「念」。
どうか静かに目を閉じて、胸に合掌の手をあてて、お念仏を称えましょう。
そのままのあなたを、阿弥陀如来さんは包み込んでくださるのですよ。
                                       合掌

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