就学(3年生)編
平成17年4月6日 8歳2月
今日は3年生の始業式。3年2組になりました。
生活指導員の方が配置されたとのことで、障害児学級の2クラスと我が家の娘のクラスを担当されるとの こと。その生活指導員の方が、今日は娘の側につきっきりだったそうで、これからも同じようにされると、 それはそれで困るなと思っています。
11日に、2年の時の担任と新しい担任とを交えて話し合いをすることになっています。

平成17年4月11日 8歳2月


校長、教頭、特別支援コーディネーター、新担任、旧担任、生活指導員の方と勢揃いされ、こちらも両親 揃ったなかでの話し合いとなりました。話し合いの中心は、2時間目の後の20分休みと昼休み時間の対 応のこと。(なぜか、授業時間のことは話題になりませんでした。)
学校の計画では、昼休みに母親が2日間付き添うようになっていましたが、そろそろ家族が離れることも 大事ということや、障害児学級の保護者との格差が生じないような対応を求めた結果、生活指導員の方が 授業支援で娘を見る時間を昼休みに回す方向で、検討を進めてもらうことになりました。
また、学習支援については、今後、個別指導的なことができないかなども含めて、現在の状態が落ち着い た時点で検討してもらうことになりました。(特別支援コーディネーターの方が調整されるのかな?)

ところで、障害児学級の子は多くの時間を親学級で過ごしているという話を、学校や保護者から聞いてい ましたが、実際には、体育や生活、工作の時間など、週7〜8時間程度とのこと。
1日に2時間単位(実質1時間30分)程度とのことで、大袈裟に多いと言えるほど多くないという状態でした。 これでは、やはり切り離された状態だと思われます。

なお、話し合いの途中で、校長先生から、「担任も39人のクラスになり、目が行き届かないので、御家族 の協力をお願いしたい。」という話がありました。
これに対しては、「クラスの人数を決めたのは保護者ではなく、学校です。そのことを保護者に言うのは 間違いではないか。」と話しました。大変と思うなら、学校として考えることが必要と思います。

平成17年4月14日 8歳2月


父の仕事が休み(不規則勤務)だったので、昼休みと帰りの時間に学校に行って来ました。
担任の先生や指導員の方が付き添うようにMaiiの側におられたのですが、私がいろいろ言い過ぎたために、 かなり慎重になっておられるのかなと思って少し反省しています。ただ、少しづつ先生や指導員の方にも、 どの程度で接すればいいのか慣れていただくしかないかなとも思っています。

平成17年5月8日 8歳3月


CLUBで、就学に関する学習会を行いました。参加者は、10家族程度でした。
最近、若いお母さん達と話していて思うことは、普通学級で学ばせていることについて、その話を自然に受 け入れられる方が増えてきたなあと感じます。以前は、知らず知らずのうちに力が入っていたものが、少し づつ当たり前になっていくのかもしれないと思っています。

平成17年5月13日 8歳3月


《 5月9日 テレビドラマのこと 》
ドラマ”たったひとつのかたらもの”に出演していた杉森翼君の就学のことがTV放映されたとのこと。
数日で自分だけで通学できたり、幼稚園の頃にひらがなの書取をしている姿があって、我が家の母親は、 娘との違いを感じていたようです。
でも、おそらく、学校の授業や友達の動きに、小学校の1年生の初めからついていけないか、1年生の途中 で付いていけなくなるか、2年生頃から付いていけなくなるか、たったそれだけの違いではないかと思う。
だから、能力で分けることなく、同じ道を歩むべきだと感じています。

《 5月13日 最近の学校のこと 》
これまで、学校には、学級担任や養護、音楽や生活の級外の先生の他に、学力向上のTT、同和推進、臨時の生 活指導員の人がいました。これに、最近、さらに加配の先生が配置されたと聞きました。
また、地域のボランティアの人達が、昼休みなどに障害のある子に付いておられるようで、なんとなく、大人 が子供の側にべったりと寄り添っておられる状態になっているようです。
障害のある子のことを見ていてくれるのは有り難いことですが、
・ 大人が側にいると、同じクラスの子との活動の妨げになることがある
・ ゆっくりすれば出来るのに、大人が手伝うことで、出来ることもしなくなる
こうした課題点があることも注意しながら、取り組んでいただくことが必要と思います。ただ、学校で取り組んで もらうことも大事なことだし、止めてほしいとも言いにくいし、どんな風に話を進めた方がいいのか、少し悩んで います。
或る方は、春日園(専門施設)の指導員の方に頼んで、付き添い方の方法や注意点なんかを指導してもらった例も あるようです。これから、検討してみることになると思います。

平成17年5月26日 8歳4月


ほぼ1か月振りに、父親は学校に行って来ました。と言っても、昼休みと帰りの時間だけですが。
給食から昼休みの時間にかけて、担任と加配の先生、それにボランティアの方など、3人の方がおられました。加 配(若い)の先生は、特学の生徒数名と我が家の娘の担当だそうなので、この日は、娘を見る時間だったんだと思 います。
ボランティアの方は、かなり年配の方の様なので、先々が心配です。
それでも、学校が、地域の方たちの協力を得ながら、障害のある子の教育に取り組んでいる姿は評価されるべきな のかなと思います。

平成17年6月5日 8歳4月


今日は、市内全域の学校で自由参観日になっていました。
娘の通う学校では、それに合わせて”ふれあい学級”も行われたので父は学校に行って来ました。
母親は、同じダウン症児の母親と一緒に、市内で学ぶ障害の子の授業を見て回ったようです。
我が家の娘は、どちらかと言えば”のびのび”と勝手に授業時間を過ごしていました。
障害児学級の子は、行儀良く授業を受けていたようです。
通常学級に在籍していても、付き添いの人がべったりと側にいる場合もあって、それには周囲の子ども達との壁 になっていると感じてショックだったようです。

平成17年6月12日 8歳4月 最近の我が家のジレンマ


個別教育について
Maiiが、このまま普通学級に在籍するとしても、実質的にほとんど教育を受けていないことについて、幾らかジレ ンマになりつつあります。
こうした環境は、もちろん統合教育と言えるものではないし、教室の中で規則正しいことができない(放任)状態 や、好きなことをやっていればいいという状態は、子どもにとっても望ましいこととは思えません。
次のようなことが出来ないのかと考えます。
・ 加配の教員等がいる時間は、教室内で付き添いながらプリント等を行わせる。
・ 加配等がいなくても、担任の教員でも一部は対応できると思うのですが、どうでしょう。
・ 加配の教員等に、空き教室で国語、算数の個別指導を行わせる、など。
クラスの一員であることについて
3年生になって、給食係の服を持ち帰ってこないなあと思いました。
これって、娘が給食係からはずされているということなのかな〜。
もし、そうなら、娘が普通学級にいる意味を理解していただく必要があります。クラスの役割をすることが、どんな に簡単なことでも、重要なことと思います。

平成17年6月23日 8歳5月


母親が、2年生の時の担任のK先生に相談していたところ、K先生から、現在の担任のY先生に、母親の悩みなどを お話していただいたようです。
そんなこともあって、母親からY先生に考えを伝えることができたようです。Y先生も、どうしていいのか分からな かったと言われたとのことで、話をしたり、連絡帳に書いていくなどが大事かなと思いました。

ただ、今回の教育問題では、父親と母親の間には、いくらか意見の相違がありました。
父親は、1日1時間程度は、個別教育を行っていいのではないかと思います。
別教室で、集中して学習する時間があってもいいのではないかという考えです。
母親は、同じ教室の中でいることが大切で、その中で学んだ方が良いと考えています。
授業時間に、別のプリントをするなどして学習することができると考えます。

2日前に授業時間を見てきました。TTの時間でしたが、あまり机を立つようなこともなく授業に参加している雰囲気 はありました。うまく先生が対応してもらっていたようです。
もちろん中身は分かっていないと思いますが、参加することで、本人やクラスの子ども達の雰囲気も同じ仲間と思える のではと思います。取りあえず、母親の考え方で進めることになりました。

それから、昼休み時間の週2日間の付き添いを止めることにしました。
夏場は排尿の心配も減ることや、そろそろ親から離れることも大事なので、母親は思いきったようです。
通学の時も、一人で歩かせて、母親は隠れて付いていっているようなので、娘の少しばかりの成長を期待しています。

平成17年7月19日 8歳6月


明日は、学期末の終業式の日。
2〜3日前から発熱していますが、明日は行けそうかなと思っています。
今年から、夏休みの間、保育園時代を過ごした”林檎の木”に、学童保育に行くことになりました。 家にいても、友達と遊べるという訳でもないので、同じ年代の子達と一緒の時間を過ごせるようにしたいと思います。
もうすぐ夏休み。父も出来るだけ一緒にいる時間をつくろうと思います。

平成17年7月28日 8歳6月


娘は、”林檎の木”の学童保育”あっぷる”に元気に通っています。
母親も園の人手が足りないとのことで、午前中は学童保育の手伝いをしているようです。
朝のラジオ体操にも、一人で元気に出かけています。
朝の6時30分。母親に無理矢理起こされたMaiiは、出かけるときは進んで出かけます。
ラジオ体操の会場では、なかなか中に入っていけませんが、他の大人の方が相手をしてくれるので、周りで体操を しています。
帰りも、元気にひとりで帰ってきます。

平成17年9月4日 8歳7月


あっという間に夏休みが終わりました。二学期の始まりです。
我が家の娘は、成長しているのかいないのか、それすらも良く分からないという状態です。
先生が教えたら成長が早い、なんてことも我が家の娘には通用しないような気がします。
ただ、もう少し分かるようになってほしいと焦るこの頃です。

障害の違いによる教育ってあり?  自分でも良く分かっていないと思うこと!
 知的な障害のある子と身体に障害のある子、さらに重複障害のある子の場合に、学校での生活にどんな違いがある のでしょうか。
 身体に障害があるだけなら、容易に普通学級で学ぶことができるような気がします。
 知的に障害があっても、娘を基準に考えると普通学級にいても不思議ではありません。
 重度の重複障害の場合はどうなのでしょうか。障害の程度で差を設けるのは良くないとは思いますが、やはり、どん な方法がその子にとって教育効果があるのかは考えてしまいます。
 どんな子でも、周囲を見たり感じたりする力があれば、周りの環境から刺激を受けて成長するものだと思います。 中でも、周りの子ども達が発する言葉は、子どもの感性を刺激するものだと考えます。
 ただ、子どもの体や感覚がその刺激を受け取ることが出来る状態なのか、そうした視点を無視することはできません。
 一語一語を語りかけることで、ようやく微弱な反応を示すことが出来る子もいます。その子には、どんな刺激が適切 なのか、どんな方法が効果的なのか、簡単に答えを出すのは難しいような気がします。

 学校での生活は、どんなリズムになるのでしょうか。この場合は、身体に障害があろうと、知的な障害があろうと、重 複障害があろうと、大きな差があるとは思えません。
 身体の障害では、移動の難しさはありますが、移動の時間は決まっているので、対応可能な範囲のような気がします。 階段の昇り降りやトイレなどに苦労しそうですが、そうした物理的な問題は、学校で解決すべきものです。
 知的な障害では、制約のない動きがあるという問題はありますが、移動には支障ありません。
 重複障害の場合は、移動が難しく、行動に対する介助的な支援が必要になりますが、急にいなくなって捜索隊を出すと いうような心配はありません。
 いろいろ考えることがあって整理できませんが、まずは、クラスの中で成長を見守るのがいいような気がしています。

平成17年9月15日 8歳7月


運動会の練習が真っ盛りですが、どうも我が家の娘さんは、激しい運動や大きな音が苦手で、その順番がくるとうまく 逃げ回るようです。
親が付いてないといけないのかなと親馬鹿の私が言うと、”そんなもの先生に任せとけばいいよ。友達にくっついてや れるものはやるし、どうしても嫌なものはやらなくてもいいんじゃない”と言うのは、母親の弁でした。

平成17年10月4日 8歳8月


運動会も無事に終了。今回は、親の出番はありませんでしたが、競技終了後に自分たちの場所に戻るときは、親の役割に なっていました。
混雑した運動場で、1人で戻れない娘なのでしょうがないかと思いながらも、特学の子どもには、ひとりひとり先生が張 り付いているのを見て、そのことが母親は不満そうでした。
競技では、運動場を半周するコースで、自分の走路をはずれることもなく走りました。当然、遅れて走りましたが、愛想 を振りまきながら走っていたようです。
”もっと真剣に走れよ!”と言いたくなりました。

平成17年10月15日 8歳8月


近所の子ども達がよく遊びに来ます。以前は、Maiiが持ってるおもちゃ類が目当ての子が多かったのですが、最近はお姉 さん振りを発揮するような気分で来る子が多いような気がします。
ルールのある遊びには付いていけないので、なかなか友達と遊ぶことができませんが、家の中では適当に遊んでいるよう です。
娘自身があまり言葉を使えない状態で、良くしゃべるけど、何を言っているのかよく分かりません。そんな子の相手をし てくれる同級生には感謝しています。
いつまで続くか分かりませんが、それは成り行き任せだと思います。
【中学校のこと】
”中学校はどうしよう”という話しを夫婦でしました。
”普通学級へやろうとは考えていない。”と母親の弁。
”周囲の子から刺激を受けるとか、学ぶのが難しいくらいに差があるなら、普通学級に籍をおく意味はないかなあ。”と 父親も思っています。
”そうすると、交流学習の時間を出来るだけ増やすようにするのかなあ”などと話しました。

平成17年11月15日 8歳9月


毎年、恒例のことではありますが、校長先生から、”お母さんに一寸お話が・・”と声がかかり、
その日は父親も休みだったので、揃って校長室を訪問しました。
翌年度に向けての就学指導の時期だったので、話の内容は予測出来たので、事前に、娘の資料を就学指導委 員会に出すことについては、学校も大変だろうから”了解しよう”と夫婦で話し合っておきました。
最近は、普通学級に通う娘に少し不安を感じていたので、校長先生と話し合いをしていくうちに、自分自身 の考え方を整理できて良かったと思います。
校長先生から、
将来のことも考えて、基礎的な学力は必要だと思います。そのためにも個別学習(特殊学級のこと)があった 方が良いし・・。というような話があって、それに対して、
将来に必要なのは、基礎的な学力もあるけど、他の人とコミュニケーションする力、人とふれあおうとする気持ち。 更には、クラスの子どもたちという小さな世界で育まれる社会性ではないか。
狭くて少ない部屋の中に閉じこめることで、そうした力を奪ってはいけない、という話をしました。
結論を求めるような話し合いではなかったのですが、娘の資料を就学指導委員会に出すことは、こちら側から ”了解する”旨の話しをし、但し、就学指導委員会の指導は無用であることも伝えました。
個別教育に関する学校の考え方については、
家庭での教育には限界があり、個別教育も必要というのは認められますが、特殊学級や別室で行うのは、教室から 離れる癖がついて良くないと思います。例えば、テストの時間に教室の片隅ででも行うことが出来れば、子供も 成長するのではないかという話しをしました。

平成18年2月3日 9歳0月


9歳になったMaiiです。
3年生になって、これまで学校は無遅刻・無欠席で過ごしてきたのですが、ついに風邪を引いてしまい、2日 間程休みました。少し残念な気分です。
また、最近、ピアノを習い始めました。多くのことは期待していませんが、Maii自身が、ピアノを楽しめるよ うになれば有り難いなあと思います。

平成18年3月15日 9歳1月


父は既に50歳になりました。体力的には、かなり落ちてきていると感じます。
Maiiの学校への付き添いを止めてから時間が経ったせいか、Maiiの学校での過ごし方はよくわ からなくなっています。
なかなか物覚えの悪いお嬢さんなので、なかなか成長したなという感覚を持たせてくれません。
特殊学級で個別指導したほうが良かったかなという考えが一瞬頭をよぎりましたが、そんな指 導をしても、なかなか覚えてくれないだろうなと思います。
Maiiは父をしあわせにしてくれますが、父はMaiiのしあわせを約束できないことが残念です。

平成18年3月28日 9歳2月


新年度に向けての、学校との話し合いはまだありません。
学校側も、だいぶん落ち着いてきたんではないかと思います。
それとも新任の校長が決まってからなのかもしれません。
この1年間、山田先生、ありがとうございました。
最初の頃は、先生も娘も落ち着かなかったようで、教室を出ていくこともあったようです。
でも、先生も娘もだんだん慣れて、そうしたこともなくなってきたようです。

補助の先生が、「4月に先生が替わっても、落ち着いていられたらいいですね。」と言わ れていましたが、やっぱり、担任の先生が慣れるまでは大変かなと思います。
Maiiは、林檎の木の学童保育”あっぷる”に通学(園?)中です。
とっても楽しいようで、家に帰ってからも”あっぷる、あっぷる”と話してくれます。
学童保育のある保育園に通っていて良かったなと思っています。