中学(1年生)編
平成21年4月3日12歳2月
娘の就学を控えて、中学校に行って来ました。
応対していただいたのは、校長、教頭、教育相談、担任の4人の先生達でした。
普通学級に行くとか、そういった趣旨の話は全くありませんでした。
まず、こちらからの要望なんかを話しました。
・ 担任の先生が女性のクラスを希望すること
・ 同じ小学校から来た親しい生徒と、出来るだけ同じクラスにしてほしいこと

担任になる先生は、女性のF先生ということで安心しました。
これから生理とか、そういう問題も考えられるので良かったと思います。
親しかった生徒についても書き留めていただきました。

他にも、日常生活や学校生活の中での細々したことの話もしましたが、総じてとても好意 的に対応していただいたと思います。
これも、小学校6年生の時の担任の先生が、何度か中学校まで足を運んでいただい たお陰だと思うし、感謝の言葉もありません。
ここ数年で、学校も変わってきてるんだなと思います。
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障害のある子の普通学級への就学を拒否したことで裁判になったことがあった けど、その時の旭川地裁や札幌高裁の判決って何だったんだろうと思います。
裁判官も世の中のを知ってないと、時代錯誤になって恥をかきますね。
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それにしても、これから担任の先生と顔を合わせる機会が増えるんだろうな。
もしそうなったとしても、学校のことを良く知る機会になると思うことにしよう。

平成21年4月9日12歳2月


今日は、S私立S中学校の入学式でした。
補整を重ねたセーラー服を一生懸命に着ると、それが意外に似合っていました。
ちょっと早めに家を出て、中学校までの時間を計測。
親なら10分程度の所を、娘の足では16分程かかりました。
今日は空っぽのバッグだったので、それくらいで済んだけど、明日からは重い 教科書をたくさん詰め込みます。
バッグを持ち上げることができるかな、そんなことを心配してます。
かといって、ランドセルは使えないしね。
卒業式と違って、入学式は淡々と行事が進んで、1時間足らずで終了。
その後は、PTAの役員選出とか、旅行積立のお話などありました。
クラスは、1年2組です。
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これからの3年間。
まずは、ひとりで学校まで行き、ひとりで教室までたどり着けるかな。
授業が終わって、さっさと帰ってこれるかな。
明日から、たったひとりの挑戦が始まります。

平成21年5月15日12歳3月


昨日、家に帰ると、娘が顔を見るなり、”ごめんね”という。
何のことかなと聞いたら、母親が、
”今日、学校のバス流行の帰りに、ジュースを買うと言ってバスに乗らず、大声で泣いたらしい。”
とのこと。
娘は、そのことで怒られると思って、早めに謝ったらしい。
そういえば、一昨日、小遣いは1000円以内になっていたと聞いた気がする。
1000円持っていても、使い方が分かるかな?と思った。
それでも、ジュースを買うのを楽しみにしていたな。
なんで、バスに乗る前とかではなくて、前もってジュースを買わなかったんだろう。
北九州の博物館にも入ろうとしなかったらしい。
暗いのは怖がるけど、博物館の暗さは怖がるほどでもないだろう。
結局、娘が、まだクラスのみんなと馴染んでいないということかな。
これが小学校だったら、クラスの子が自販機で手伝ってくれただろうし、博物館だって、みんなと一緒に勢いで入っていったと思う。
小学校の時も、1学期の間は周囲のクラスの子もなじんでなかったし、時間が掛かる。
中学校でも、きっと同じくらい時間が掛かるんだろうな。

平成21年5月25日12歳4月


昨日の夕方こと。
仕事から家に帰ったら、鍵が掛かっていて誰もいない。
風呂掃除をしていたら、物音がして、細君と娘が帰ってきた。
中学校まで、娘を迎えに行ってきたらしい。
娘が校門の外で動かなくなったと、学校から電話があったらしい。
先生は、何度も帰るように言ったらしいが、頑として動かなかったとのこと。
娘は、細君が迎えに来ると思ったのかもしれない。
娘は、自分の考えを明確に伝えられないので、周囲が戸惑う場合がある。

細君は、校門の所に4人も先生がいたので、調子が悪かったと言う。
クラス担任や合唱部の顧問、それから知らない先生が2人。
合唱部の顧問からは、”今日は病院に行きたかったんですけど”と皮肉の一言。
私であれば、”だったら、他の人に任せて行けばいいのに”と返すところだ。
だが細君は、皮肉を言ったり、それを返したりするほど人が悪くない。
それでも、家で”いっつも、学校ですみませんと言ってる” と細君が愚痴る。
私も、Maiiの学校生活に関われていないので、針の先で胸をつつかれたような気分。

でも、そのまんまにしておくのもいけないので、
”すみませんって謝るのは、Maiiが迷惑をかけてると、自分でも思っているということだよね。
Maiiは、普通に学校生活をしているだけで、別に迷惑を掛けてる訳じゃないよ。
先生は、指導することで報酬を受けているんだし、当たり前のことをしている。
だから、すみませんと言ったらいけないんじゃない。”
と話した。
学校に呼び出されるのは、いつも細君なのでストレスが溜まる。
だから、細君に強いことも言えないけど、そういうことは大事なことだと思う。
私たちは娘の親だけど、育てることで対価を得ているわけではない。
当然、娘を愛してはいるけど、娘も一人の人間として、親からも独立した存在なのである。
だから、そのように扱うべきではないのかと思う。
そのことについて、学校は、どこか誤解している。
中学校が娘に慣れていないのであって、それを親のせいにされても困るということなのだ。

ちょっと間をおいて、
”合唱部は、一学期で辞めさせることにする。
水曜日は早目に帰させられるし、土曜日の活動には参加させてもらえない。
他の日は短いし、こんなんじゃ、歌も覚えないし、何のためのクラブ活動か分からない。
部費を払ってるから、一学期は行かせるけどね。”
と細君が言う。
辞めさせると言うより、追い出されるんだけど、細君がうつ病になっても困るので了解する。
ホント、いろいろ起きるなあ。

平成21年6月8日12歳4月


昨年まで、尚さんと話をして元気をもらっていたのに、今年は、それが出来ない。
我が家の奥様は、尚さんのことを気遣いながら、そして相談する相手もなくて悩んでいる。
人生って難しい。

平成21年6月17日12歳4月


6月13日早朝に、尚さんが他界。
我が家にとっても、親しい親族を喪したような気持になって落ち込んでいます。
人生を生きること、お別れをすること、それぞれが難しい。

平成21年9月11日12歳7月


明後日は、中学校の体育祭。
昨日は、朝練ということで、いつもより早めに登校した。
練習の合間に逃げ出したみたいで、雲隠れしたそうな。
母親によると、
”練習の途中に、昼休みで教室に戻ったときに、疲れがどっと出るみたい。”
”そんな時に休みたくなるみたいで、体力が付いていかないから仕方ないよ”とのこと。
そういうことなら、まあいいかと思っている。
体育祭での我が家の関心事は、全員リレーという競技。
みんなと同じ距離を走らされたら、みんなから非難の目がやってきそうだし、もともとハンディがあるん だから、なんでも平等に同じことをやらせる必要はないと思ってます。
どんな風に競技を進められるのか、注目してます。

平成21年11月23日12歳10月


最近のMaiiは、学校に行くのがあまり好きではないようだ。
学校に行かないとは言わないが、喜んでいくというような気持ちがなくなってきている気がする。
小学校の頃とは違って、やはり配慮とか気配りとかが足りないのかもしれない。
でも、それを学校に求めたら、それはそれで弊害も出てくるようで困ってます。

平成22年1月5日12歳11月


今日は、父の54歳の誕生日。
自分の誕生日だったことも忘れていました。それくらい多忙です。
Maiiの2つ先輩になるKeisei君は、八代にある高校を受けるそうです。
中学校の先生が熱心に”自分に任せろ”と言ってくれているらしくて、Zensanも期待気味です。
12月の末には、八代まで見学に行ったというメールが来ました。
うまく行ってくれるといいなと思ってます。
1月25日が試験だそうです。

平成22年1月14日12歳11月


私ら夫婦の会話。
”ダウン症の青年と、健常児の青年が一緒に遊びに行ったり、成人式に行く姿を見かけることがあるけど、 内のMaiiちゃんはどうなんだろう。”
”他のダウンの子よりも遅れてるし、いまの成長のままだと無理な気がするね。”
”学校にいるから周囲の子も相手をしてくれるけど、他の場所で、わざわざ一緒にいてくれることなんかないよね。”
”健常児だって、ガリ勉君がヤンキーと一緒に遊ぶことはないし、趣味や性格が違うと一緒にいないだろう。それと同じじゃないかな”
”そうだよね。レベルが違いすぎると、お世話をするだけになっちゃうもんね。”
”今は普通学級で生活して健常児とばかりいるから、高校では同じ障害のある子と一緒にいるのも大事な気がする。”
”障害のある子同士の横のつながりも、Maiiにはあってもいいんじゃないかな”
うちでは、前から高校は養護学校の高等部にしようと思ってるんだけど、その子の持つ能力とか、体力とか、コミュニケーション 能力とか、そういう様々なものを勘案して決めた方がいいような気がしている。
最後は、そういう雰囲気の会話になりました。

平成22年2月4日13歳0月


Maiiは13歳になりました。
母親は、もうすぐ48歳になります。
KEISEIは八代にある私立の高校に合格したので、4月から親元を離れるそうです。
2年後、Maiiは親元を離れることが出来るんでしょうか。
この程度では、とても無理だと母親は言います
なんとなく、養護学校の持っている部分も使った方がいいかなと思うと同時に、先々も一緒に暮らした方が いいのかなと思うこの頃です。