佐賀県障害児の進路保障を進める会

さんさんCLUBとは別団体ですが、同じ障害児を支援する団体として掲載しています。

今日、我が国においては「ハンセン病患者の強制収容に対する国の謝罪」などにみられるように、基本的人権の重要性に対する 社会的な認識が得られるようになってきました。
しかしながら、障害を持つ人にとって、依然として社会参加の機会は厳しく制約されており、教育・文化・雇用への参加はもと より、外出の機会さえも制約されているというのが現状ではないでしょうか。

あらゆる制度や決まり事が、健常児(者)を中心としてつくられ、これまで当たり前とされてきた関係や環境が、障害を もつ人を無視したり、蔑視したり、排除している状況があります。
進める会では、これまで常識とされてきたことによって、忘れられ、切り捨てられてきた障害児(者)の視点から論議を 深め、障害児(者)が自己決定の権利を主張し、社会での自立と尊厳を確立することを重要な課題としていきます。

また、就学前から就学・就労保障へと保・幼・小・中・高・へと一貫した連携の取り組みを追求し、生活の安定という就労保障 の課題を制度的に論議し、法的な整備の問題と連動して、「障害」児(者)が地域社会で、ごく自然に生きていく環境づくりを展 開していきたいと思っています。

就学前教育の取り組み

進める会では、0才児から保・幼・小・中・高を見通した進路保障の一環として、一人ひとりの子どもの生活をふまえた就学前教 育の内容の充実、創造に取り組みます。
障害児を取り巻く地域や保育園・幼稚園での様子や実態を明らかにしながら、子どもたちの仲間づくりや地域における環境 づくりに取り組み、子どもたちの抱える課題を明らかにしていきます。
《早期教育》
 ・ 幼児期おける早期教育システムの普及啓発と構築
《幼稚園・保育園》
 ・ 幼稚園や保育園への普及啓発
 ・ 幼稚園、保育園における「健常」児と「障害」児の統合保育
《幼児教育の充実》
 ・ 大学・短期大学等の幼児教育課程における「障害」児教育の充実

就学保障の取り組み

「ともに学び、ともに生きる」教育を実践するために、その妨げとなっている現在の就学制度の様々な問題点を明らかにし、条件整 備にどのように取り組むかを考えます。
《就学時の課題》
 ・ 就学相談、就学指導、就学指導委員会の在り方
 ・ 就学時健康診断の在り方
 ・ 学校や教育委員会に対する、本人や保護者の意思通告
 ・ 就学通知、条件付き入学、施設改善要求、親の付き添い
《障害児教育の方向性》
 ・ インクルージョンと統合教育
 ・ 特別な教育的ニーズに対する考え方
 ・ 各種養護学校等と校区内小学校との交流教育の問題点
 ・ 普通学級と「障害」児学級との交流授業
 ・ 養護学校の問題点

就労保障の取り組み

「ともに学び、ともに生きる」ためには、現在の就労のシステムの問題点を明らかにし、制度的な課題や社会的な啓蒙も含めて、 障害をもつ人たちが、自らの能力を発揮して、自らの生活を維持していけるような条件整備にどのように取り組むかを考えて いきます。
《基礎調査》
 ・ 普通学級、「障害」児学級、養護学校の進路についての調査
《福祉環境のもとでの就労》
 ・ 作 業 所
 ・ 授産施設
 ・ 更正施設
 ・ 愛護施設
《社会的な制度の課題》
 ・ 「障害」者の雇用に対する企業の責務
 ・ 「障害」者の就労に関する支援制度の拡大

関係法令について

法という観点から障害児(者)の就園・就学・就労の問題を考えていきます。
 ・ 日本国憲法(基本的人権の尊重、平等の原則、教育を受ける権利)
 ・ 教育基本法(教育の機会均等)
 ・ 学校教育法(就学させる義務)、同施行令、同施行規則
 ・ 学校保健法、同施行令、同施行規則(知能検査は努力義務)
 ・ 人権に関する世界宣言(国連総会)
 ・ 国際障害者年行動計画(国連総会)
 ・ 国際障害者年「完全参加と平等」の実現を図る決議
 ・ 子どもの権利条約



進路保障を進める会のご案内


我が子に「障害」があることを知ったときから「この子にどうかかわり、どう育てるのか」など、療育について多くの方々が悩 んでおられます。
同時に、入園・入学から中学・高校への進学・就学などについても、迷ったり、悩んだりしている人が多いのではないでしょう か? 私たちは「障害」のある子どもたちの進路について考え、人権的な視点で進路保障を進めていきたいと思っています。

私たちの考え
私たちは、基本的に「障害」のある子もない子も、共に地域の学校で学ぶべきだと考えています。
「障害」があることを理由に、誰でも行けるはずの園や学校に行けなかったり、就労できなかったりということがあってはなら ないと考えています。

いろいろな課題
「障害」のある子が近所の園や、地域の学校に入学した場合、親の付き添いや教育条件の整備などで、改善を必要とする点が多々 あるように思います。また、就労のシステムにおける問題点を明らかにし、条件整備にどう取り組むかも大きな課題となっています。
私たちは、園や学校をはじめ教育委員会、さらには様々な福祉作業所・職場などと話し合いを深め、改善を進めていきたいと思 っています。

会の活動
会員の方には、年に数回会報をお送りして、活動の状況を報告します。
また、毎月第4土曜日午後7時30分に、話し合いの会を多久市の「たんぽぽの家」で行います。
会費は、年間1,000円です。会員になったからといって、会合への参加を強要したり、役員への就任を依頼するなど特別な 負担をおかけすることはありません。

入会の方法
私たちの会は「障害」のある子どもたちが、自由に進路を選択でき、安心して園や学校へ行け、さらには安心して働けるように なってほしいと願っています。入会を希望される方は、例会の時、直接「たんぽぽの家」にきて頂くか、下記に御連絡下さい。

「進める会事務局」  TEL&FAX 0952−73−9098
「たんぽぽの家」  TEL&FAX 0952−74−3291
「専用HomePage管理人」  TEL&FAX 0952−72−6301
「佐賀県障害児の進路保障を進める会のホームページ」はこちら。

進める会の主要活動
映画「ひなたぼっこ」上映会 平成14年3月23日  佐賀市アバンセ 参加者170名
佐賀県教育委員会への要請活動 平成14年11月6日  佐賀県庁
第1回 出前就学相談の開催 平成15年10〜11月  県内4か所
第2回 出前就学相談の開催 平成16年 6〜7月  県内4か所
第3回 出前就学相談の開催 平成17年 6〜7月  県内4か所