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急性副睾丸(精巣上体)炎とは
精巣は卵形ないし楕円形で陰嚢内に左右一対存在しますが、この精巣の上面 および後面に付着しているのが副睾丸(精巣上体)です。副睾丸は精巣から出た精子を運ぶ精管が睾丸のすぐ近くでふくれている部分のことです。 急性精巣上体炎とは、精巣上体の感染症で、精路上行に起こることが多く、原因は、細菌性などの感染です。クラミジアや淋菌などのSTD(性行為感染症)によっても 生じることがあります。  

副睾丸(精巣上体)炎の症状

症状は、発熱・局所の肥大・痛み・圧痛・触っただけでも痛い・歩くと痛い。普通 は、膿尿、細菌尿を伴い症状が全般的強いのですが、クラミジアでは、症状が軽度で膿尿もみられないことがあります。  


副睾丸(精巣上体)炎の検査

睾丸そのものに炎症が及ぶことは少ないので。睾丸自体は腫大はありません。しかし、副睾丸を中心に大きく腫れ上がるので、リンゴのように腫れる人も居ます。そのときは陰嚢自体も大きくふくらんで、陰嚢皮膚も炎症を起こし赤く腫れることが多いようです。睾丸のすぐ側の副睾丸が腫大しています。さわると非常に痛く、睾丸を軽く持ち上げると痛みが少し治まります。逆に睾丸や精索を引っ張るととんでもなく痛む(Phren現象)ようです。

同時に尿路感染や前立腺炎を伴っている方も多いので、そのときは排尿異常も伴います。

尿検査、尿沈査、血液生化学検査などが必要です。若い男性では特にクラミヂアや淋菌の検査が必要です。身に覚えのない方でもこの検査は必要です、(身に覚えがあっても、していないと言う方も時々おられますので、、、)

副睾丸炎と似ている疾患として区別しなければいけないものとして、精巣捻転症があります。これは精巣がねじれることであり、この時精巣動静脈もねじれるので精巣へ血流が行かなくなりmさう。そのために睾丸は血流遮断による壊死を生じます。そこで、突然強い痛みが起こり、睾丸副睾丸が腫大(腫れ上がること)します。これは幼児から思春期にかけておおく、成年するにつれて次第に少なくなり、中年ではまれで滅多にないようです。精巣動静脈がねじれると、なるべく早く、できれば6時間以内に整復しないと精巣は壊死に陥ることになります。そこで、炎症との鑑別 が困難な場合、治療と検査を兼ねて試験切開することになります。 いまりクリニックでは開院以来2例の精巣捻転症に対して、直ちに反対側にねじり返しを行ったところ、たちまち血流が再開されたようで、痛みが消失しました。この2例に対しては後日落ち着いたところで、計画的に余裕を持って、再発予防のために睾丸固定術を行いました。


副睾丸(精巣上体)炎の治療

治療は安静、局所の冷湿布、消炎鎮痛剤、抗菌化学療法(経口又は注射・点滴)です。しばらく禁酒が必要ですし、、激しい運動もヵ月間は禁止です。副睾丸の腫大は2-3週間で治まりますが、しこりがなかなか消失せずに、治った後でも小さく残ることがあります。

後遺症として、精路閉塞を後で生じたり、睾丸自体にも炎症が波及すれば、両側性であれば男性不妊につながることもあります。


文献

 

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