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腎性貧血とは、腎臓が原因となって生じる貧血。腎臓からは赤血球を産生を促進させ、成熟させる働きのあるホルモンとしてエリスロポエチンが分泌されます。ところが腎機能低下により、腎臓のからのエリスロポエチンが出なくなるので、造血能力が低下します。さらに低酸素を感知する感受性の低下、尿毒症による低栄養、溶血の亢進、出血傾向の出現
、透析による血液の損失などの要素が加わり、ますます貧血が進行します。 そのために慢性腎不全になると、ほぼ例外なく貧血になります。クレアチニンクリアランスが40ml/分以下、あるいは血清クレアチニン1.6mg/dl以上になると貧血が出てくるといわれております。 |
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疲れやすい・息切れ・めまい・食欲不振・動悸・頭痛・頻脈・顔色が悪い・爪色が悪い・浮腫 |
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,検査方法・・・血液検査にて、ヘマトクリット値・血色素量 ・赤血球数・鉄・ フェリチン(貯蔵鉄)・出血凝固時間・MCV(平均赤血球容積)・エリスロポエチンを投与しても貧血が改善しない時は、ビタミンB12・葉酸の検査も行います。
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治療法・・・エリスロポエチン(エスポー・エポジンの投与)透析患者さんは、透析終了時に静脈側から注射。慢性腎不全保存期の患者さんは、エリスロポエチンの皮下注射。
鉄剤の投与。 赤血球生産に必要な良質の蛋白質、ビタミンB12、葉酸、鉄分などの摂取(ビタミンB12は、動物性食品に多い。葉酸はほうれん草に含まれる。鉄分は海草の中のひじきに多量に含まれる。) 鉄分の吸収を促進する。ビタミンC、ヘマトクリット値を維持する十分なエネルギーの摂取。 十分な透析。ダイアライザー・回路内の残血減少対策。 *輸血は必要最小限にとどめます。 |
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1.別所正美:二次性貧血, p148-151, 血液疾患診療マニュアル、日本医師会雑誌、2000 2. |