腎性高血圧 とは
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腎臓病のために血圧が高くなった状態を腎性高血圧と言います。 高血圧には大きく分けて2種類があります。つまり、原因不明の本態性高血圧と、原因疾患があってその病気の1つの症状として高血圧を示す二次性(症候性)高血圧とがあります。腎性高血圧症は、二次性高血圧でもっとも多いものです。 腎臓には血圧を調節する働きがあります。血圧が下がり腎に行く血流の量 が減少すると、腎臓からレニンというホルモンが分泌され、血圧を上げるように働きます。このようにして腎に行く血流の量 を増加することで、少しでも老廃物を体外に尿として出そうとします。そのために慢性腎不全では、レニンが過剰に分泌されて、血圧が高い人が多くみられます。 腎性高血圧症の中でも腎血管性高血圧は、一側または両側の腎動脈の狭窄が原因で生じる高血圧症です。腎血管性高血圧は高血圧疾患の5〜7%を占め、動脈硬化性変化や血管の線維性肥厚によることが多いとされています。腎動脈の狭窄が原因となる為、外科的に狭窄部を修復するか、羅疾腎の摘出で血圧は正常に復します。 |
腎性高血圧 の原因
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原因・・・1.遺伝 2.ストレス 3.食事 4.過激な運動 5.アルコール |
腎性高血圧 の検査
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血中レニン活性の測定、静脈性腎盂造影、大動脈造影、腎動脈造影、レノグラムなどで診断します |
腎性高血圧 の治療
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腎性高血圧の血圧調整の目的は 食事療法としては、まずなによりも食事の塩分を10g/日 以下に抑えます。 降圧薬はレニン・アンギオテンシン系をさまたげるACE阻害薬を第一としますが、最近はH2遮断剤が開発され、治療の幅が広がりました。 |
文献
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上田尚彦ら:腎疾患診療ガイドライン(病診連携のための)、診断と治療社、1999 |