ネフローゼ症候群

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ネフローゼ症候群とは
腎臓がいろいろの病気で障害を受け、尿中に多量のタンパクを出します。そのために体のタンパク質が少なくなり、全身の浮腫が出ます。これらの病態をネフローゼ症候群といいます。原因は種々の慢性腎炎ですが、その腎炎の原因もいろいろあります。

ネフローゼ症候群の症状

全身の浮腫で、顔や手足がむくみますが、これは疾患がかなり進行しないと気づかないようです。むしろ健康診断でタンパク尿を指摘されて病気に気づく方が多いようです。

タンパクが尿中に多く出るために、尿が泡立ちやすくこのために気づくこともあるようです。


ネフローゼ症候群の検査
診断基準  
必須条件
1)蛋白尿:1日3.5g以上を持続:一日尿蛋白を調べるには以前は一日蓄尿が必要でしたが、最近は尿のクレアチニン補正で随時尿から一日尿蛋白量がわかります。
2)低蛋白血症:血中総タンパクが6.0g/dl 以下、あるいは 血中アルブミンが3.0g/dl 以下

付帯条件
1)高コレステロール血症:総コレステロール250mg/dl以上
2)全身や手足の浮腫
3)尿沈渣中に多数の卵円型脂肪体、 重屈折性脂肪体の検出

ネフローゼ症候群の治療

病態や原因疾患に応じて異なります。
食事療法:減塩、低タンパク食を中心とします。泌尿器科いまりクリニックでは玄米と野菜中心の食事で1カ月間で高コレステロール血症が大きく改善した(474が236mg/dlに減少)患者さんが居ました。

薬物:ステロイドがまず使用されます。そのほかに、利尿剤、免疫抑制剤、腎性高血圧に降圧剤としてACE阻害剤など

ステロイド療法では、経口剤と注射を併用したパルス療法も行われます。

糖尿病による腎症でのネフローゼ症候群では、ステロイド療法が出来ないので、治療が難しい場合が多いようです。


文献

メルクマニュアル 第17版日本語版、日経BP社、2001


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