痛風(高尿酸血症)とは
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尿酸が多いと痛風が発症します。尿酸が過剰に生産され、血液中に尿酸が増えると(高尿酸血症)急性の関節炎症状を起こします。高尿酸血症は、以前は関節炎を生じるくらいであろうと思われていたのですが、最近ではいろんな障害を生じる原因となっていることがわかってきました。つまり、腎臓に尿酸結石を作ったり、腎臓自体を障害したり(痛風腎)、動脈硬化や高血圧の要因にもなっているとされてきました。 高尿酸血症そのものはプリン体の多い、いわゆるごちそうを多く食べ、運動不足の時に生じるという、いわば贅沢病のようです。今の日本のように飽食の時代には糖尿病同様に非常に増えているようです。 |
痛風(高尿酸血症)の症状
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痛風発作・・・かつて経験したことのない激しい痛みに襲われます。2〜3日がピークで、2週間以内に痛みは引きます。場所は、足指のつけ根が多く、くるぶしの関節、足の甲、かかとにも起き、この部位 が赤く腫れあがってズキズキと痛みます。あまり痛くて歩けないほどです。 痛風発作の頻度・・・1回目の発作から1〜2年後が多く、発作を繰返すうち、間隔が短く、しだいに重症になります。 尿酸結石による尿管結石の場合もかなりきつい痛みが出てきます。尿酸結石の場合は何度も結石発生を繰り返すので、そういう方は血液の尿酸地を測定し、自分の結石が出たら拾って結石分析をしましょう。 |
痛風の原因
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原因・・・1.遺伝 2.ストレス 3.食事(ごちそう) 4.アルコール |
痛風の検査
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検査法・・・尿酸は血液に溶けているので、血液検査で調べます。尿酸は37℃の生理食塩水で6.8mg/dlで飽和するので、血中尿酸値7.5mg/dl以上になると、血液中に溶けにくく、体の各部位に尿酸血症として析出して痛風を起こします。一般的には血中尿酸が7.0mg/dlで高尿酸血症になります。そして、8.0mg/dl以上になれば治療の必要があります。尿酸値が高いほど痛風になりやすいのです。 診断法:以下のことなどを聞き出します。 1.最初の発作 年・月・日 2.病状を起こした関節の部位 3.痛みの程度 4.発作の回数( 回/年) 5.痛みの持続期間 などを問診します。 |
痛風の治療
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治療法 血中尿酸値6mg/dl以下が理想です。血漿の尿酸飽和濃度は尿酸値7mg/dlですので、これ以上の濃度では飽和以上の尿酸が余って析出し、体の末梢の冷えたところに沈着しやすくなります。高尿酸血症の治療ガイドライン(2010年1月発行)では、高尿酸血症とは年齢や男性女性を問わず7.0mg/dl以上と定義された。症状が無くても尿酸値8mg/dl以上が治療を開始する目安となっておりますが、尿酸値が7.0mg/dlをこえると食事療法の指導や、薬などの治療を開始した方が良さそうです。 *痛風発作を抑える対症療法 *血中尿酸値を減らす治療法 *合併症 |
文献
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新健康になるシリーズ:痛風の人の食事、女子栄養大学出版、1990 |