前立腺肥大症 いまりクリニック
前立腺肥大症とは
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前立腺は膀胱の出口にあり尿道を取り巻いている栗の実くらいの大きさのものです。精液を作っていますので、男にしかありません。女性の前立腺肥大症は存在しません。 |
前立腺肥大症の症状
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初期
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頻尿:排尿の間隔が短くなること、1回の排尿量が少ないこと。つまり、膀胱に少しでも尿がたまると排尿したくなる。 夜間頻尿:夜就寝後に何度もトイレに行きたくなること、時には1時間ごとに行く。この時には膀胱にあまり尿が貯まっていなくても、尿意を生じます。 |
中期
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上記の症状に加えて以下のような症状が出現します。 排尿困難:尿がなかなかでない。トイレに立ってすぐ尿がでない。尿の勢いがない。 |
末期
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上記の症状が次第に進んで以下の症状も加わってきます 尿閉:排尿困難が強くなりついに 尿がでなくなり、膀胱内に尿が充満すること。下腹が膨れてとても苦しい。しかし、残尿が少しづつ永年に亘って貯まってゆっくりと膀胱が過伸展してしまう場合は知覚が低下したり麻痺するので、苦しくなく本人も気付かないことがあります。 |
症状の点数としてIPSS |
IPSSの評価表
どのくらいの割合で次のような症状がありましたか。 | 全くない | 5回に1回の割合より少ない | 2回に1回の割合より少ない | 2回に1回の割合くらい | 2回に1回の割合より多い | ほとんどいつも |
この1ヶ月の間に、尿をしたあとにまだ尿が残っている感じががありましたか。 |
0
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1
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2
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3
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4
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5
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この1ヶ月の間に、尿をしてから2時間以内にもう一度しなくてはならないことがありましたか。 |
0
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1
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2
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3
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4
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5
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この1ヶ月の間に、尿をしている間に尿が何度も途切れることがことがありましたか。 |
0
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1
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2
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3
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4
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5
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この1ヶ月の間に、尿を我慢するのが難しいいことがありましたか。 |
0
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1
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2
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3
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4
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5
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この1ヶ月の間に、尿の勢いが弱いことがありましたか。 |
0
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1
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2
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3
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4
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5
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この1ヶ月の間に、尿をし始めるためにお腹に力を入れることことがありましたか。 |
0
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1
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2
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3
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4
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5
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0回
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1回
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2回
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3回
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4回
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5回
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この1ヶ月の間に、朝夜寝てから起きるまでに、ふつう何回排尿をするために起きましたか。 |
0
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1
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2
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3
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4 |
5
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前立腺肥大症の診察
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指による前立腺触診digitaI rectal examination(通称DRE:直腸診)が必要です。肛門からの指挿入によって、前立腺の大きさ、堅さ、しこり、圧痛、不整,非対称性などの所見がわかるので、前立腺炎、前立腺癌との鑑別 診断ができます。 |
前立腺肥大症の検査
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前立腺の形と大きさを調べます 逆行性尿道造影:造影剤を尿道内から膀胱に注入し尿道の様子を調べます。前立腺肥大症があると尿道が圧迫されたり、延長します。 |
排尿の状態を調べます 尿流動態検査:膀胱に水を注入しながら膀胱の容量と圧力を測定するるものです。膀胱や尿道の機能やその異常がわかります。 |
前立腺肥大症の診断と治療方針の決定 |
症状や検査結果から見た重症度 IPSSでみると1-7点が軽症、8-19点が中等症、20以上が重症 |
重症度に応じて治療法をきめます 軽症:薬による治療 |
前立腺肥大症の治療
前立腺肥大症の治療のうち薬物治療 |
植物エキス剤:エビプロスタット、パラプロスト、
セルニルトン 症状を緩和する作用があり、夜間頻尿・残尿感・切迫尿意などを軽減し、時には症状が消失するほどの効果 もあります。前立腺そのものを小さくするほどの効果は少ない。副作用が少なく、使いやすい薬です。 |
漢方薬:八味地黄丸、牛車腎気丸 :上記の薬物のように症状を緩和します。症例によっては非常に効果 があります。量が多いのが飲みにくいこともあります。 |
交感神経抑制剤(α-ブロッカー):ミニプレス、ハルナール、 フリバス、デアタントール :膀胱の出口が前立腺によって塞がれて狭くなっているので尿がでにくいが、ここを広げる作用があります。排尿効率がよくなり、尿の勢いがよくなります。全身の血管も広げるので血圧が低下するため、起立性低血圧を生じ立ち上がるときふらふらすることがあります。 |
抗男性ホルモン剤
:酢酸クロルプロマジン(商品名プロスタール)、アリルエストレノール(商品名パーセリン)など。 前立腺自体が男性ホルモンの標的器官です。つまり男性ホルモンが前立腺を発育させ、精液を分泌させます。そこで男性ホルモンを抑制することで、前立腺を小さくしようという治療法です。これらの薬は抗ゴナドトロピン作用も併せ持っているので、視床下部からのLH-RHが低下するので、LHも男性ホルモンも低下します。前立腺そのものを少し小さくする作用があります。しかし、副作用があり、女性化し、勃起障害になることがあります。食欲がでてくることで太り、心臓に負担がくることもあります。 |
前立腺肥大症の治療(当院での保存療法:手術しないで治療すること) 手術をしないで高温度や超音波等を利用して前立腺肥大症を治療するもので、手術よりも体に与える影響が少ないので、低侵襲治療法といい、手術療法と区別しております。 |
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高温度治療
高周波による |
尿道または直腸に挿入した器具から高周波(micro wave)を出し、電子レンジのように前立腺を50-70度に1時間位 熱して治療します。1-2ヵ月後に前立腺が縮小し、症状が軽減します。1回22万円位ですが、保険適応があります。 いまりクリニックでは入院でも外来でも可能です。高周波を出す細い管を尿道から膀胱内まで挿入する時が痛いので、人によっては施行時に痛くないように仙骨麻酔をを使用します。 |
レーザー治療 | 尿道内に挿入した内視鏡カメラからレーザー光線を前立腺に照射して前立腺を焼き、蒸散させて肥大症を縮小させるものです。手術で切除するよりも出血が遥かに少なく、短時間ですみます。しかしレーザー光線を前立腺に照射する際に痛みがありますので、麻酔が必要です。レーザー光線を導く光ファイバーに数種類ありますが、効果は同様です。手術より手軽で、効果は手術と同等かそれ以下ですが、手術が受けられないような人(重い心臓病・肺機能低下・出血しやすい人など)にも可能です。副作用としては非常に稀ですが前立腺外に穿孔することがあります |
尿道ステント | 前立腺部の尿道に2-6cmの短い管(ステント)を挿入し、狭くなった尿道を広げて排尿を改善するものです。数種類のステントがあります。尿道カテーテルのように体の外に出ていません。また交換の必要もありません。ステントの挿入には技術的には困難は少ないのですが、その後微妙に移動することが多いので、適切な位 置に挿入することが難しい場合もあります。副作用としてステントに結石が付着したり、尿感染が続く場合があります。 |
留置カテーテル
バルーンカテーテル |
前立腺肥大症が進行して膀胱の出口が塞がれ、いよいよ尿がでなくなった場合、狭くなった尿道を通 して膀胱の中に管(カテーテル)を挿入し、尿を出すという方法です。尿道カテーテルは2-4週間で交換し膀胱内を洗浄します。カテーテルをしたまま風呂に入ることもでき、普段とあまり変わらない生活を送れます。 しかし、副作用として長期間の留置は結石形成しやすくなり、慢性膀胱炎を生じることになります。 |
自己導尿
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尿がたまった時点で自分でカテーテルを膀胱に挿入しその都度尿を出す方法です。留置カテーテルは、副作用として長期間の留置は結石形成しやすくなり、慢性膀胱炎を生じることになります。この自己導尿では入れっぱなしではありませんので結石の発生や感染による慢性膀胱炎の可能性が遥かに少なくなります。しかし、肥大した前立腺は少しの刺激で出血しやすくなっておりますので、まれに出血をすることがあります。 |
超音波治療
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高温度治療の一種ですが、低周波の変わりに超音波を前立腺に当てて前立腺の内部を高温度化して肥大症を治療するものです。当院ではまだ行っておりません。 |
前立腺肥大症の治療(当院での手術療法)いまりクリニック
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経尿道的手術
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内視鏡カメラを尿道から挿入して、肥大した前立腺を切除する方法。少しずつ切除するので、その間出血があります。そのためにあまり大きな肥大症には無理があります。一般
に肥大した前立腺が50グラム以下の場合にこの方法を行います。前立腺とその周囲は血流が多いので手術中とその後の出血をいかに少なくするかということが最大の重要点です。そこで、少ないのですが、手術中や手術後に輸血が必要な方がいます。 当院ではマスクによる全身麻酔を行って寝ている内に手術が終わるようにしております。さらに脊髄麻酔(硬膜外麻酔)を行ってそれを数日間挿入し、手術後も痛くないように心掛けております。 |
開腹手術
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下腹を切開し、膀胱を開いて前立腺を摘出します。大きな前立腺に向いています。一般に肥大した前立腺が50グラム以上の場合にこの方法を行います。当院での最大は150グラムです。手術後は1-2週間膀胱内に管(カテーテル)を挿入しております。当院では手術後2-3日間は脊髄麻酔(硬膜外麻酔)を連続して行い、無痛状態を目指しております。手術後に痛みがなくなることで、血圧などが安定し、術後の出血やトラブルが非常に少なくなります。それでもごく一部ですが、手術中や手術後に輸血が必要な方がいます。 |
いまりクリニック