膀胱と尿道の協力によって次の行為をすることである。すなわち まず、 1.尿を貯める→2.排尿を開始する→3.排尿を持続する→4.排尿をやめる →1.へ戻る→以下繰り返す。 排尿には次の諸臓器の臓器の協力が必要です。 大脳、延髄、脊髄、交感神経、副交感神経、運動神経、腎臓、 尿管、膀 胱、排尿筋、括約筋、尿道、海綿体 |
すぐに出る:
尿に勢いがある: 短時間で終わる: ある程度貯めることができる: 残尿がない・完全に終了する: 漏れがない: 我慢ができる: |
トイレに行ってすぐ出る ある程度前に飛ぶ ダラダラとしない 300ml以上貯めることができるので排尿に 頻繁に何度も行かないでよい 後から出ない 尿失禁がない 痛みがない |
排尿に関与する膀胱と尿道は3種類の神経によって多重支配を受けており、それらは副交感神経(骨盤神経、反射中枢はS2-4:仙髄の第2-4神経)、交感神経
(下腹神経、T10-L2:胸髄第10-腰髄第2神経)および体性神経(陰部神経:仙髄S2-4)である。 副交感 神経は膀胱排尿筋の求心路と遠心路を支配し、膀胱伸展による尿意を伝 える。同神経の興奮で排尿筋が収縮する。 交感神経は主 に膀胱頚部を支配し、膀胱頚部の緊張を保ち尿の保持に関与する。 体性神経は尿生殖隔膜と外尿道括約筋を支配し、外尿道括約筋の随意収縮に関わっている。 この3種類の神経によって支配された膀胱と尿道の運動が協調することによって、充分な尿量 を貯めても尿失禁がなく、かつ円滑な排尿が可能になる。 これら3つの神経感の協調をつかさどるのが、さらに上位の排尿反射中枢であり、それは脳幹網様体に存在する。 そしてさらに最上位中枢である大脳皮質がこれらのすべてを随意支配している。 随意に開始された排尿がごく当たり前のように自然に維持されて終了し、再度蓄尿を開始しているが、そのために排尿反射中枢を介して多数の排尿反射が存在している。今までに判明した中でも12個の排尿反射があり、蓄尿、排尿の開始、排尿の維持および排尿の終了に関与している。このように排尿と自律神経系とは密接にかかわり合っており、自律神経失調の影響を受けやすいといわれており、実際に、排尿障害は自律神経失調の外来患者の主訴の内でももっとも多いものの一つといわれる。 |