み教えに聞くG
(願いに応える
人生)i モード
そういった上で、特に仏教が歴史の上で常々教えてまいりました人間の「生命」、あるいは生命の終わる「死」という問題が、私たちの目から見えないところへいきつつあるように思われます。
もちろん、病気をして死に直面した方など、いろいろ体験をもっている方はいらっしゃいますけれども、世の中全体をながめますと、専門化された病院の病室の中に人間の生命は閉じこめられてしまって、家庭において家族一人ひとりが真剣に生命について考える機会は薄れてまいりました。
したがって、あたかも私たちは死なないような、死とは関係がないかのような毎日を送っています。
つづく
浄土真宗本願寺派大谷 光真門主述
本願寺出版社刊 「願いに応える
人生」より