第1007回 仏さまのこと 〜すべての人を救いたい〜

 
平成24年 5月10日〜

少年のための仏教問答」の小冊子より

この世界は、太陽の光をうけることによって、すべてのものは生きて行くことができます。
動物も、草や木も、太陽の暖かい光に、みな平等に照らされています。

そのように、私たち人間の心は、仏さまの清らかな光によって、みな、平等に照らされて
育てられ、喜びをあたえられ、そして、正しい生活を恵まれています。

さびしいときも悲しいときも、だれでも、仏さまの教えを聞くことによって、
元気が出ます。仏さまは、私の心の命の親です。私たちの最後のよりどころです。


仏さまのすがたと心

〇 仏さまとは、祖先や死んだ人のことですか。
 A いいえ、祖先や死んだ人たちが、そのまま仏さまではありません。

〇 では、なぜ、先祖を仏さまとして拝むのですか。
 A それは、なくなった先祖の方が、仏さまの徳をいただいて、仏さまと
   ひとしくなっているからです。

〇 お地蔵さんや観音さまは、仏さまですか。

 A いいえ、仏さまとは言いません。仏さまのとうとさを現わし、仏さまのお手伝いを
    される方ですから「ぼさつ」さまと言います。

〇 仏さまは、寺や仏壇の中におられる方ですか。
 A そうです。木像や絵のすがたをされた仏さまです。

〇 すると、仏さまは、木像や絵にかかれたもので、人形のようなものですか。
 A いいえ、木像や絵の仏さまは、私たち人間の目に見えない仏さまの心を、
    私たちにわからせようと、現われてくださったすがたです。

〇 目に見えない仏さまは、どこにおられるのですか。
 A 私たちが、山に行っても川に行っても、どこに行っても、いつもいっしょにおられます。
    目に見える仏壇にだけおられるという、かぎりのある方ではありません。
   かぎりのない方だから、「アミダ」仏と言うのです。

〇 ニョライさまとも、言うのではありませんか。

 A そうです。くわしくは、ナモアミダブツ、阿弥陀如来、南無不可思議光如来とも言います。
   短くして、如来と言うのです。


〇 どうしてそんなに、いろいろの言い方があるのですか。
 A たとえば、ひとりの人間でも 〇〇さん、おかあさん、おふくろ、おくさん、
   などとちがった呼び名があるようなものです。


〇 仏さまとは、どんな方ですか。
 A かぎりない智慧と、かぎりない慈悲をもたれた方です。

〇 かぎりない智慧とは どんな ことですか。
 A この世のすべてのことについて、ほんとうの道理を、全部知りつくしておられることです。

〇 すると、私たちの心の中までも知っておられますか。
 A そうです。私たち自身でも気づかない、深い心のかくれたところまで、仏さまは、
    すっかり知っておられます。

〇 かぎりない慈悲とは、どんなことですか。
 A すべてのものを、助けずにはおられないという、おかあさんの心のような、
   情け深い願いをもっておられることです。


〇 では、犬やねこも、助けたいと思っておられますか。
 A そうです。鳥やけだもの、草木にいたるまで、すべてのもののことを思っておられます。

〇 仏さまは、私たちのことを、どう思っておられますか。
 
A まちがったことをして、苦しみ悲しんでいる私たちを見られて「かわいそうでたまらぬ。
   早く正しい道を教えて、あやまりをなおして幸福にしてやりたい」と、
   自分の子どものように思い、いつもはなれず、はげましてくださいます。

  次回は 5月17日に新しい内容に変わります


         


           私も一言(伝言板)