第1057回 阿弥陀さまの願いの中に  〜力強く 心豊かに〜

 平成25年 4月 25日〜

私たちは、毎日、忙しくあわただしい生活、酷しい人生を歩んでいます。
その中で、本当に喜ぶべきことを喜び、本当に悲しむべきことを

悲しんでいるでしょうか。

知らず知らずのうちに、一人よがりの喜びに陥っていたり、ささいなことに

腹を立てて、大切な一日をむなしく過ごしたり、あるいは欲望に負けて、
してはならないことをしてしまうということがあります。

あてにならないものをあてにし、自分にだけ都合のよいものを大切にして、
一喜一憂してはいないでしょうか。

 このような私を常に包み、「仏にする」と誓われた阿弥陀如来のお心こそ

真実であると、親鸞聖人は仰がれました。

 人生の上で仰ぐ真実とは、いつでも、どこでも、だれにでも、
あてはまるものでなければなりません。
都合のよいときは近づいていき、都合が悪くなると離れていく人間の心ではなく、
どんな逆境にあっても、見捨てることなく、よび続けてくださる阿弥陀さまの
お心こそ、変わらぬ真実であります。

それが南無阿弥陀仏となって私に届くのです。

 そこでは、すべてを阿弥陀さまにおまかせして、お念仏とともに力強く
心豊かに生きるのです。
お慈悲に照らされ、育てられるとき、すべての生命を尊ぶことの大切さ、
生命をすり減らし、粗末にすることの悲しさが知らされます。


阿弥陀さまの願いは、すべての生命をまっとうし、限りない生命の世界に生まれ
させてくださることだからです。

 阿弥陀さまの願いの中に生かされ、一日一日を大切に、仏恩報謝の生活をさせて

いただきましょう。

このたびのご縁に、ご家庭のお仏壇にも目を向けていただきたいと思います。
お仏壇が、ご先祖を偲ぶ本家の義務だけで安置されている、ということは

ないでしょうか。
お仏壇に代わって、テレビがご家庭の中心になってはいないでしょうか。

暗闇の人生を照らし、よび続けてくださる阿弥陀さまを仰ぐところが、

お仏壇であります。
どの家にも、団地の若夫婦のご家庭にも、お仏壇を安置し、阿弥陀さまを
家庭の中心に、一人ひとりの人生の中心に、仰ぐことが大切です。

 祖先の方がたも、今ここに生きている私やその家族も、そして、この世に

生きている人びとすべて、等しく阿弥陀さまの光の中にあるのです。

朝夕の礼拝、お給仕を通して、阿弥陀さまの広く深いお心を仰がせて

いただきたいと思います。

お念仏の一生を過ごされた先人の方がたのご苦労とお徳を思い、今、
お慈悲の中に生かされる生命の尊さを味わい、「念仏の声を世界に子や孫に」と、
どうか、これからも、南無阿弥陀仏、お念仏の日々を過ごさせていただきましょう。

         「さとりと信心」 お念仏とともに力強く心豊かにより


   妙念寺電話サービス 次回は 5月2日に新しい内容に変わります。


 

         


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