感情を測る


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。

科学は目まぐるしく発展していますが、

先端技術の進歩を紹介する 「 心を測る 」 という

放送大学の番組を見ました。


それによりますと、人間の感情の動き、

心の変化が機械的に数学的に計れるような研究が

大変に進んでいるようです。

東京工業大学の名誉教授、武者利光先生の研究です。

これまでの心理学では、人間の感情を主観的な言葉で、

測定していましたが、これを客観的に測定する方法の開発です。


こころの動きと脳の活動とは関連が深いことから、

脳の中から発せられる小さな電流を測定することで、

人間の感情である、怒りや悲しみ安らぎなどを、

常時測定出来るようになってきました。


例えば、悲しみを感じるときに、感情が段々と高まり、

ストレスがかかってきます。 この高まりがピークに達する途中で、

涙を流すことによって、急にその緊張が取れることがあることも、

その測定で確認する事が出来るようになりました。

また、苦しい仕事や作業を長時間続けた後で、

音楽を聞かせると、それまでの緊張が

急に取れることも分かりました。


しかし、音楽は、それぞれの好みがあって、

個人によって反応する音楽が違います。

好きな音楽だと、緊張が見事にとれるものの、

嫌いな音楽だと、緊張はそのまま続いていくようです。

ところで、この放送大学の番組を見ていながら感じたのは、

お念仏は、苦しみや悩みを無くすのではなく、

転じられるといいます。


阿弥陀如来の願いを疑い無く信じた人は、

お念仏を称え、お念仏を聞くことで、自分自身が転じられていく。

お念仏で救われるお念仏で転じられることが、

こうした科学が進歩すると、客観的に証明出来るのでは

ないかと感じます。        


ただ口に念仏を称えたのでは救われないが、

還相廻向の働きで、この私が仏の仲間に

成らせていただき、命終わったそのときに、

阿弥陀如来と同じさとりをえられる。

それを信じ念仏することで、私の中に変化が起こり、

救われることが、科学的であること、人間の体のつくりは、

そう出来ていることを、的確に表現しているのだと思います。

お釈迦様が説かれ、親鸞聖人が体験された、

その真理を、近代科学が間違いなく真理であることを

証明出来るようになるのだと思います。

妙念寺電話サービス、次回は、7月2日に新しい内容に変わります。

                               学問名は  生体情報工学

                    ( 平成10年 6月25日〜 第283回 )