今、一度だけの今  今、
 
妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。
こんな話を読みました。
 
「 ないおん 」 という月間新聞の記事です。
 
北海道の釧路のお寺を訪ねられた方のお話しです。
本堂に隣接した二階建ての立派な門信徒会館の
玄関を入ったところに、一枚の張り紙が掲げられていました。
 
参拝者の休憩所に使われていますが、ちょうどホテルのロビーの
ように素晴らしい休憩所でした、その正面に、大きな字で
「 今、今、一度だけの今 」 と書いてありました。
 
亡くなられた前のご住職の生前の言葉だそうです。
何度も声を出して読みましたが、
すばらしい言葉です。
 
今・・・という瞬間は、私の生涯で、たった一度しかありません。
二度と繰り返すことができないのです。
 
たった一度きりの今・・・それを生き続けているのがこの私です。
そしてあなたです。
 
すると、あなたも、私も、この一瞬を無駄にできなくなります。
 
一瞬一瞬を、一日一日を心して生きてゆかねばならなくなります。
 
一瞬一瞬の積み重ねが一日ですし、
一日一日の集積があなたの一生です。
 
一生を幸せに生きたいと思う人は、今の一瞬を
大切にしなくてはなりません。
今、今、一度だけの今、
 
と口ずさんでいるときに、ふと思い出したのが、
「 たった一人の自分を
 たった一度しかない一生を
 ほんとうに生かすことができなかったら
 人間に生まれてきた、かいがないじゃないか 」
という名句でした。
 
これは 「 路傍の石 」 という小説を書いた山本有三氏の
文学碑に刻んである言葉です。
 
「 急いで今日しなくても、明日にすればよいさ 」 と、
今日一日を、無駄に過ごしがちな、私たちへの大きな警鐘です。
 
今の一瞬を後悔しないように真面目に生きていく、
それが人生を有意義に生きていく道であることを、
この言葉から学びたいものです。
 
今を大切にという、三宮義信先生の文章の
一部をご紹介しました。
 
南無阿弥陀仏の念仏とともに今、今、この一度だけを今を、
イキイキと生きていきたいものです。
 
妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。
次回は、9月10日に新しい内容に変わります。
 
 
                     ( 平成10年 9月 3日〜 第293回 )