第340回 いまのままでいいんだよ
平成11年 7月 29日〜8月 4日まで
妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。
現在は、わからない言葉が沢山あります。
一般に流行語とでもいうのでしょうが、その中で
特にわからないのが、数字の326です。
三百二十六ではなくて、326を、ミツルと読む
のだそうです。人の名前だといいます。
佐賀市出身で,中村満という青年が、イラストを
書き、そこに自分の名前を、326、ミツルと書いて
いるのだそうです。東京のテレビ局TBSでこの春
キャンペーンキャラクターを担当、一躍有名になリました。
その青年は,高校野球の佐賀県代表に選ばれた、
佐賀東高校の出身で,まだ21歳の若者です。
しかし、このミツルの絵と文章は,多くの若者たちに
受け入れられて、出版社には「ありがとう」と書かれた
手紙が沢山寄せられているといわれます。
若者の心に響く、心を捉える、ミツルの言葉は、
「ボク以外のすべてが、先生なんだから」だったり、
「どんなに服を脱いでも、キモチは、ハダカにできない。
人間ってのは、ウソばっかりつく、生き物なんですね」
「人は同時に二つの『シアワセ』を知る。アナタに
あえた『仕合せ』が、ボクを『幸せ』にしてくれた」
「ろくでもない今日が、大切な思いでの『昨日』になる」
「急ぐ必要はない、君の速さで歩けばいい。君が君で
いる事が何よりも大切なんだから」などの他に、
交通事故の被害で苦しむ友人に、「頑張らなくても
いいじゃん、いまのままでいいんだよ。生きてたおかげで、
僕たちは友達になれたんだから」などの言葉には、
若者の言葉というより、長い人生を送った人にも通じる
ものがあります。
このミツル君は、自分はおばあちゃん子だったといいます。
そのおばあちゃんは、お寺のお手伝いをしていると、あります。
浄土真宗のお説教の中で語られる言葉が、きっとおばあちゃんから、
一人の若者に伝わり、今、多くの若者に共感を呼んでいるようです。
入退院を繰り返していた、お父さんを高校生のときに
亡くして、その時にも、きっとお念仏の教えのお話しを、
直接聞いたことでしょう。言葉の端々に、お念仏の教えが
生きて伝わってきます。
現代の若者たちも、どのように生きたらいいのか求めていながら、
なかなか真実の教えに遭うチャンスがないのが現実のようです。
そして、人間が人間らしく生きることができるお念仏の教えは、
こうして親から子へ、孫へと順番に伝わっていくのです。
どうか、自分だけの喜びにしないで、大事なお子さんや
お孫さんにも、この喜びを伝え残していきたいものです。
妙念寺では、若い方にも参加いただける夏の法座を、
八月十四日(土曜)午前十一時から本堂でお勤めします。
里帰りされたお子さんお孫さんとご一緒におそろいで
お参りください。尚、この時間は、表の駐車場は混雑すると
思います。近くの有料駐車場にとめてお参りリください。
妙念寺電話サービス次回は、八月五日に
新しい内容に変わります。