第546回 念仏喜ぶその人は

 平成15年 7月10日〜


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。

以前に、「日本笑い学会」の話をしましたが、同じような
こんな内容の文章に出会いました。「笑いという薬」という文章です。


NHKの「クローズアップ現代」で、「笑いは万能薬・
知られざるその効用」という番組がありました。


リューマチは烈しい痛みを伴う原因不明の病気ですが、
笑いがそれに効果があるらしいと感じた日本医科大学の
先生が、患者に落語を聞かせる実験をしました。


約一時間の落語の前後に採血して、変化があるかを
検査しました。その結果は、リューマチ患者はインター
ロイキン6という物質が、健康な人の5倍もあるそうですが、
落語の後は、その数値が半分以下に下がり、健康な人に
近づいたといいます。


普通こうした数値は、そうとう強い薬を使わないと下がら
ないのに、笑ったことで同じ結果になるということが、映像で
紹介されていました。


落語を演じたのは、林家喜久蔵師匠で、自分の名前を
もじって、笑いはキクゾーと笑わしていました。


インタビューで患者さんは「落語を聞いて笑っている間は、
痛みを忘れていました」とか、「毎日笑えたらと思います。
よかった」とか、笑顔で答えていたのが印象的でした。


笑っているときは、一時的に脳からの情報刺激が減るので、
インターロイキン6という物質が減少するのだといいます。


結論的には「身体の乱れを正す作用が笑いにあると考え
られる」と、担当教授は答えていました。


同じような実験はアメリカで行われているといいます。
健康な男性にユーモアビデオを60分間見せ、見る前、
見ている途中、見終わった後に血液を採取して、免疫機能の
変化を調べたところ、ビデオを見て笑った後に、NK細胞と
いうガン細胞を排除する力をもつ細胞をはじめ、免疫機能が
高まる結果が得られたといいます。


こうした笑いの効用が書かれた文章です。
これを読みながら感じました。

人間が笑うことで免疫機能が高まるのと同じように、
お念仏の人もまたお念仏を口にして聞くとき、同じような
結果が得られるのではないかということです。


ただこれは、笑いのように誰にでも同じ結果が得られる
訳ではないと思いますが、日頃、南无阿弥陀仏を
口にしている人で、阿弥陀如来がこの世にお出ましに
なったその訳を味わうことの出来る人は、南无阿弥陀仏を
喜ぶことの出来る人は、同じような素晴らしい結果が
得られると思います。


お念仏の生活をすることで、いつでもどこでも、どんな
ことがおこっても喜びの内に生きて行く力が与えられる
のだと思います。


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
次回は、7月17日に新しい内容に変わります。


         貞包哲朗師 仏智に転じられて参照