第554回 おおいなるもののちからに
 
 平成15年 9月4日〜

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。

ところで、毎年法語のカレンダーをお渡ししていますが、その法語を
一般から募集しようという計画があり、これまでの法語の一覧表を
見ることができました。


最初のころは、短い法語が多かったようですが、段々と妙好人の
方々の言葉や学者さんの言葉が多くなって、現在にいたっているようです。


その中から印象深いものをいくつかご紹介してみましょう。

これまでお仏壇の横に下げて朝晩ご覧になった記憶がある方も
多いと思います。


昭和59年のカレンダーに因幡の源左さんの言葉で
「わが身が大事なら人さんを大事にせえや」と言うのがあります。


「わが身が大事なら人さんを大事にせえや」いつも自分が大事に
されることだけを期待しているものですが、阿弥陀様の働きを思うとき、
まずは私が実践せねばとの言葉でしょう。

昭和60年には、
「ひまがないとは気がないことよ 参るきがありゃひまもある」肥後の
早島キクさんの言葉。


暇が無い暇が無いと最も大事な法座に着くことを差し置いて、
急がなくていいことに気を取られてはいませんかとのきつい言葉です。


きっとお浄土へ往生された方が、我々の生活を見ながら、嘆いて
おられる言葉ではないかと感じます。


「信を得るというはハイというまでのことでありますげな」三河の
鈴木そのさんの言葉。


だた念仏だよ。南無阿弥陀仏だよとの呼びかけに、
はい南無阿弥陀仏と口にすればいいものを、いろいろと理屈を
つけて素直になれないこの私のことをと思うと、お恥ずかしいばかりです。


熊本県の木村無相さんは「ご縁ご縁みなご縁こまったこともみなご縁」と、
都合の良いことだけを期待していますが、どんなことでもお念仏の
ご縁と思う人生こそ、すばらしい充実した人生だとの呼びかけでしょう。


榎本栄一さんは「しぶといこの頭がさがったら浄土の光はこんなところに」
とあります。

そして、九条武子さんは「おおいなるもののちからにひかれゆく 
吾が足あとのおぼつかなさしや」とあります。


南無阿弥陀仏に見守られ、南無阿弥陀仏に支えられ、
南無阿弥陀仏に導かれて生きていることを、お念仏を
口にする生活で実感していきたいものです。


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
次回は、9月11日に新しい内容に変わります。