第646回 機法一体の

 平成17年 6月 9日〜

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。

浄土真宗では、お勤めの後やご法話の後には、ご文章を
拝読します。


今から500年程前の蓮如上人が、浄土真宗のみ教えを
分かりやすく伝えるために、手紙の形でお書きいただいたものです。

その数は250余りといわれます。

 蓮如上人御一代記聞書には、「ご文章は、凡夫が浄土に
往生する道を明らかに映し出す鏡」(177条)であり、
また、「毎日、ご文章の尊いお言葉を聞かせて頂くことは、
そのつど宝を頂戴するようなもの」(288条)であると述べられて
おります。


 その中から、毎月14日に拝読する四帖11通の「機法一体章」を、
最初は原文で、後半その大意で、ご紹介します。            


   南無阿弥陀仏と申すは・いかなる心にて候や、しかればなにと
   弥陀をたのみて・報土往生をばとぐべく候やらん。


   これを心得べきようは・まず、南無阿弥陀仏の六字のすがたを・
   よくよく心得わけて弥陀をばたのむべし、そもそも、
   南無阿弥陀仏の体は・すなわちわれら衆生の・後生
   たすけたまえとたのみもうす心なり。


   すなわちたのむ衆生を・阿弥陀如来のよくしろしめして・
   すでに無上大利の功徳をあたえましますなり。これを、衆生に
   回向したまえるといえるは・この心なり。


    されば、弥陀をたのむ機を・阿弥陀仏のたすけたもう法
    なるがゆえに、これを機法一体の南無阿弥陀仏といえるは
    このこころなり。

    これすなわちわれらが往生の定まりたる・他力の信心なりとは・
    心得べきものなり。あなかしこ、あなかしこ。・・・・・・


これを現代の人にもわかりやすくまとめていただいたものです
このように書かれています。


南無阿弥陀仏とはどういう意味なのか、またどのように阿弥陀如来を
信じるならば浄土に往生することができるのか。
それを心得るためには、まず南無阿弥陀仏の六字のいわれを
よく心得なければなりません。


 南無阿弥陀仏とは、たすけると仰せになるみ仏に、おたすけ
くださいとおまかせする信心であります。
そのようにおまかせする衆生を、阿弥陀如来はよくお知りになって、
この上ない功徳を与えてくださいます。
このことを「衆生に回向してくださる」とういのです。

そこで、阿弥陀如来におまかせする信心(機)の衆生を、如来が
おたすけくださる(法)ので、これを機法一体の南無阿弥陀仏というのです。
これが私たちの往生が定まる他力の信心であると心得るべきです。・・・・・・

このようにまとめていただいています。


私のお念仏ではなく、機法一体の南無阿弥陀仏ということをよくよく
心得たいものです。


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
次回は、6月16日に新しい内容に変わります。