第656回 自由に発言

 
平成17年 8月18日〜

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こんな疑問が出てきました。
ホームルームの時間に、クラス委員長が正しいと思う行事を
どのように実施するか話し合いをしました。


ところが、何人かのクラスメートが、なかなか賛成しません。
意見が一致しないので、多数決を取りました。


結果は、クラス委員長の提案どおりに決まりました。
しかし、学年集会でクラスの提案は、否決され、行事は行えなくなりました。


こんなに大事なことなのに、他のクラスの人に、反対するように
勧めた人達は許せない。

正しいことをするのに、反対したのはおかしいと、最初のクラス会で
反対した人とは、もう仲間ではない、遊んではいけないと、委員長はいいます。
そして、自分の意見に賛成する人だけが仲間だと、約束させました。 


学校の将来のために絶対に必要なこと、みんなのために必要なことだ、
将来のためだと、クラス委員長はいいます。そして、クラスの役員も
大半同じ意見です。


反対した人は、自分のためだけではなく、家庭の事情や、友達との関係で、
出来ればその行事を中止してほしいと考えて反対したのでしょう。


 なぜこんなことをいうかというと、郵便事業はこのままでいいのか。
抜本的に改革して将来も安定して事業が行えるようにとの改革が
進められています。


これに対して、人口の少ない地域や離島などでは、営利主義になれば、
嘗て銀行がそうであったように、自分たちの地域からは出張所を撤退して
しまうのでないかと、疑問をもっての反対だったようです。


改革の本筋は、国民の財産の多くを集め運用する郵便預金の問題だろうと
思うのに、それを郵便局の将来問題として論議したところにも、問題を
複雑にしているようです。


民主主義は、自由に発言し自分の考えを存分に言えることが大事です。

何かを実行すると、必ずそれで困る人も出てくるはず、そうしたとき、
反対の少数意見も聞き、その不安に答えるのが、本当は大事なことだと
思います。


今、大人たちが反対派には、刺客を送るなどと平気で言っていることが、
子どもたちにはどう聞こえてくるのでしょうか。


どんな小さな意見にも耳を傾けること、それが大事、阿弥陀さまは一人残らず、
その声に耳を傾けていただくのに、人間同士の世界では、なかなか
そうはいかないようです。


それでも、自由にものが言える態勢こそ、大事なことです。
みんなが、周りの顔色を見て、口を閉ざしてしまうことは、本当に怖いことです。

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次回は、8月25日に新しい内容に変わります。