第657回 塩 ロウソク シャボン

 
 平成17年 8月25日〜

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お参りの途中、FMラジオから、きれいな女性の歌が聞こえ、
川口京子さんの歌と聞こえました。


以前、大変お世話になった方のお嬢さんが童謡などを歌う歌手に
なられたと、聞いておりましたが、その方なのかどうか、インターネットで
検索しましたら、やはりその方でした。


そして、この春、芥川賞作家で童謡「サッちゃん」の作詞でも知られた
阪田寛夫さんの葬儀の時に、いずみたく作曲、阪田寛夫作詞の


  
「塩 ロウソク シャボン」 という歌を歌い、感動的だったと記述を
見つけました。その歌詞をみると、確かに有り難いものです。

 一、ロウソクは身をすりへらして

   ひたすらまわりを 明るくしてくれる

   誰もほめてくれるわけじゃないのに

   それでもロウソク 身をすりへらし

   さいごまでロウソクを やめません

   ああこれが 新しいつながり

   塩、ロウソク、シャボンになりたい

   それがわたしの よろこび

   それがわたしの よろこび


 二、塩もまた身をすりへらして 

   まわりのいのちを よみがえらせるため

   誰もほめてくれるわけじゃないのに

   ましろい結晶 おしげなく棄て

   とけてあともなく 消えていく

   ああこれが 新しいつながり

   塩、ロウソク、シャボンになりたい

   それがわたしの よろこび

   それがわたしの よろこび
             (うたえバンバン音楽の友社)

 この歌を作詞した芥川賞作家の阪田寛夫さんは、
キリスト教信徒の両親に育てられましたが、
この歌はお念仏の教えにも共通しているように思えます。


 報恩感謝のお念仏、お勤めをするお仏壇にはロウソク、
線香、花を、荘厳します。


この歌のように、ロウソクは、周りを明るくしてくれ、私の向かう
方向を示し、線香もまた、我が身を焼き尽くし香しい匂いを
漂わせ安らぎを与えてくれます。


切り取られた花は 残されたいのちをかけて、美しく咲いて、
その一生を終わります。


 私の周りには 私のために、そのいのちをかけて、
その一生をかけて、尽くしてくれるものがあることを、気づかせて
いただく人生と、まったく気づかない人生。


お念仏に出会うことで、如来の生起本末を聞かせていただくことで、
私の生き方は転じられてくるのです。


 自分のためだけではなく、与えられたその場所で、
自分で出来ることを精一杯やらしていただく毎日、
イヤダイヤダではなく、シブシブでもなく、よろこびながら勤めていくこと、
それが、お念仏に生きる人生、親から相続した報恩感謝の生活だと味わえます。


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次回は、9月1日に新しい内容に変わります。