第667回 大切に 育む

  平成17年 11月3日 〜
 

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。
TVを見ていたら、こんな話がありました。近ごろ子供たちの食生活が
片寄って、好き嫌いが余りにも多いのではないかということです。


ある小学校で、家庭で子供たちが食べている食事を写真に取ってもらい、
調査したところ、朝菓子パン、昼菓子パンにおにぎり、夜、菓子パンに
鳥の唐揚げ、という子供たちや、朝食にはいつも、おやつの様な、
プリンやヨーグルトだけと言う子供が、余りにも多いことが分かりました。


お母さんがいくら作っても食べてくれなくて、ついつい子供の好きな物
だけになっているということです。


調べていくと、これはどうも子供が悪いのではなく、忙しいお母さんたちが、
美味しい食事を作ることが出来ないために、子供たちは、食べ易いものへと
走っているということが分かりました。


専門家の解説では、おかあさんが怠慢なのではなく、お母さんたちが、
そのお母さんからちゃんとお料理を作ることを習っていなかったのが
原因だということです。


お母さんのお母さん、お祖母ちゃんの時代、仕事が忙しく、子供の将来の
ことを考える余裕がなかったことが、孫の時代になって、如実に現れて
いるということです。


結婚するまで料理を作ったことのないお母さんも多く、料理の本を片手に
試みても、時間がかかるばかりで、なかなか思うようにできない、つい
出来合いで済ましてしまうのが、現実のようです。


解決策として、それぞれの地域で、親子料理教室を始めたり、共働きの
家族のために、地域の主婦たちが、NPO法人で食堂を作り、地域の
食材をつかって、子供たちの食事を提供しているお話しなど、
「ご近所の底力」というNHKの番組で見ました。


これを見ながら思いました。人間の身体を育てる、食事もそうですが、
人間として最も大事な生きるための力をあたえる心を育むことを、子供や
孫へ伝えることを忘れてしまったようです。


お寺を中心に、報恩講や法座、そして、その度ごとの御斎などを通して、
次の世代へ伝えていたことが、段々と伝わらなくなってしまったようです。


学校教育は受験競争のために、知識偏重になり、代々伝えられて来た
智慧の伝承が欠落しているようです。


お念仏、南无阿弥陀仏は、人間に最も大事な智慧を伝えてきたものだと
思います。


人間は何故生きるのか、その目的は何か。

もう一度、よくよく考えて見る必要があることをつくづくと感じました。
南无阿弥陀仏を伝えることで、その多くは伝わっていくのではないか、
南無阿弥陀仏が伝わることで 悩みの多くは解決するのではないかとも
感じました。


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
次回は、11月10日に新しい内容に変わります。