第671回 いつも見守っています

  平成17年12月 1日〜

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。

感動的で悲しい話を聞きました。

小学2年生と幼稚園の子供を残して、40歳という若さで、
ガンでなくなったお母さんが書き残された子供たちへの手紙です。


「旅立つ私のメッセージ、なつみちゃんひろきくん、母さんはいつも
見守っています。」と痛みに耐えて書きつづられた手紙です。


「生まれてよかったといえる自分になってください。何のために、
この世に生をうけたのか、必ず目的があってのことです。


お母さんが思うには『私が私であってよかったといえる私』 だと
いえることではないでしょうか。


その私が私であってよかったといえる私は、お金持ちになったり、
健康だからよかったといえるようになったとか、そんなことではないのです。


自分の思いどおりになることが好きで、自分の思いどおりにならない
ことが嫌いという思いを持ち続けながら今まで生きてきたのですから、
自分の思いどおりになったとき、よかったというのが普通だと思うのですが、
しかし、それは自分の思いどおりになればいいといっていることですから、
これはいつでも私たちが思っていることです。


しかし、本当にそのとおりになるのでしょうか?私が私であってよかった
といえる様なことがずっと続いていくのでしょうか?。お金がなくても
病気をしてもいろんなことをするなかで、いつでも、どんなときでも、
『私が私でよかったといえるあなたになれ』と呼びかけてくださる方があった。
その呼び声を聞くということが、人間のいちばん大事な願いではないでしょうか。
そのお方こそ親鸞聖人だと私は思います。
だから『お母さんは、お母さんでよかったと思います』お母さんは、
親鸞様が大好きです。・・・・


どうか手を合わせることのできる人間になってほしいと思います。
この人生、楽しいことばかりでは決してないのです。悲しいこと、
つらいことの連続かもしれません。そんな人生だけどもお母さんのように、
強く、明るくのりきっていってほしいの。


もう少し大きくなって、もしお寺にお参りして、聴聞をしてみたいと
思うときがきたときは、ぜひ、お参りして下さい。


 この世に生まれ出た目的がはっきりするはずです。・・・・

さみしいとき、かなしいときは、”なもあみだぶつ”ととなえて下さい。
お母さんはいつでも守ってあげます。・・・」



この世に、可愛い子供を残して、往生された、中島みどりさんが
残された手紙です。


今は元気だと思っている私たちも、子供のことを真剣に思うのなら、
この人生をうかつに過ごさず、人間として最も大事なことを、はっきりと
味わうことこそが、必要があるのではないかと思いました。


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
次回は、12月8日に新しい内容に変わります。


   本願寺出版社発行 
   「白蓮華のように」〜あなたにあえてよかった〜 より一部分紹介