第687回 目的地は

    平成18年 3月23日〜

妙念寺電話サービスお電話ありがとうございます。

遅ればせながら、ナビゲーション付きの車に乗るようになりました。
つくづくと科学技術の進歩を感じます。

車のモニターに地図画面を開き、目的地を記憶させてやると、矢印で方向を
示してくれるだけではなく、音声で道順を教えてくれるのです。


「300メートル先、交差点を左折します。」
「200メートル先、交差点を左折します。」
「まもなく、交差点を左折します」 と、耳でも聞こえるよう音声で教えてくれるのです。


これは、DVDデイスクに地図が記録されているだけではなく、複数の衛星が
車の位置を教えてくれるためだと、いいます。


それに加えて、刻々と変わる交通情報をFMの放送や交差点付近で出される
電波を受信してコースを決めているのだといいます。


自宅に帰るとき、いつもと違う道へと誘導されたことがありました。
どうして、遠回りをするのか、きっと故障だろうと、案内を無視して、
いつもの近道を帰ったことがあります。

しかし、道路は大渋滞で、ナビゲーションの案内通りに、回り道をした方が
早く帰り着いただろうと思えたことがありました。


いつも同じ道路へ誘導するのではなく、道路の渋滞情報をも受信して、
最も早く目的地に到着する道を教えてくれるもののようです。


また、逆らって故意に目的地を行き過ぎても、
「逆走しています。300メートル先左へ」と、必ず目的地に誘導してくれるし、
案内と違った道へ進むと、すぐに新しいコースを教えてくれる、技術のめざましい
進歩に驚きを感じます。


 ところで、私たちのお念仏の教えは、お浄土に必ず到着出来るように、
誘導していただく、南无阿弥陀仏の教えです。


朝晩のお勤めをし、常日頃の法座で教えを聞き、口に南无阿弥陀仏を
称える生活をしていれば、間違いなくお浄土へ生まれさせていただく教えです。


南无阿弥陀仏を口にし、耳に聞きながらの生活をしてみると、その道を
真っすぐに、ここでは右に、次は左へと、私を間違いなくお浄土へ
誘導していただく教えです。       


時には反抗して、違った方向へ進んだとしても、必ず、お浄土の方向へと
誘導していただけるのです。


素直でないこの私に南无阿弥陀仏を与えて、何も心配しなくていい、
この道を力一杯進むのだと教えていただくのです。


ですから、目的地をはっきりと、お浄土へと設定して、お聴聞を繰り返し、
お念仏とともに、進むべき方向を聞き取りながら、生き生きとした毎日を
過ごしていきたいものです。


妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
次回は、3月30日に新しい内容に変わります。