第689回 蓮の花

 平成18年 4月6日〜

妙念寺電話サービス お電話有り難う ございます。
浄土真宗本願寺派 のさまざまな活動の中に 「少年連盟」という組織があります。

少年連盟では、生まれがたい人間に生をうけた すべての子どもたちが、
阿弥陀様のみ教えに育まれ、宗教情操豊かに、念仏に薫る人生を送ってくれることを願い、
全国各地の寺院を中心として日曜学校、土曜校、子ども会と共に教化活動を実践していこうと
いう組織です。
その少年連盟のホームページの今月の法話にこんな 法話が掲載されていました。

 蓮の花

日の光を一杯に浴びて、水面にきれいな花を咲かせる蓮の花。
実は、暗くて深い泥の中にその根を張り巡らせています。
「泥」と聞くと、ちょっと「きたない」と感じてしまうかも知れません。
でも、泥の中にあるたくさんの栄養を根が取り入れてくれるからこそ、蓮はきれいな花を
咲かせることができるのです。
日の光と泥の栄養と、実はどちらも大切なのです。

お釈迦さまは、人生は「苦しみ」であるとおっしゃいました。
年老いていくこと、病にかかること、死んでいかねばならないこと、生きていることは
苦しみの連続であります。

人はなぜ苦しむのでしょうか。
それは変えられないことを変えようとするところに、苦しみが生じるのだと
明らかにされたのです。

「年をとりたくない」と、いくら頑張っても、時間を止めることはできません。
「死にたくない」といくら願っても、必ず死んでいかねばなりません。

変えられないことを変えようとしている間、人は苦しみ続けなくてはならないのです。

実は、苦しみの元は「老」「病」「死」にあるのではなく私の心の中にあるのです。
もし、苦しみの元だと感じて「老」「病」「死」を無くしてしまおうと試みることは、
蓮の花が泥の中にある自分の「根」を汚いからといって切ってしまうようなものなのです。

「根」を断ち切ってしまっては、花は美しく咲き誇ることはできませんし、やがて
枯れてしまいます。

お釈迦さまは、悩み苦しみの中に根を張ってしか生きていけない私たちのために、
「必ず仏の悟りの花を咲かせて見せるぞ」とはたらいてくださっている仏さまが
いらっしゃる事を教えてくださいました。

それが、「阿弥陀さま」という仏さまです。

悩み苦しみの元を断ち切ることができない、私たち一人ひとりを心配してくださり、
いつでも、どんなときでも、「見捨てない」お慈悲の光で照らしていて
くださっているのです。・・・・・・・・

子供たちにも分かるように やさしく説いていただいています。
濁った世の中で たくさんの栄養をいただきながら 南無阿弥陀仏のお念仏とともに 
お慈悲の光を 精一杯味わわせていただきたいものです。

 妙念寺電話サービスお電話ありがとう ございました。
次回は 4月13日に新しい内容に変わります。

 少年連盟 ホームページ    https://shonen.hongwanji.or.jp/kids/